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OpenVINO™ 2022.3 LTS リリースについて知っておくべき 6 つのこと

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この記事は、medium.com に公開されている「Top 6 Things You Need to Know About the OpenVINO™ 2022.3 LTS Release」https://medium.com/openvino-toolkit/top-6-things-you-need-to-know-about-the-openvino-2022-3-lts-release-354fb41b8a9d の日本語参考訳です。原文は更新される可能性があります。原文と翻訳文の内容が異なる場合は原文を優先してください。

この記事の PDF 版は下記からご利用になれます。
https://www.isus.jp/wp-content/uploads/pdf/openvino_04_top-6-things-you-need-to-know-about-the-openvino-2022-3.pdf

著者: Raymond Lo インテル コーポレーション AI ソフトウェア・エバンジェリスト
Ryan Loney インテル コーポレーション プロダクト・マネージャー
Anisha Udayakumar インテル コーポレーション AI ソフトウェア・エバンジェリスト
Zhuo Wu インテル コーポレーション AI ソフトウェア・エバンジェリスト

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インテル® ディストリビューションの OpenVINO™ ツールキットの最新の長期サポート (LTS) リリースhttps://www.intel.com/content/www/us/en/developer/articles/release-notes/openvino-2022-3-lts-relnotes.html (英語) を利用する準備はできましたか? AI プログラミングのどの段階にあっても、ワールドクラスの AI アプリケーションを迅速かつ簡単に開発したい場合や、その開発方法を学んでエッジからクラウドまでディープラーニングの推論ワークロードをデプロイしたい場合、この AI 推論ツールキットの最新のアップデートのすべてを知りたいことでしょう。

1.LTS リリースとほかのリリースとの違いは何ですか?
ソフトウェア業界では、LTS リリースとは、同じ製品の以前のリリースですでに導入されている機能を拡張または統合して、長期サポートを保証することに焦点を当てたリリースのことです。正式リリース日から 1 年間の問題の修正と 2 年間のセキュリティー・パッチが AI 開発者に提供されます。

安定性と寿命の長さとの引き換えに、LTS リリースには通常、ライフサイクル全体にわたって新機能は追加されませんが、最近 OpenVINO™ に導入されたすべての新機能https://www.insight.tech/retail/ai-developers-innovate-with-intel-openvino-2022-1 (英語) は 2022.3 LTS リリースに含まれる予定です。新機能には、動的形状、自動バッチ処理、パフォーマンスのヒント、AUTO プラグイン、インテルの新しいディスクリート GPU (インテル® Arc™ GPU およびインテル® データセンター GPU フレックス・シリーズ) と第 6 世代から第 13 世代のインテル® Core™ プロセッサーのサポートhttps://www.intel.com/content/www/us/en/developer/tools/openvino-toolkit/system-requirements.html (英語) が含まれます。

LTS には、OpenVINO™ 2022.1 で導入された新しい API 2.0 も含まれており、AI 開発者がより簡単にコードを採用して保守できるように設計されています。API 2.0 と移行方法の詳細は、こちらhttps://docs.openvino.ai/latest/openvino_2_0_transition_guide.html (英語) を参照してください。

2.OpenVINO™ 2022.3 LTS リリースの新機能は何ですか?
ツールキット 2022 の従来のリリースに加えて、OpenVINO™ 2022.3 LTS では、ディープラーニング・モデルとデバイスのサポートが追加されます。

AI 開発者は、GPT や OpenAI Whisperhttps://github.com/openvinotoolkit/openvino_notebooks/blob/main/notebooks/227-whisper-subtitles-generation/README.md (英語) などの Transformer ベースの自然言語処理 (NLP) モデルや、Stable Diffusion https://github.com/openvinotoolkit/openvino_notebooks/blob/main/notebooks/225-stable-diffusion-text-to-image/README.md(英語) などのほかのモデルを幅広くサポートできるようになります (図 1)。移植性とパフォーマンスが向上します。Hugging Face の Optimum https://huggingface.co/blog/openvino(英語) との統合が追加されます。新しい Jupyter* Notebook のチュートリアルとして、YOLOv7 https://github.com/openvinotoolkit/openvino_notebooks/blob/main/notebooks/226-yolov7-optimization/README.md(英語)、Style Transferhttps://github.com/openvinotoolkit/openvino_notebooks/blob/main/notebooks/404-style-transfer-webcam/README.md (英語) (図 2)、3D Point Cloud Segmentationhttps://github.com/openvinotoolkit/openvino_notebooks/blob/main/notebooks/224-3D-segmentation-point-clouds/README.md (英語) (図 3) が追加されます。システム要件は、こちら https://www.intel.com/content/www/us/en/developer/tools/openvino-toolkit/system-requirements.html(英語) を参照してください。

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図 1: Stable Diffusion は、テキストプロンプトに基づいて複雑で芸術的なイメージを生成します (例: 雪山の蝶のパーティー)。

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図 2: Style Transfer は、1 つのスタイルを指定したイメージにブレンドします。

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図 3: 3D Segmentation Visualization は、OpenVINO™ を使用して点群データから推論を行います。

