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今後に向けて新しいBIツールを導入した話

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こんにちは。Data Focusの石塚です。
私は11月にPLAIDに参画したばかりなのですが、Data Focusも10月にできたばかりの新しい組織です。

今回の記事ではData Focusの紹介も兼ねて、弊社にて8月に導入したLookerの導入までの経緯と今後の展望について紹介したいと思います。
こちらの投稿はPLAID Advent Calendar 2018の14日目の記事でもあります。
https://qiita.com/advent-calendar/2018/plaid

BIツールはいくつか使っていた

Data Focusはデータにまつわる全ての業務を担当するチームであり、BIツールもそのひとつです。
しかし、当然ながらチーム発足前からBIツールは使っていました。

SaaSのベンチャーらしくPLAIDでは他社のツールをとにかく使ってみる文化であり、BIツールも同様に複数使用してきました。
最初はChartioを使っていたようですが、Looker導入時のツール使用状況はこんな感じです。

  • 経営指標の可視化
    • Domo
    • 一度締まった元データは変更できないように管理
  • 日常のビジネスでのデータ可視化
    • Mode
    • ビジネスサイドメンバーがエンジニアに依頼して作ってもらったレポートを閲覧
  • 開発におけるデータ確認
    • Mode
    • BIツールと言うよりはSQL Runnerとして使っている
    • BigQueryの純正画面が使いにくいというのが主な理由

BIツールの有効性に関する疑問

社員のBIツール使用状況から、次第にこんな課題を感じてきました。

  • 核となるツール・担当者が存在しない

    • 各々で好きなやり方でデータの取りまとめを実施しており一般化されていない
    • ビジネスメンバーは複数のエンジニアメンバーにデータ取得を依頼しており、ノウハウが蓄積されていない
  • 非エンジニア(主にビジネスサイド)のメンバーはデータを作成できない

    • データの作成のSQL記述にエンジニアのサポートが必要となり業務スピードが遅くなる

そんな中Lookerを選んだ理由

既存のBIツールを更新する方針も検討しましたが、以下3つの理由からLookerの導入を決定しました。

  1. イケてるベンチャーが導入している
  2. ビジネスサイドの分析が自走できそう
  3. 将来的にKARTE内のサービスとして埋め込めるかも

1. イケてるベンチャーが導入している
まず、他社の導入事例がありました。
Quipperやメルカリなどの会社が導入していたことが、もともと新しいサービスを貪欲に使ってみる文化と相まって検討が始まりました。

2. ビジネスサイドの分析が自走できそう
次に、ビジネスサイドの課題解決です。
従来のツールだとどうしてもエンジニアへ随時集計やレポート作成の依頼が必要でした。
Lookerはエンジニアの作業領域とデータ閲覧の領域が明確に分かれています。
そのためSQLが苦手な非エンジニアでも手軽にデータ集計できることが最大の魅力でした。
もちろんそれ以外にも導入のメリットはあるのですが、そのあたりは前述のブログを是非ご一読ください。

3. 将来的にKARTE内のサービスとして埋め込めるかも
最後に、今後の展望も視野に入れていました。
現在弊社が提供しているKARTEにはBIの機能があまり充実していません。
今後社内で開発していく選択肢ももちろんあるのですが、社外のツールを機能として埋め込むことも考えています。
Lookerは既に世界中のツールに埋め込んで提供している事例があり、そういう意味でも一度使ってみる価値があると判断しました。

導入に伴う変化

多くのツールはリリース後に効果が実感されると思いますが、弊社の場合、リリース前・リリース後の2段階で効果が出ました。

■リリース前
まずリリース前の段階で「データに関する議論の活発化」が発生しました。
導入に向けて動くことでBIツールの中心人物ができたため、これまで各自で溜め込んでいたデータ分析に対する要望がどんどん表出化しました。
例えば「XXXXがみたい」「XXXを確認したい」といった意見がオープンに出てきて、それに伴う新たなデータ分析の要望も生まれてきました。
このような議論により、見るべき指標とその見方に対する社員の感度が上昇したと感じています。

■リリース後
8月の終わりから試験的に導入を始めて一部のメンバーにアカウントを渡したところ、想定していた以上に反響がありました。
ビジネスメンバーにとっては意思決定スピードの向上が感じられているようです。
Looker導入前後のデータ生成プロセスを比較するとこんな感じです。

  • 導入前:需要発生 → エンジニアに依頼 → エンジニアが作業 → データ確認
  • 導入後:需要発生 →      Lookerにてデータ生成     → データ確認

このプロセスの変化の効果が最も感じられるのは会議の場です。
先日お客様データの集計結果について議論した際は、議論の流れからその場で複数のクロス集計を実施し、即座に議論を深化させることができました。
従来の「エンジニアへ依頼→会議を再設定→・・・」という流れと比較すると議論のリードタイムが1日以上短くなったと実感できます。

これから実現したいこと

導入当初は見られるデータが少なかったり設定が適切ではなくQueryが遅かったりしていて、要望に対して改修が追いつかずに大変でした。
今はやっと一通りのデータがある程度整理された状態で集計できるようになってきており、全社的に活用を始めようとしています。

現在は自社クライアントのデータを集計する社内向けの利用しかしていませんが、知見が溜まってきたら社外への展開も検討を進めていくつもりです。

将来的にはお客さまの成功事例をそのままパッケージ化して、クリックひとつで簡単にダッシュボードが作れるというようなことまでやっていきたいなと考えています。

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