ヒアリング対象
保険業界10年目のベテラン
もともとはリサーチ会社とかに勤めていた経験があり一生くいっパクれない仕事を求めて保険業界に来たけど将来なくなる仕事に選ばれてて不安らしい。
インシュアテックが海外で流行ってるから。国内でそんなベンチャーをやるかやりそうなところに転職したいということで、ベンチャーを無駄に経験していて、嫁が保険業界の人だから話がわからないわけじゃなさそうなので聞いてと言われたので聞いてみた。
ターゲット
- 20代・30代
とりあえず損保とかもあるけどわかりやすい生命保険・医療保険・がん保険あたりで考えてみる。
行動分析
なんで若い人は保険に入りたいとおもうの?
- 20代で自動車保険とかの必要な損保を超えて入ってくれるお客さんは少ない。
- 医療は親が子供の頃から積んでいるケースが多いので本人からは入ろうとしないし、必要性がない。
自分たちから入るタイミングは世間的には
- 結婚
- 出産
- 家族の大病
- 親やパートナーに言われて
20代、30代でありがちなライフイベントがきっかけになる場合が多い。
この人たちはどうして入る
- 自分がもし病気になった・死んだ場合に安心したい
この人たちがよく入る保険(損保意外)
- 医療保険
- 死亡保険
- 学資保険
- がん保険
この人どこから保険に入る?
- ネット 2%-4%
- ほとんどの人が店舗型または訪問営業から入る。
これの理由
- 貯蓄型保険がほぼ対面販売
- 学資とか。戻り率が高い商品つまりみんな入りたい商品は対面やと。
- そうなると他も一緒に入るし、販売会社(代理店)の営業戦略も概ねその戦力をとる。
- 保険商品のメリット・デメリット・保証条件などがわかりづらい。結局のところ意識高い系じゃない人は人に聞きたい。
インシュアランステックという分野はこれを解決するの?
僕が契約する太郎さん役として知人に質疑応答してみた
- 28歳でデキ婚しゃいました。
- 親と奥さんからあんたが明日病気になったら子供どうすんの言われた
- 将来の学費が不安や。会社も一生は面倒見てくれる時代じゃないし・・・
- 中堅商社の営業マン。年収450万。
- 奥さんは大学の同級生。中小広告代理店で企画のお仕事をしていて年収400万だったけど。1年間の産休。保育園が見つからなくれば延長も・・・
- 夫婦で貯蓄300万。ただ、新婚旅行にはいけないので結婚式を豪華にやる都合でご祝儀いただいてもウェディングフォト等も含めて100万くらい出る予定あり。 という太郎さん。
太郎さん
- 生命保険には入っておかないと
- がん保管と医療保険ってどないしたらええにゃろ
- 学資保険も入っておきたいけど・・・
たまたまネットを調べていたらネットで売ってくれるサービスが最近はたくさんあることに気がついた。
太郎さん
インターネット診断をしたところ。
- がん保険は必要。
- あなたは医療保険には入る必要なし。
- 生命保険は必要ですね
と出たと。
ここで太郎さんは疑問に思う。
あれ医療保険入らなくて平気なの?
学資保険は??
太郎さんのケースの要因
- 医療保険に入らなくていい判定の理由
- 貯蓄がそこそこある
- 高額医療費制度がある
- 健康保険組合のセーフティネットがある
- 学資保険
- 対面販売しかないからメニューに出ない
太郎さんは思う!
- いやいや200マンはあるけど住宅購入のことを考えたら一円足りとも使えないし。35歳までにもっと貯金しないとまずい。
- 先進医療は?個室は?長期になっちゃった場合は?がん以外になった時本当に救われるの?
- フリーランスとか独立した時はどうなるの?(国民健康保険でも一緒なの?)
太郎さんはヘルプや自動回答チャットで検索する
(太郎役の僕としては)ちんぷんかんやと
よし保険の窓口に相談だ!
そういえばアフラックは学資保険の利率よかったからアフラック土日に呼び付けよ。
あれ人が来た方が便利だったな!
となるのが課題じゃないかという結論になった
インシュアテックが今後普及するための課題やインプレッションまとめ
- 仮に僕らの業界の技術的なところだけで解決するならAI回答の仕組みが相当に高度でないといけない。
- 僕が質問しただけでもここに書いた大雑把なものの他に、この場合どうなるのというものを大量に質問しました。現在のネット販売保険サービスは簡単なフローチャートの分析みたいなのはありますがここまでは答えてくれるものは知りません。
- 有人チャットで対応するとしたらそれは既存の保険代理店と何が違うのですか?既存の保険代理店が電話・メールの他に・チャット受付を始めればいい話だと
- 先日、コインチェック事件もそうだけど金融商品の取り扱いはその人の人生を大きく左右してしまう。いわゆるネットWeb業界のスタートアップ的なノリで手を出して良い分野ではない。専門的な知識と経験がある方の協力が必須ではないでしょうか?
- 業界の動向としてただのネット販売や性格分析テストみたいなレベルの自動回答フォームでインシュアテックとかAIとか言っている傾向があるように見えるから、本当に技術があるのか見極め大事じゃないかと思う。
- 一言でいうと「その人の人生を背負えるAIを実装できますか?」ということになる。
- ただ、人と会うのは面倒だし、家にあげられる状態にするのも億劫なので、以上の懸念を包括的に解決できるアイデアやテクノロジーを有しているとか、AIを専門的に研究した人がいるような体勢を確保できるベンチャーなら入ったら面白そうな分野だと感じました。