Python やりましょう。
Python やって損ないと思います。
スクリプト言語なので、学習しやすく、コーディングもラクです。
インタプリタ言語で、実行も容易。
人気 No.1 言語のひとつで、コミュニティも活発。
しかも、Web アプリ開発からディープラーニングまで、できることも多いです。
もう一度言います。Python やりましょう。
環境構築
仮想環境使いましょう。
Python はライブラリをめっちゃ使うので、仮想環境でやると管理がラクです。
ここでは、
- 生の Python + pyenv + Poetry
- Anaconda
のふたつを紹介します。
なお、対象 OS は Windows10 です。
生の Python + pyenv + Poetry
Web アプリつくるとかならこっちです。
Python インストール
まずは Python をインストールします。
コードを機械語に翻訳するインタプリタ
です。
PythonJapan のサイトが便利ですので利用しましょう。
このサイトにアクセスして、最新の安定版のインストーラをダウンロードしましょう。
2021 年 1 月現在、3.9.1 のインストーラ、つまり python-3.9.1-amd64.exe
ですね。
ダウンロードが完了したら、インストールしましょう。
インストーラを実行します。
色々初期設定する画面に入りますが、ほとんどの項目は特に触らないで大丈夫だと思います。
ただ、Add Python 3.x to PATH
という項目のチェックボックスが出てきたら、チェックを入れてください。
PowerShell やコマンドプロンプトから Python を操作できるようにするためです。
インストールが完了したら、Close
で閉じます。
正常にインストールできているか確かめましょう。
PowerShell を起動して、
python -V
というコマンドを実行します。
3.9.1
などと、バージョンが表示されれば OK です。
pyenv インストール
プロジェクトによって Python のバージョンを変えたいときがあるそうです(僕はまだないけど)。
そんなときに pyenv を使うと、同じ PC 内で複数のバージョンの Python を使えます。
つまり、Python のバージョン管理ツールです。
pyenv は、UNIX 系のサービスですので、代わりに Windows 版のpyenv-win
を使用します。
PowerShell で以下のコマンドを実行します。
pip install pyenv-win --target $HOME\.pyenv
次に、以下のコマンドを実行して、PYENV 環境変数を追加します。
[System.Environment]::SetEnvironmentVariable('PYENV',$env:USERPROFILE + "\.pyenv\pyenv-win\","User")
管理者権限の PowerShell で、以下のコマンドを実行します。
[System.Environment]::SetEnvironmentVariable('PATH', $HOME + "\.pyenv\pyenv-win\bin;" + $HOME + "\.pyenv\pyenv-win\shims;" + $env:Path,"Machine")
一度 PowerShell を閉じ、もう一度起動して、設定を反映させます。
pyenv のインストールと初期設定が完了したので、正常に反映されているか確認します。
PowerShell で、以下のコマンドを実行します。
pyenv --version
バージョンが出力されれば OK です。
現在の Python を、pyenv で管理します。
pyenv rehash
pyenv のコマンド
- pyenv の更新
pip install --upgrade pyenv-win
- pyenv のサポートしているバージョンのリスト
pyenv install -l
- 任意のバージョンのインストール
pyenv install 3.9.0
- 任意のバージョンのグローバル化(PC の共通バージョンに)
pyenv global 3.9.0
- 任意のバージョンのローカル化(プロジェクト内でのバージョン)
pyenv local 3.9.0
- 任意のバージョンのアンイストール
pyenv uninstall 3.9.0
Poetry インストール
Python のひとつの特徴として、外部ライブラリが重要
というものが挙げられます。
外部ライブラリとは、簡単に言うと拡張機能のことです。
pip などで外部ライブラリをインストールし、使用するのが一般的です。
しかし、ライブラリをインストールしすぎると、管理が大変です。
そこで、プロジェクトごとにライブラリを管理するツールが、Poetry です。
PowerShell で、以下のコマンドを実行します。
(Invoke-WebRequest -Uri https://raw.githubusercontent.com/python-poetry/poetry/master/get-poetry.py -UseBasicParsing).Content | python
PowerShell を一度閉じ、設定を反映させます。
もう一度起動して、
poetry --version
というコマンドを実行します。
バージョンが表示されたら OK です。
初期設定として、以下のコマンドを実行しましょう。
