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構造化データ vs 非構造化データ:5つの主な違い

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データはビジネスの意思決定の心臓です。適切なデータを収集・解釈し、そのインサイトに基づいて行動する能力によって、成功する企業とそうでない企業が決定します。近年特に、1企業がアクセスできるデータの量は増え、種類も多様化しています。ビジネスデータは、厳密に作成されたリレーショナルデータベースからツイートに至るまで様々な形式で提供されます。このようなデータは形式を問わず、すべて構造化データと非構造化データの2つに大別されます。

構造化されたデータは比較的簡単に扱えますが、半構造化データや非構造化データはより複雑で、整理や抽出が困難です。あらゆる構造のデータが企業にとって非常に貴重であり、データの効率的な取り扱い方法を学ぶことは、エラーを最小限に抑え、生産性を向上させるのに役立ちます。

本記事では、これらの概念と違いについて詳しく見ていきましょう。

構造化データとは?

構造化データとは、ファイルやレコードの中の決まったフィールドに存在するデータのことです。構造化データは通常、リレーショナルデータベース(RDBMS)に格納されます。RDBMS(リレーショナルデータベースマネジメントシステム)の構造内にある限り、数値とテキストで構成され、ソーシングは自動的または手動で行われます。データモデルの作成に依存し、どのような種類のデータを含めるか、どのように保存し処理するのかを定義します。

構造化データの例として:
名前、住所、クレジットカード番号、位置情報があります。

構造化データに使われるプログラミング言語はSQL(Structured Query Language)です。1974年にIBMによって開発されたSQLは、リレーショナルデータベースを扱っています。

非構造化データとは?

非構造化データとは、構造化されていない全てのデータのことです。非構造化データには固有の内部構造があるかもしれませんが、あらかじめ定義された方法で構造化されているわけではありません。データモデルは存在せず、データはそのままの形式で保存されます。

非構造化データの例として:
リッチメディア、テキスト、ソーシャルメディア活動、監視画像があります。

非構造化データの量は、構造化データよりもはるかに多いです。非構造化データは、企業データ全体の80%以上を占め、今日も増え続けています。つまり、非構造化データを上手く扱えていない企業は、多くの貴重なビジネスインテリジェンスを逃していることになります。

半構造化データとは?

半構造化データは、構造化データの一種ですがRDBMSのような正式な構造には当てはまりません。構造化データの説明に完全に合致しないものの、タグ付けシステムやその他の識別可能なマーカーを使用し、異なる要素を分離して検索を可能にします。時々、自己記述的な構造を持つデータと呼ばれることもあります。

半構造化データの典型的な例として:
スマートフォンの写真:スマートフォンで撮影した写真には、非構造化画像のコンテンツに加え、時間や場所などの識別可能な(構造化された)情報がタグ付けされています。半構造化データの形式には、JSON、CSV、XMLなどのファイル形式があります。

構造化データと非構造化データの主な違い5つ

  1. 定義のあり・なし
    構造化データとは、明確に定義されたデータを構造化したものです。データは行と列で存在し、事前に定義されたフィールドにマッピングすることができます。
    非構造化データは、通常そのままの形式で保存され、事前に定義されたデータモデルを持っていないため未定義とみなされています。

  2. 定量的か定性的か
    構造化データは多くの場合、ハード・ナンバーまたはカウントできるもので構成されているので定量的です。分析の方法には、回帰(変数間の関係を予測する)、分類(確率を推定する)、クラスタリング(異なる属性に基づく)などがあります。
    非構造化データは定性データに分類されることが多く、従来のツールや手法では処理・分析することができません。ビジネスの文脈で例を挙げると、顧客調査、インタビュー、ソーシャルメディアとのやり取りなどです。定性データからインサイトを抽出するには、データマイニングやデータスタッキングなどの高度な分析技術が必要です。

  3. データハウスとデータレイクのストレージの比較
    構造化データはデータウェアハウスに、非構造化データはデータレイクに保存されることが多いです。データウェアハウスは、ETLパイプラインを経由したデータジャーニーの終着点です。一方、データレイクは、データを元の形式で、あるいは基本的な「クリーニング」プロセスを経た上で保存するほぼ無限のリポジトリと言えるでしょう。
    どちらもクラウド活用の可能性を秘めています。構造化されたデータであればストレージの容量は少なくて済みますが、非構造化データであればより多くの容量を必要とします。例えば、小さな画像であっても、何ページものテキストよりも大きなスペースを必要とします。
    データベースについては、構造化データは通常リレーショナルデータベース(RDBMS)に格納されますが、非構造化データに最適なのはノンリレーショナルデータベース(NoSQLデータベース)です。

