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サブスク型ビジネスのリテンション理解に必須の3つのコホート分析

Last updated at Posted at 2022-10-10

コホート分析とは?

サブスクリプション型のビジネスでは、顧客がサービスを継続すればするほど、その顧客から得られる通算の収益は増えるので、より多くの顧客に、より長い期間、サービスを継続してもらうことが重要です。

そこで、「どの程度の顧客が、どの位の期間サービスを継続しているか」を理解するために、サービスの利用期間ごとの通算のリテンション(生存)率を可視化した「生存曲線」というチャートがよく利用されます。

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生存曲線を描くことで、どういったタイミングで顧客のチャーン(解約)が発生しやすいかがわかるだけでなく、

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どういったタイミングで顧客のチャーン(解約)が落ち着くのかがわかり、サービス全体の利用傾向を理解できます。

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こういった、時間の経過に伴う生存状態の推移を分析することを「生存分析」と呼ぶのですが、グループに分けて生存曲線を比較するコホート分析」を実施することで、生存分析ではより多くのことがわかります。

なお、「コホート」は疫学用語で「グループ」を意味していて、コホート分析とはグループごとに生存率を比較した分析を指しています。

3つのタイプのコホートの分け方

コホート分析では、どのようにコホートを分けるかによって、得られる示唆が変わります。そこで、こちらの記事では3つのタイプのコホートの分け方を紹介します。

  1. サービスの利用開始時期
  2. サービスの利用開始時期(顧客セグメントごと)
  3. 顧客セグメントや属性

1. サービスの利用開始時期

まず、サブスクリプショス型のビジネスで最も多く利用されるのが、コホートを顧客の「サービスの利用開始時期」で分ける方法です。

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コホートをサービスの利用開始時期で分けて、それぞれのコホートの生存曲線を比べることで、チャーン(解約)が悪くなっているのか、または改善しているのかを適切に理解できます。

例えば、時間の経過と共に曲線が緩やかになっていれば、それは何らかの理由(例:プロダクトの新機能の追加、オンボーディング改善など)でチャーンが改善していることを意味します。

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逆に、何らかの問題でチャーンが悪くなっていっている場合、最近利用を開始したコホートの生存曲線は古いコホートの生存曲線に比べて急になります。

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なお、データの加工、可視化、分析、レポーティングのためのUIツールのExploratoryでは、数クリックでコホート分析ができます。詳しいやり方に興味がある方は、こちらから詳細を確認いただけますので、ご参考ください。

2. サービスの利用開始時期(顧客セグメントごと)

例えば、使える機能に応じて、「スタンダードプラン」と「プロプラン」の2つのプランを提供しているサービスを例に考えてみます。

このサービスでは、直近それぞれのプランごとに機能を強化しました。

そこで「利用開始時期」を使ってコホート分析をしたところ、直近の生存曲線の改善を確認できました。(今回は結果を見やすくするために四半期単位で顧客をコホートに分けています)

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この場合、サービス全体の生存曲線が改善していることはわかりますが、「スタンダートプラン」のユーザーの生存曲線の改善がサービス全体の改善に影響しているのか、あるいは、「プロプラン」ユーザーの生存曲線の改善がサービス全体の改善に影響しているのか、もしくは、その両方なのかがわかりません。

こういったときには「プラン(顧客セグメント)」ごとに、コホート分析を実施して、どのセグメントの改善がサービス全体の改善につながっているのかを理解できます。

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今回は、プランごとにコホート分析をすることで、両方のプランで生存曲線が改善しており、それがサービス全体の生存曲線の改善につながっていることが分かります。

なお、Exploratoryでは「繰り返し」という機能を使って、1クリックで顧客セグメントごとのコホート分析が可能です。

image-20220928224821616.png

3. 顧客セグメントや属性

これまで見てきたコホート分析は、リテンションが時間の経過とともに改善しているか、あるいは悪化しているのかを理解することに、役立つものでした。

こういった分析チャートは、毎月など決まった頻度でモニターしていくことになりますが、一方で、こういったコホート分析からでは、ビジネスの改善のための打ち手につながる気付きを得られません。

そこで、ビジネスを改善するための気付きを得るために有効な方法があります。

それが、コホートを顧客セグメントや属性で分ける方法です。

例えば「特定機能を使っているかどうか」でコホートに分けたり、あるいは顧客の属性(例: 性別や年代など)でコホートに分けることで、「チャーンしづらい顧客の特徴」、つまりはチャーンと「相関」する顧客セグメントや属性を探索できます。

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なお、こういったコホート分析をするときに、気を付けた方がいいことが1つあります。それは「相関」と「因果関係」は異なるということです。

詳しい話は以下の記事で紹介していますので、よろしければご参考ください。

もっと知りたい、やり方を学びたい!

今回は、サブスクリプション型のビジネスで実施すべき3つのタイプのコホート分析を紹介しましたが、もっと詳細を知りたい、さらに自分でもできるようになりたいという方は、以下のノートで詳しいやり方を紹介していますので、よろしければ、ご参考ください。

また、今年の12月にサブスクリプション型ビジネスに特化したデータ分析のトレーニングを開催いたします。

こちらのトレーニングは、SaaSを含むサブスクリプション型のビジネスの改善に必須である、ビジネス指標(KPI)の定義、コンバージョンやチャーン(解約)の要因分析、さらにそれらの先行指標となるエンゲージメントの計算方法や分析手法を効率的に学んでいただくための2日間のトレーニングとなっております。

自分のデータで試してみたい!

記事内のコホート分析は、データの加工、可視化、分析、レポーティングのためのUIツールのExploratoryを利用して作成しています。

ご自身のデータを使って、これらのチャートを作成したりデータの分析をしたい方は、下記のリンクより無料トライアルが可能ですので、是非、お試しください!

データの民主化に情熱を持ったフルスタックエンジニア募集!

現在、Exploratoryを共に開発していただけるフルスタックエンジニアの方を募集しています!

Exploratoryの概要や応募資格の詳細も公開していますので、「データサイエンスの民主化」という私達のミッションに共鳴いただき、興味をもっていただけましたら、是非、ご応募ください!

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