この記事は?
- chronyサービスの自動起動設定を忘れており、仮想マシン(CentOS7)の時刻が大きくずれてしまって痛い目にあった。
- ちゃんと時刻同期が行われているか、時刻のずれはどの程度発生しているのか、ということを測定しておいたほうが良かったな、と感じた。
- そこでZabbixですよ!
ZabbixShareはGitHubのリポジトリに移行されましたので、
TemplateはGitHubをご確認ください
👇
https://github.com/zabbix/community-templates/tree/main/Applications/NTP/template_chrony_accuracy
監視の設定方法
環境情報
項目 | 情報 |
---|---|
CentOS | CentOS Linux release 7.2.1511 |
Zabbix | 3.0.2rc1 rev59391 |
chrony | chronyd (chrony) version 2.1.1 |
何を監視する?
これまでのNTPではntpqコマンドであれこれ時刻同期の情報が確認できた。
CentOS7から標準となったchronyではchronycコマンドで色々と情報を確認できる。
[hiroki.lzh@StarPlatinum ~]$ chronyc tracking
Reference ID : 157.7.203.102 (balthasar.gimasystem.jp)
Stratum : 4
Ref time (UTC) : Fri Jun 17 03:28:59 2016
System time : 0.000265517 seconds slow of NTP time
Last offset : -0.000042582 seconds
RMS offset : 0.000115312 seconds
Frequency : 34.696 ppm slow
Residual freq : -0.001 ppm
Skew : 0.041 ppm
Root delay : 0.007043 seconds
Root dispersion : 0.000319 seconds
Update interval : 521.5 seconds
Leap status : Normal
それぞれの項目の意味についてはRHELのドキュメントを参照してください。
RHELドキュメント:13.3. chronyの使用
監視設定として導入する
Zabbixにはbashのコマンドや各種オリジナルのスクリプトを実行するための監視項目として
「system.run」という便利なアイテムが用意されている。
前述のchronyc コマンドの結果をawkで分けて監視結果とするような内容を「system.run」で発行する。
system.run[chronyc tracking|grep "Last offset"|awk '{print $4}']
取得結果はこんな感じ
適度に微調整が入っている模様。
どの程度までを許容してアラートとするかは要件等かな。
テンプレートにしておきました
Zabbixの監視テンプレートを共有できるZabbix Shareに
今回の監視テンプレートを投稿しました。
Chrony accuracy Template
前述のLast offsetだけでなく、Stratumの監視を入れてみたり、
簡単なトリガー条件を設定してあります。あ、トリガーはデフォルト無効になってます。
カテゴリ作ってもらったほうがいい気もしたけど、NTPの区切りでいいよね…?ということで。
内容は簡単なものではありますが、時刻同期はログ監視などに大きな影響を与えてしまうので
入れておくといい事あるかもしれません。
NTP監視については先人がいる
NTPの監視については先人がいます。
Zabbix NTP監視テンプレートのご紹介 ~Zabbix Share への登録の仕方~
qryuuさんの作成したNTP監視テンプレートもZabbix Shareに公開されていますので、
環境に応じてご利用ください。
また、この記事はqryuuさんの作成したテンプレートの完全互換を目指したものではないので、
取得できるアイテムに差があることはご了承ください。
以上