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海外版アプリの気にしたいこと4選

Last updated at Posted at 2020-12-11

はじめに

最近ではアプリの海外展開が当たり前のように行なわれるようになりました。
ただ、海外版アプリのQA方法はまだ検討段階のところが多いとは思います。

今回は私自身この海外版アプリのQAを体験して、個人的に気にしたいところを
4つ選んできました!
少しでも参考になれば幸いです。

<留意事項>
弊社では、海外版アプリのQAを以下の2種類に分類しており、ここでは機能QAについてお伝えします。

【機能QA】・・・ 国内との機能差分等、動作的な確認
【LQA】・・・ 言語、翻訳周りの確認

1. 「課金」

一番重要と言っても過言ではないと思うので、気にしない方難しいですが、課金は特に気をつけましょう。
 ・VPNを使っての通貨表示
  └ 少なくともリリースする国で使われる通貨の種類毎に確認するべきです。文字化け、表示崩れが発見されやすいです
 ・実際の購入疎通確認
  └ 購入できることもそうですが、購入処理がバックエンドで正常に処理されているかも重要です

他にも、未成年や成年の年齢判定や課金上限、各国の規約(GDPR等)でそれぞれ動作に差分がでるものは注意しましょう。

2. 「文字」

文字にも注意が必要です。
言語によっては、文字化け、文字の非表示、表示崩れが発生しやすいです。
確認方法については、使用する文言すべてを表示させるような仮データを作成してもらうのが効率的かもしれません。

さらに注意点としては、不具合修正時に影響範囲が広くなり、テストの再実施が必要になる可能性があることです。
例えば、「G」という文字が出ない時、アプリで使用しているベースのフォント自体を変更することになり
この変更によって確認済みの箇所にも影響を及ぼし、

 不具合発見 → フォント修正 → 再確認 → 不具合発見 → フォント修正 → ...

のような連鎖にも陥る可能性があるからです。

また、画面によって使用するフォントが内部的に分けられている、ということもありますので
特殊な切り分けがされている箇所がないかは、エンジニアさんにヒアリングして進めるのが良いです。

3. 「ビルド方式」

ビルド方式についてはアプリ毎で様々で、私が経験したのは下記の2つとなり、
それぞれに検証時のメリット・デメリットがありました。

方式
メリット
デメリット
1つのビルドで国や言語の切替ができる1ビルド方式
基本的に1つの確認で済むことが多く、工数が低い
同アプリが端末にインストールできない為、言語別に端末が必要
リージョン毎にビルドが別れている複数ビルド方式
1端末に複数アプリを入れることができ、管理が容易
ビルド毎に異なった不具合が出ることがあるので工数が高くなる

QA側で、たとえ表面的でもどのような方法をとっているのかを把握しておくことで
テスト方法の提案や、工数削減に繋がる場合があるので気にするのがいいかと思います。

4. 「時間」

国、地域によっては時差があります。イベントやログイン時間が変化するので
アプリのリリース前後それぞれで気にする点がありました。

4-1.リリース前

まず、時間が関わってくるものすべてテスト範囲と思うのが良いでしょう。
国内と違う時間で開催される機能」はもちろんですが、「国内と同じ時間で開催される機能」についても
正しく動作しているかの確認は行うのがいいと思います。

また、端末でも時間が変更できるので、その設定時の挙動の確認や
サマータイムを考慮した検証も必要になってきます。

4-1.リリース後

個人的にリリース後は、日が経つほど「時間」についての注意する人が減少するとおもっています。
QA側で「時間」が関わるものを見たときは真っ先に気をつけたい点かなと思います。

例えば、イベントは全世界共通で日本時間をベースとしている状態で
新規イベントで1時間だけ報酬が多い時間を作った際に、
時差が多い地域ではこの恩恵を受けられず終了してしまう。
ということも起こる可能性があると思っています。

「海外はどうなりますか?」
この一言を言えるQAがいるだけで、全然違うと思います。

最後に

4つの事を挙げましたが、正直この他にもやることは多いです。
まだまだ、海外版のQAについては難しいことが多く、日々学び試行錯誤を繰り返しますが
これは開発者の方も同じかと思います。
QA⇔プロダクト双方で気にして話し合い一緒に作って、というのが理想の形だと思います。

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