6
5

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

MathematicaAdvent Calendar 2016

Day 5

Mathematicaで綺麗なグラフを出力する[BezierCurveApproximation.mの紹介]

Last updated at Posted at 2016-12-05

Mathematica Advent Calendar 2016の5日目の記事です.
突然ですがMathematicaのPlotでグラフを描きます:

Plot[Sin[t],{t,-5,5}]


上画像はPlotをsvgで出力して, ベクタ画像編集ソフトで見たものです. (右側は拡大図と補助直線)
多数のノード(569個)から構成されており, 各セグメントは線分で構成されている事が分かります.

これを改善するのが今回紹介するBezierCurveApproximationパッケージです.

PlotBezier[Sin[t], {t, {-5, -4, -3, -2, -1, 0, 1, 2, 3, 4, 5}}]

で出力してベクタ画像編集ソフトで確認すれば

のような結果が得られます.
各セグメントがBézier曲線で近似されており, ノード数が削減(11個)されています.

インストール方法

BezierCurveApproximation.m
https://github.com/hyrodium/BezierCurveApproximation
からダウンロードし, 適切なディレクトリに配置します.
配置場所を知るには

FileNameJoin[{$UserBaseDirectory, "Applications"}]

をMathematicaで実行します.

配置が終わったら

Needs["BezierCurveApproximation`"]

と書けばOKです.

Mathematicaのバージョン9, 10での動作を確認しています.

実行例

以降で紹介する例は全てSample.nbに含まれています.

アステロイド

{ParametricPlotBezier[{Cos[t]^3, Sin[t]^3}, {t, \[Pi]/2 Table[i, {i, 0, 4}]}],
 ParametricPlotBezier[{Cos[t]^3, Sin[t]^3}, {t, \[Pi]/4 Table[i, {i, 0, 8}]}],
 ParametricPlotBezier[{Cos[t]^3, Sin[t]^3}, {t, \[Pi]/8 Table[i, {i, 0, 16}]}]}

とすればアステロイドが出力されます.

媒介変数の指定は{t,List}の形式で, List内の実数が曲線の分割点に対応します.

分割数が十分でないと左の例の様に近似が著しく悪くなります.

アニュラス

{ParametricPlotBezier[{s Cos[t], s Sin[t]}, {s, {0.5, 1}}, {t, \[Pi]/4 Table[i, {i, 0, 8}]}],
 ParametricPlotBezier[{s Cos[t], s Sin[t]}, {s, {0.5, 1}}, {t, \[Pi]/4 Table[i, {i, 0, 8}]}, Mesh -> {2, 4}, BoundingBox -> {{1, 1}, {-1, -1}}]}

Meshは分割するためのオプションです.
BoundingBoxは外枠を指定するためのオプションです.

双曲放物面

{Plot3DBezier[{x y}, {x, {-1, 0, 1}}, {y, {-1, 0, 1}}, BoundingBox -> {{-1, -1, -1}, {1, 1, 1}}],
 Plot3DBezier[{x^2 - y^2}, {x, {-1, 0, 1}}, {y, {-1, 0, 1}}, BoundingBox -> {{-1, -1, -1}, {1, 1, 1}}]}

Plot3Dのような関数もあります.
ただし出力されるのは2次元の画像なので, 出力後に回転させる事は出来ません.
曲面を塗りつぶす機能は未実装です.

常螺旋

ParametricPlot3DBezier[{Cos[t], Sin[t], t/(2 \[Pi])}, {t, \[Pi]/4 Table[i, {i, 0, 16}]}, LngLat -> {\[Pi]/7, \[Pi]/7}]

こちらはParametricPlot3D的な関数です.
3Dの付く関数(Plot3DBezier, ParametricPlot3DBezier)はオプションLngLatで視点の角度(弧度法)が指定できます.

常螺旋面

ParametricPlot3DBezier[{s Cos[t], s Sin[t], t/(2 \[Pi])}, {s, {0, 1}}, {t, \[Pi]/4 Table[i, {i, 0, 16}]}, Mesh -> {5, 24}, LngLat -> {\[Pi]/7, \[Pi]/7}, BoundingBox -> {{1, 1, 2}, {-1, -1, 0}}]

Meshの位置と曲線の分割点{t,List}は基本的には一致しません.

曲線の近似理論

このパッケージでは曲線を分割し, 各部分曲線を3次Bézier曲線で近似しています.
詳しくは
https://sites.google.com/site/hyrodium/pdfs
を参照して下さい.

要修正点

「引数を使うことで特別な意味を持つ変数」(組み込み関数のPlotTable的なもの)の実装方法が分からなかったので, このパッケージには不具合があります.
つまり, 媒介変数が未定義の場合にしかちゃんと動作しません. 例えば

t=1.;
PlotBezier[Sin[t], {t, {-5, -4, -3, -2, -1, 0, 1, 2, 3, 4, 5}}]

など.

実装方法の分かる方, 教えてください!
(2017/08/22追記)
実装方法分かりました.
近い内に修正しようと思います..

(2017/09/11追記)
実装方法について書きました.
http://qiita.com/Hyrodium/items/1f1af6721caa3bf90871
なお, BezierCurveApproximation.mの実装の方にはまだ反映できてません.

(2017/11/14追記)
githubの方も修正しました.
https://github.com/hyrodium/BezierCurveApproximation

以上です.

6
5
2

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
6
5

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?