3.このリリースではどのようなタイプのハードウェア・サポートが提供されますか?
一言で述べると、OpenVINO™ 2022.3 LTS は従来よりも多くの GPU で高速かつスマートに動作します。詳細に述べると、自動デバイス検出と負荷分散、動的推論並列処理、AUTO 機能に追加された計算モードの選択と連携して、サポートされているすべての CPU と GPU のパフォーマンスを向上します。推論パフォーマンスを最大化するため、一度に複数のアクセラレーター (複数のインテル® データセンター GPU フレックス・シリーズなど) を使用できます。

そして何よりも、OpenVINO™ 2022.3 LTS ではインテルのディスクリート GPU と最新世代のインテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを公式にサポートhttps://www.intel.com/content/www/us/en/developer/articles/release-notes/openvino-relnotes.html (英語) したことをお知らせできることを嬉しく思います。サポート対象には、インテル® Arc™ GPU およびインテル® データセンター GPU フレックス・シリーズ、第 1 世代から第 4 世代のインテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー、第 6 世代から第 13 世代のインテル® Core™ プロセッサーが含まれます。

4.なぜインテルのディスクリート GPU のサポートが大きなニュースなのですか?
OpenVINO™ がインテルのディスクリート GPU で推論ワークロードを実行するためのゴールドレベルのサポートを提供するのは、今回が初めてだからです。このサポートは、iGPU 上で推論を最適化、テスト、デプロイしてきた 5 年以上の経験に裏付けられており、デスクトップ、ノートパソコン、サーバーで広く利用可能な多くの GPU で OpenVINO™ を活用できるようにするという長い道のりの最後のステップとなるものです。

5.OpenVINO™ 2022.3 LTS は既存の AI コードで問題なく動作しますか?
コードが新しい API 2.0 向けに記述されているか、またはすでに移行されていれば、問題なく動作します。

新機能を活用するため 2023 年に OpenVINO™ の将来のバージョンにアップグレードする予定がある場合は、これらの機能と最適化が 2022.3 LTS リリースには追加されないことに注意してください。運用環境にデプロイする場合は、2023 の新機能が次の LTS で安定して動作するまで、OpenVINO™ 2022.3 LTS リリースを最新の状態に更新して使用することを推奨します。

6.いつ、どのような方法でアップグレードすべきですか?
ハイパフォーマンス AI アプリケーションを迅速に開発してデプロイしたいユーザーは、OpenVINO™ 2022.3 LTS を使用することを推奨します。しかし、何らかの理由により、リリースされたすべての機能を利用したくない、または利用する必要がないユーザー向けに、以前の LTS リリース、OpenVINO™ 2021.4 LTS も 2024 年までサポートされ、セキュリティー・パッチが提供される予定です。

使用するリリースを決定する際は、長期にわたって問題の修正とセキュリティー・パッチが提供されるのは LTS リリースのみであることを考慮することが非常に重要です。

次のコマンドを使用して、OpenVINO™ 2022.3 LTS にアップグレードできます。

pip install --upgrade openvino-dev

アップグレードすると OpenVINO™ 以外のほかのパッケージも更新される可能性があるため、アップグレードする前にすべての依存関係を必ず確認してください。C/C++ API をインストールする場合、事前ビルド済みの Docker* イメージをプルするか、別のリポジトリーからダウンロードします。ダウンロード・ページ https://www.intel.com/content/www/us/en/developer/tools/openvino-toolkit/download.html(英語) からニーズに合ったパッケージをダウンロードできます。モデル提供の手順は、新しいドキュメント https://docs.openvino.ai/latest/ovms_what_is_openvino_model_server.html(英語) を確認してください。

関連情報
OpenVINO™ リリースノート (英語)
https://www.intel.com/content/www/us/en/developer/articles/release-notes/openvino-relnotes.html

OpenVINO™ ノートブック (英語)
https://github.com/openvinotoolkit/openvino_notebooks

Optimum Intel と OpenVINO™ でモデルを高速化する 🤗 (英語)
https://huggingface.co/blog/openvino

OpenVINO™ ツールキットとは
AI を加速する無償のツールである OpenVINO™ ツールキットは、インテルが無償で提供しているインテル製の CPU や GPU、VPU、FPGA などのパフォーマンスを最大限に活用して、コンピューター・ビジョン、画像関係をはじめ、自然言語処理や音声処理など、幅広いディープラーニング・モデルで推論を最適化し高速化する推論エンジン / ツールスイートです。

OpenVINO™ ツールキット・ページでは、ツールの概要、利用方法、導入事例、トレーニング、ツール・ダウンロードまでさまざまな情報を提供しています。ぜひ特設サイトにアクセスしてみてください。

法務上の注意書き

インテルのテクノロジーを使用するには、対応したハードウェア、ソフトウェア、またはサービスの有効化が必要となる場合があります。

絶対的なセキュリティーを提供できる製品またはコンポーネントはありません。

実際の費用と結果は異なる場合があります。

© Intel Corporation. Intel、インテル、Intel ロゴ、その他のインテルの名称やロゴは、Intel Corporation またはその子会社の商標です。

  • その他の社名、製品名などは、一般に各社の表示、商標または登録商標です。
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