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応用情報技術者試験 午後問題は何を選ぶか問題

Last updated at Posted at 2023-01-13

応用情報技術者試験。エンジニアの登竜門(強)であり上位へ挑むための関門。
その関門たらしめる所以は、まさに【午後問題】の存在だと、個人的には思います。
午前は正直「過去問道場」を無限周回編しておけば問題ないので、午後問題にフォーカスした記事にします。

おことわりとして、午後問題そのものの攻略ではないこと(記述・考察テク等)、合格者のN=のサンプルケースはたくさんあったほうがいい(と感じていた)ので投下するという意味合いですので、合う合わないは絶対あります。一つの午後問題の選び方情報までに。ゲーム攻略サイトのハシゴみたいなものです。

【MyData】

  • 2022年(令和4年)秋季受験(一発合格)
  • 勉強期間半年ほど
  • 非エンジニアだったがITパスポートは無勉強で余裕くらいのIT総合理解力
  • ちなみに基本情報技術者も同時期取得

午後はあんまり怖くはないが・・・選択こそ肝心

記述式ということで身構えますが、思っていたほど怖いものではないと思います。部分点のより詳細な条件が多少の例でも開示されればいいんですが。
本番はやたらドキドキしてしまいましたが、結果は午後77点くらいで合格できました。
ですが、どれを選ぶかというのは非常に大事になってきます。

  1. 情報セキュリティ
  2. 経営戦略
  3. プログラミング
  4. システムアーキテクチャ
  5. ネットワーク
  6. データベース
  7. 組込みシステム開発
  8. 情報システム開発
  9. プロジェクトマネジメント
  10. サービスマネジメント
  11. システム監査

という構成になっています。

実際に選んだ項目

必須の1は述べるまでもなく、私はこのうち4,5,7,10を選びました。それぞれその理由や前提について触れます。

4.システムアーキテクチャ

2022年秋はDockerの問題でした。Dockerという言葉は出てきませんでしたが、コンテナ型・・・という記述が見えた時点で「してやったり」。システムアーキテクチャはほぼ選ぶ予定でしたが難問奇問だった場合どうしようかと思っていたのでいい意味で拍子抜けでした。というのも、Dockerは開発で若干触れていたので(結果的な点数としてはボーダーの12点くらい?になってしまいましたが)、迷わず選びました。それまでもシステムアーキテクチャは割と全ジャンル満遍なく出る印象で、向き不向きの運はあるかもしれません。総合的なIT興味がないと選びづらいかも。

5.ネットワーク

もともと最優先で選ぶつもりでした。おそらくネットワーク最優先で選ぶというのは異端児だと思います。勉強を進めていて、もっとも面白いのがネットワークでした。繋げる遊び。プラレール感。満点外しの問題は多いですが、個人的にはマストで選ぶべしとして望みました。ただ、難解な表がドーンと身構えているような問題だった場合苦労する可能性もあるので(そういうのって大概やってみると簡単な場合もあるんですが)、100%チョイスではないものの、ほぼ95くらい。

7.組込みシステム開発

組込みに関しては開催運がある気はします。ネットワークで触れた「難解な表」「難解な図」は組み込みではほぼほぼ高難度の要素として君臨します。とはいえ表や図の印象だけで選ばないのも損ですが、ちょっと見たり解いたりしたうえで、すぐに引き返す度胸も必要になります。計算でドツボにハマって時間全ロスということもありえますので。
しかし2022年秋はびっくりするほど簡単な内容だったので助かりました。どうしても計算系でガツンと点を落とすリスクがありましたが、2022秋は完全に国語力でした。まさかの展開です。点数調整ある説もありましたが、まあ受かってるので大きくされることはないと思います。
とはいえ組み込みは国語力より読解力・・・というか総合理解力勝負な感じ。

10.サービスマネジメント

よく、〇〇は国語問題、と言われたりしますが、決してそんなことも無い気がしています。挑むなら、国語問題とそれぞれ揶揄されるプロマネ、サーマネ、シス監、すべてしっかり対策しなければと思います。午後始めたてのころはシス監もいいかな、と思っていましたが、過去問爆死回や妙な嫌な感じから、番手候補に下げました。
ではなぜサービスマネジメントを選んだのか。ひとえにITILが面白かったのと、エスカレーションの感じとか、より現場感が伝わってくるので、ストーリー立てた感じが頭にスッと入ってきたからです。
学習コストとしても、ITILを本筋にしたことで他よりコースメニューとして選びやすかった感があったのもあります。
プロジェクトマネジメントがあれもこれも本筋として学ばなければならないのが、サービスマネジメントはITIL一本でいいですので、誤解を恐れずに言えば下位互換なのでは?と思っています。「ITILはじめの一歩」など良書を通読すれば午後フルコースの1メニューは決まったも同然でしょう(といって今後ITIL全然関係ない問題出たら申し訳ない)。