poetry config virtualenvs.in-project true
プロジェクト内に virtualenv の仮想環境が作成されるようになりました。
Poetry のコマンド
- Poetry の更新
poetry self update
- プロジェクトのひな形生成
poetry new MyProject01
MyProject01
├── pyproject.toml
├── README.rst
├── myproject01
│ └── __init__.py
└── tests
├── __init__.py
└── test_project01.py
- プロジェクトにライブラリを追加(ここでは numpy)
poetry add numpy
-
プログラムの実行
myproject01 ディレクトリにmain.py
を作成します。main.pyimport numpy as np x = np.array([1, 2, 3]) print(x.size)
myproject01 ディレクトリで、以下のコマンドを実行します。
poetry run python main.py
Anaconda
統計分析とか機械学習とかやるならこっちです。
Anaconda とは、Pyhon インタプリタに、科学計算によく使われる外部ライブラリ、そして開発に便利な IDE が付属した、ディストリビューションです。
Anaconda だけインストールすれば、すぐに開発環境が整います。
ダウンロード
まず、このサイトにアクセスします。
スクロールすると、こんな画面が出てきます。
64-Bit Graphical Installer
をクリックして、インストーラをダウンロードします。
インストール
インストーラを起動します。
色々初期設定する画面に入りますが、こちらもほとんどの項目は特に触らないで大丈夫だと思います。
ただ、Add Anaconda 3 to the system PATH environment variable
という項目のチェックボックスが出てきたら、チェックを入れてください。
PowerShell やコマンドプロンプトから Python を操作できるようにするためです。
インストールが完了したら、スタート画面のAnaconda3 (64-bit)
からAnaconda Powershell Prompt(Anaconda3)
を起動しましょう。
そして、以下のコマンドを実行します。
ipython
IPython とは、Anaconda に付属している、python シェルです。
コードを打ち込んで実行できます。
とりあえず、
exit()
でシェルから抜けましょう。
エディタ・IDE
プログラミングを行うには、今インストールしてきたもの以外に、「テキストエディタ」もしくは「統合開発環境」と呼ばれるものが必要です。
これらは、「コードを書く」ためのソフトです。
テキストエディタは最低限の機能で、統合開発環境、通称 IDE は多機能という感じです。
メモ帳という、Windows 標準のものもありますが、使いにくいので、別途インストールしましょう。
おすすめは、PyCharm
です。
Python 専用の IDE で、非常に優秀なソフトです。
有料版と無料版がありますが、基本的には無料版で事足りると思います。フレームワークでの開発などとなってくると有料版が良いと思いますが。
JetBrains Toolbox のインストール
PyCharm は、JetBrains
というチェコの企業が開発しています。
JetBrains 社は、ほかにもIntellij IDEA
やRubyMine
といった、便利な IDE を開発しています。
それらを管理するためのソフトがJetBrains Toolbox
です。
公式サイトからインストールするより、Toolbox を使うほうが便利なので、利用しましょう。
このサイトから、インストーラをダウンロードします。
インストーラを実行すると、簡単にインストールできます。
PyCharm のインストール
Toolbox を起動して、PyCharm Community
をinstall
します。
PyCharm の初期設定
初回起動時は少し戸惑いがちなので、解説します。
起動したら、+のマークをクリック。
Location
は、プロジェクトの保存場所です。特に理由がなければ、C ドライブのドキュメントもしくは D ドライブにPython
などとディレクトリを作成しておいて、その中にプロジェクトを作成しましょう。
その下のVirtualenv
は、生の Python + pyenv + Poetry
ならそのままで、Anaconda
ならconda
に変更しましょう。
あとは、CREATE
でプロジェクトを作ります。
PyCharm以外の選択肢
また、Anaconda を利用している場合は、JupyterLab
やSpyder
などの IDE が付属していますので、そちらでも構いません。
あと、変態な人は是非 Vim をお使いください。Vim 最高 Vim 最高 Vim 最高 Vim 最高
環境構築終了です!!おめでとうございます!!!
環境構築は、プログラミングで一番挫折しやすいところです。
なので、失敗は当たり前。
うまくいかなかったら、もう片方の方法や、別のサイトで紹介されている方法で試してみてください。
参考
Windows 10 で Python のインストールから Poetry と pyenv の利用