  4. 分析のしやすさ
    構造化データと非構造化データの最も大きな違いの1つは、分析適性度です。構造化されたデータは、人間にとってもアルゴリズムにとっても検索しやすい一方、非構造化データは、本質的に検索が難しく、理解できるようにするための処理が必要です。また、非構造化データは、あらかじめ定義されたデータモデルを持たないため、リレーショナルデータベースに適合せず、分解することが困難です。構造化データに対する高度な分析ツールが充実している一方で、非構造化データのマイニングやアレンジを行うNLPやMLなどの分析ツールの多くはまだ発展途上の段階にあると言えます。あらかじめ定義された構造がないため、データマイニングは厄介であり、リッチメディア、ブログ、ソーシャルメディアデータ、顧客コミュニケーションなどのデータソースをどのように扱うかやベストプラクティスを開発することは困難な課題となっています。

  5. 定義されたフォーマットと多様なフォーマット
    構造化データの形式として最も一般的な形式は、テキストと数値であり、あらかじめデータモデルで定義されています。
    一方、非構造化データは、さまざまな形や大きさで存在します(音声、ビデオ、画像から電子メールやセンサーデータまで)。非構造化データにはデータモデルがなく、そのままの状態で保存されているか、データレイクに保存されており、変換の必要がありません。

まとめ

データには大きく分けて、構造化データ非構造化データの2種類があり、構造化データはあらかじめ定義されたモデルやフォーマットで保存されます。非構造化データは分析のために抽出されるまでそのままのフォーマットで保存されます。半構造化データとは、この2つの間に位置するデータであり、何らかのタグが付けられた構造を持ちながら、リレーショナルデータベースの正式な構造には当てはまらないデータのことです。

構造化されたデータはビッグデータプログラムにとって非常に処理しやすいものですが、非構造化データや半構造化データのことも忘れてはいけません。現代において、非構造化データを分析することは、より重要な課題となっています。なせなら、企業データの80%以上がこのカテゴリーに属し、そのうえ年間30%超の割合で増加しているからです。最近では、テクノロジーの進化により、非構造化データがもたらすインサイトにアクセスできるようになりつつあります。

非構造化データ処理にかかるコスト

ほとんどの企業はデータのバックアップをとっています。現在、ビジネス関連のデータは毎年30%の割合で増加しており、すべてのバックアップを考慮すると、80~90%程度になると推測されます。このデータのほとんどは「クール」データ(30日間アクセスされていないデータ)ですが、高価なハードディスクのストレージを圧迫し、財務予算にも影響を及ぼしています。

多くの企業が抱える悩みは、非構造化データをコスト効率よく管理することです。これは、非構造化データはインデックスを付けるのが難しく(= 検索し難い)、従来のデータベースでは不十分なためです。XML、Key-Value、JSONなどのデータベースは、このようなデータを分析するようには設計されていません。非構造化データの抽出、分析、加工は、通常セカンダリーシステムにアウトソースされます。データを移動させることはコピーを増やし、更にストレージを占有し、金銭的にも合理的ではありません。

上記のことを考慮し、非構造化データを全く管理しない選択をする企業もあるほどです。その代わりに、プライマリストレージシステムの容量を拡張し、なんとかしているのです。しかし、この方法には問題があり、コストもかかります。

まず、非構造化データでプライマリーストレージが消費されると、他の種類のデータを入れるスペースがなくなります。プライマリーストレージは最も高価であり、通常、サイズに応じて課金されるフラッシュSSメディアを必要とします。

次に、ストレージインフラは3〜5年ごとに更新する必要があり、その際の移行コストがかかります。また、移行の際、すべてのクール非構造化データを含める必要があります。(上記は、バックアップをサポートするために必要なセカンダリストレージを考慮しない場合の話です。)

最後に、世界の個人情報保護法では、非構造化データの中に何が含まれているのか、そしてその中に個人情報が含まれているのかどうかを正確に把握することが求められています。個人情報保護法の基準を満たさない企業には多額の罰金が科されます。

Integrate.ioを使うとどうなる?

非構造化データを効率的に管理することで、パフォーマンスの最適化とコスト削減が可能になります。クラウド、テープ、セカンダリーストレージソリューションを選択することで、非構造化データの管理が容易になります。

私たちは、技術的な経験の有無にかかわらず、誰もがデータを管理できるようになるべきだと考えています。そのため、ノーコードとローコードのオプションを提供し、Integrate.ioを貴社のデータソリューションスタックに簡単に追加できるようにしています。

Integrate.ioは、ETLデータパイプラインを構築するための完全なツールキットを提供し、非構造化データを抽出し、必要な形式に変換するETLまたはELTソリューションを簡単に実装することを可能にします。

Integrate.ioのワークフローエンジンを使用すると、データパイプラインの統合・調整・編成とスケジューリングを行うことができます。豊富な式言語により、複雑なデータ準備機能を実装し、他のデータリポジトリやアプリケーションと統合することができます。

当社のローコードプラットフォームを使用すると、データ処理に費やす時間を減らし、分析に費やす時間を増やすことが可能になります。非構造化データを価値あるビジネスインテリジェンスに変える事ができます。導入に関するご相談やご質問も受け付けております。詳細はこちらまで。

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