サブとして用意していた項目

4,5,7,10はほぼほぼ確定でしたが、難問奇問対策として、当然サブは用意しておかなければなりません。1か2というのが相場で、3は多いかなあという気がします。学習コスト的にも。

2.経営戦略

経営戦略はサブ1としていました。もともと簿記知識はありましたが、過去問で結構エグめの内容になっていたり、だんだん難化傾向にあると思ったので、見てから勝負の番手最有力候補にしていました。手法的なのが出た場合に点が伸びづらいと感じていたのもあります。本番は当然1のセキュリティの次に目に入るのでなぜ選ばなかったのかというと、「なんか嫌だなあ」と思ったからです。多分ちゃんと解いてないですけど、回答例の感じからするにその感覚はあってました。過去問を大量にこなして「カン」を養うのも結構大事だったりします。私は過去問は平成21年度ぶん(過去問道場に載ってる最古?)から全部やりました。

11.システム監査

システム監査はサブ2としていました。過去問を本番形式で実践中、「なんだかいけそうな気がするー」と選んだものの爆死ということが度々ありましたが、開催回によっては簡単な内容も多く、運はあるかと思います。記述の引用箇所の難しさや、自己解釈で進めない読解力が求められる感じです。システムアーキや組み込みが難問奇問だったときの最悪の回避策として用意する必要がありましたが、システム監査を2番手としました。本番も、「ほかでいいや」というくらい選びたい感じではなかった雰囲気でした。こちらは本当に選んでいたらどうだったかは感覚でもわかりません。

ハナから選ぶつもりのなかった項目たち

以下は、ハナから選ぶつもりのなかった項目たちです。それぞれの理由と共に解説します。

3.プログラミング

プログラミングは苦手ではないんですよ。Pythonで開発してますし。とはいえPythonであるがゆえに{}を使った言語の苦手感があるのは大きいかもしれませんが。
ですがそもそもとして大きく感じるのが、「座学でプログラミングの問題を解かせること」の無意味さです。
普段VSCodeで開発から競技プログラミングまで行っていますが、間違えればエラーが出るし、競プロならテストケース通らないし、とにかくインタラクティブにデジタルで進められるのが今の時代です。
簡単に言えば、試行錯誤できる。
とはいえ紙のテストだとそうもいきません。そのあたりの意味の無さというか、なんというか、いずれにせよ選ぶつもりはありませんでした。

8.情報システム開発

誤解を恐れずに言えば、「ほぼプログラミング」です。プログラミングの項目と同文になります。

6.データベース

データベースに関しては、基礎知識よりも、やはり副問い合わせだの正規形だの、試行錯誤しながら行っていきたいのを紙で行わせる無意味さという意味で、これもプログラミングと同様です。

ちなみに、特にCやJavaやらでプログラミング得意だという人や若い方は、プログラミングは逆に簡単だと思いますので、むしろプログラミング・情報システム開発・データベースで3つ埋められるので羨ましい限り。

9.プロジェクトマネジメント

プロマネに関しては、まあ国語問題だと簡単に見る向きがありますが、いろいろ覚えることが多いのであまりおすすめしづらい感じがあります。プロマネはPMになる/ならないくらいで本格的に上位試験のプロマネを受けたいと考えていますが、午後問題として選ぶにはやや荷が重いような・・・ 得意だ!と感じたならぜひぜひ。

おわりに

午後の選び方は人それぞれです。結構異端児な選び方だったと思っていますが、無事合格できてよかったです。大事なのは取得を目標にしたIT全般の知識の習得です。が、資格として取得できなければ仕方ない部分もあるかと思いますので、午後を攻略するという簡単で「ひとつの意見」として捉えていただければ幸いです。

ChatGPT時代の追記

初稿時(2023年1月ごろ?)はChatGPTが出たか出ないかという感じでしたが、課金必須とはいえGPT4全盛期である現在(2023年7月)は、特に3.プログラミングおよび6.データベースに関して、存在意義そのものに疑義が生じています。それぞれ基礎を覚えることは絶対必須ですが、選択肢を提示されて「どれが正解でしょう」という方式は生成系AIの時代にまったくそぐわないと感じます。業務上でも特にSQLや少しズレますが正規表現などは、まずChatGTPに生成させます。基礎である「それが何を意味するか」以上のことは、「脳内で100%の正解を導き出せないといけない」ということはなくなったと感じます。もちろん好きか嫌いかや、得手不得手が左右するところではありますが、「頑張りすぎる意味」を考えるとなかなか難しい状況になってきましたね。

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