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TechLead 1on1をやってみた振り返り

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株式会社ZOZOでAndroidエンジニアをしている@Horie1024です。主にZOZOTOWNのAndroidアプリ開発にTechLeadとして関わっています。この記事はZOZOのAdvent Calendar 2021のカレンダーその1の4日目になります。

今回は「TechLead 1on1をやってみた振り返り」というタイトルで記事を書きます。

概要

先日、Wantedlyさん、チームラボさん主催の勉強会「Mobile勉強会 Wantedly × チームラボ」で「スキルマップを作った話」というLTをしてきました。

スキルマップの詳細は今回触れないのですが、こちらの資料では、スキルマップの活用例として「TechLead 1on1」を紹介しています。

TechLead 1on1とは?

ZOZOのTechLeadの責務には、自分の所属しているチームまたは全社について生産性の向上やスキルアップのサポートが含まれます。TechLeadとしてこれらの責務に果たすには、各チームの状況を知る必要があります。この「各チームの状況を知る」ために始めたのがTechLead 1on1です。TechLead 1on1は、エンジニアリングマネージャー(ZOZOではブロック長と呼びます)が1on1を行うのと同様に、チームメンバーと1対1で話します。通常の1on1とは異なるのは、主に技術的な話題に特化して話すことです。

TechLead 1on1の目的

現在考えているTechLead 1on1の目的は次の通りで、これらを目的として1on1を実施していきます。

  • 生産性の向上やスキルアップに繋がる施策のヒントを見つける
  • 各メンバーのアウトプットをサポートし、結果としてチームのアウトプットを最大化させる
  • 各メンバーから技術的な話題をキャッチアップする

生産性の向上やスキルアップに繋がる施策のヒントを見つける

前述の通りTechLeadの責務生産性の向上やスキルアップのサポートが含まれており、そのための施策を実施していく必要があります。しかし、どのような施策を実施すれば良いかを考えるのは難しいです。TechLead 1on1では、各メンバーと話すことでどのような施策を実施するかのヒントが得ることができます。

各メンバーのアウトプットをサポートし、結果としてチームのアウトプットを最大化させる

ZOZOでは、外部の勉強会での登壇やTechBlogの執筆等、技術的なアウトプットを推奨しています。しかし、慣れていないとアウトプットを出すのは難しい面があります。TechLead 1on1では、各メンバーと話す中で、普段の業務での気づき、新しい技術への挑戦、開発の中で困った点や工夫した点などの振り返りや登壇資料やTechBlogの内容についての相談や壁打ちを通してアウトプットのサポートをします。最終的にチームとしてのアウトプットが最大化されることを目標にします。社内外へのアウトプットが増やすその過程でスキルアップ、そして採用活動の成功にもつながります。

各メンバーから技術的な話題をキャッチアップする

TechLeadは自分の専門とする分野に関わらず最新の技術や開発手法についてのキャッチアップを求められます。もちろん自分自身でもキャッチアップを行いますが、TechLead 1on1を通して各メンバーが興味持った技術的な話題についてキャッチアップすることで、より幅広くキャッチアップすることができます。最初はあまり興味がなかった話題でも各メンバーの視点を通すと興味深い話題であったり、そもそも自分だけでは気づかなかった話題についてもキャッチアップできます。

TechLead 1on1の頻度

TechLead 1on1の頻度はエンジニアリングマネージャーの行う1on1との兼ね合いもありますが基本隔週で設定しています。また、各メンバーと話す中で希望があれば個別に調整し週1で行うようにもしています。

TechLead 1on1で話す内容

TechLead 1on1では、2021年12月現在主に次のような内容について話しています。

  • スキルマップ
  • アウトプット
  • 開発をする中で困っていること
  • 他話したいこと、雑談

各項目では次のような内容を話します。

スキルマップ

スキルマップを作った話」で話しましたが、社内向けにAndroidアプリエンジニアのスキルマップを作成しています。TechLead 1on1でもこのスキルマップを参照しながら

  • 伸ばしたいスキル
  • 自信があるスキル
  • 好きなスキル

などについて話しています。ここで話した内容をもとにプロジェクトやタスクのアサインをエンジニアリングマネージャーと話しながらスキルアップに繋げられるようにしています。

アウトプット

アウトプットについては次の2点を話します。

  • 挑戦したいこと・してること
  • 挑戦するために必要なサポートは何か

これらについて話すことで、各メンバーの挑戦していること・したいことの内容について壁打ちや、一緒に開発業務を振り返り各メンバーが気づいていないアウトプットに繋がる成果を発見する場としています。そして、挑戦するために必要なサポートがあるか、あるならどのようなサポートが必要かを話します。

開発をする中で困っていること

普段の開発で困っていることが無いかを話します。困っていることがあればエンジニアリングマネージャーと協力して改善のための施策を実施していきます。困っていることの内容が技術的なものであればTechLeadが主導し、組織的なものであればエンジニアリングマネージャーが主導する形となります。

他話したいこと、雑談

その他話したいことを雑談として自由に話します。実際にTechLead 1on1をやってみると雑談をする中で開発をする中で困っていることやアウトプットとして挑戦したいことを聞ける場面があります。フルリモートで働く中でどうしても雑談する機会が減ってしまっているので、1on1で雑談をする機会は重要に感じます。

やってみてわかったTechLead 1on1の良い点と改善点

TechLead 1on1を実際に運用してみてわかった「良い点」「改善点」があるので紹介します。

良い点

TechLead 1on1を実施する中でわかった良い点をあげます。

  • 最近どんな挑戦をしているか聞き、議論することができる
  • 開発で今何に困っているかがダイレクトに知れる
  • 実装相談の良い機会となる

1on1の中で各メンバーがどのような挑戦をしているかを聞くのは面白いですし、自分自身でも何かに挑戦するモチベーションにもなります。また、開発で困っていることをダイレクトに知れるため改善のための施策を考える上で参考になります。加えて、当初は想定していませんでしたが、定期的に開催することで実装について相談する良い機会となっています。

改善点

次に改善点です。

  • 社内全てのAndroidエンジニアと話す時間が足りない
  • エンジニアリングマネージャーが実施する1on1との棲み分けが難しい

1人で10名以上と1on1していますが時間が足りないのが現状です。Androidアプリ開発領域のTechLeadが1名しかいないのが根本の原因ではあるので、TechLeadを増やし各TechLeadが1on1を行えるような体制としたいです。また、エンジニアリングマネージャーが実施する1on1とどのように棲み分けるかもまだ改善が必要です。TechLead 1on1を実施することでエンジニアリングマネージャーの業務の妨げにならないようにしなければなりません。

まとめ

TechLead 1on1実際にやってみた振り返りをしてみました。TechLead 1on1を行うことでチームや組織の技術的な課題を改善できる手応えはあるので引き続き行っていきたいと思います。

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