この記事はレコチョク Advent Calendar 2021の16日目の記事となります。
はじめまして。
株式会社レコチョク 新卒1年目エンジニアの青木と申します。
9月までの研修期間を終えて10月からNFTを取り扱う部署に配属になり、現在はNFT特設サイトのフロントエンドエンジニアとして業務を行なっております。
好きな食べ物はラーメンとタピオカです。
好きなアーティストはたくさんいますが、その中でもUNISON SQUARE GARDEN、Reol、LiSA、秋山黄色は一生応援し続ける自信があります。
そんな私から、突然ですがみなさんに質問です。
最近至る所で話題になっているNFTというキーワードをご存知でしょうか?
ふとテレビを観ていたら、夜の情報番組にてNFTについての特集が放送されており、そこで約75億円でデジタルアートが落札されたという内容を耳にしました。
私は、手元に無いと入手した実感が湧かないし、そもそもデジタルデータだと複製されてしまうのでは…と、なぜデジタルアートにそこまでの価値がつけられたのか疑問に思ったのですが、特集内容を観ていくうちにどうやらNFTという存在によってデジタルデータでも価値を証明できるようになったということが分かりました。
そこで、この記事ではどうしてNFTという存在によってデジタルデータでも価値を証明できるようになったのかを解説していけたらと思います。
私自身、まだまだNFTについて勉強途中の段階でして、一部解釈を間違えていたりや理解が追いついていない点もあるかと思いますが、大目に見て頂けると嬉しいです。
NFTとは
Non-Fungible Tokenの略語であり、日本語に言い換えると非代替性トークンと訳されます。
これだけだと意味を理解するのは難しいので、単語ごとに解説していきます。
★ 非代替性とは
同じ価値のものとして、他のものに代えることができない(代わりになるものがない)もの
~代替性と非代替性の具体例~
- 代替性があるもの:お金
自分の持っている100円玉と相手の持っている100円玉は同じ価値のものであり、お互いの100円玉を交換しても何の変わりもないため交換することができます。
同じ価値のものとして交換が成立するため代替可能(代替性がある)といえる
- 代替性がないもの:整理番号つきや指定席のライブチケット
自分の持っているチケットと相手の持っているチケットでは、たとえ同じ公演のチケットだったとしてもある特定の整理番号つきや指定席のチケットはこの世に1枚しか存在しないため、お互いのチケットを交換するとなると損得が発生してしまい、損した側はケンカを仕掛けてくることでしょう。
同じ価値のものとして交換出来ていないので代替不可能(非代替性がある)といえる
→NFTはこれに当てはまる
★ トークンとは
ブロックチェーン(コピーを禁止にする技術)に刻まれたデジタルデータのこと
「Token」を日本語に言い換えると象徴、証拠などと訳されます。
今回のNFTでのトークンは、証明書のようなものだと思っていただければと思います。
以上のことからまとめると、NFTとは
非代替性 + トークン
↓
「他のものに代えることができないデジタルデータ」
ということになります。
NFTを発行するために使われている技術
NFTの発行には、ブロックチェーンという技術が使われています。
「ブロックチェーン」とは、ノード(=コンピュータ)に、トランザクションデータ(=取引データ)をブロックという単位でまとめて記録し、同じブロック情報を分散して管理する台帳(データベース)技術のことで、分散型台帳技術とも言われます。
ブロックが時系列順につながっていることから、「ブロックチェーン」と呼ばれています。
NFTは、このセキュリティに優れたデータ構造を有する「ブロックチェーン」上にデジタルデータをアップロードすることで、デジタルデータを改ざんから防ぐことができます。
音楽✖️NFT
NFT化が進んでいるコンテンツはアートの他にもゲームやファッション、漫画などと様々な分野が存在し、さらにはNFT化に適しているコンテンツが世界中で模索されているのが現状であり、コンテンツの種類は今後さらに増えていくであろうと言われています。
NFTは音楽業界においても世界中で注目されており、日本人アーティストだとミュージシャン・音楽プロデューサーである小室哲哉さんがNFT市場への参加を発表しています。
NFT化することによっていくつかメリットが存在しますが、その中でも特に期待されているメリットとしてアーティスト側とユーザー側とでそれぞれ以下のように考えられています。
☆ アーティスト側
ユーザーと直接取引が可能に!
- これまでは、音源などのデジタル音源を販売する際にコピーされたコンテンツの不正販売を防ぐために仲介者を介して販売を行なっていたため、アーティスト側は仲介業者に対して仲介料を支払う必要がありました。
しかし、NFTのブロックチェーン技術のおかげで不正販売などの違法行為が発生する可能性が極めて低いため仲介業者に取引を依頼する必要がなくなり、仲介料として支払っていた金額分も自身の利益として獲得することができるのです!
二次流通が行われても、アーティストに収益の一部を自動で還元される仕組みを作れる!
- 「スマートコントラクト」と呼ばれるブロックチェーン上で動作するプログラムを利用することで、取引を自動的に執行することができ、二次流通が行われたときにもアーティスト側に収益の一部を自動で還元される仕組みを作ることができます!
NFTは、アーティスト側により多くの収益を還元できるようになるのも大きな特徴の1つです。
☆ ユーザー側
応援するアーティストの音楽作品の流通が加速するとユーザー側にも特典が!
- アーティスト活動をさらに促進できるように改良を加えた新たなNFTモデルの仕組みとして、自身(ユーザー側)が購入した音楽作品が世の中に浸透すればするほどアーティスト側から何らかの形でロイヤリティが提供されるという、アーティスト側とユーザー側の双方にメリットをもたらす仕組みを作ることができます!
この購入者ロイヤリティ制度は、ユーザー側がロイヤリティ獲得のためにもアーティストの普及活動に火が付くため、特に知名度の低いアーティストに効果的で、一気に知名度をあげるチャンスになります!
**以上のことから、NFTの存在によって音楽業界はさらに盛り上がるのではないかと期待されています!!**
![music_norinori_woman.png](https://qiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/0/2270078/a61deba3-9d00-e0e8-0db9-0072e7edacdb.png)
## まとめ 従来、デジタルデータは簡単にコピー・複製が可能であったために、資産そのものの価値が生まれにくい状況にありました。 それが、NFTが発行されたデジタルデータには唯一無二の存在として固有の価値を証明することが可能になり、デジタルの世界でも資産価値が生まれるようになりました!
今年から急激にNFTの流通量が増加し、世界中でNFTブームが起きています。 その影響は遥かに大きく、GAFAのうちの1社であるFacebook社は今年10月29日にNFTも含め、メタバース(仮想現実空間)事業に注力していくという方針により、社名を「Metaverse」を語源として「Meta」に変更されたほどです。
このNFTブームは当面続き、さらに加速されると期待されています。 今後のNFT市場の動向に目が離せません!!!
![internet_nft_art.png](https://qiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/0/2270078/5f35194d-becd-208c-b03f-b166340b3b58.png)
明日の[レコチョク Advent Calendar 2021](https://qiita.com/advent-calendar/2021/recochoku)は、 17日目「ダミーデータを生成してBIダッシュボードを作ってみた」です。 お楽しみに!
## 参考文献 この記事は、以下の情報を参考にして執筆しました。
- 【必見】NFTとは?仕組みと始め方・投資方法を初心者にも分かりやすく解説[仮想通貨]
- 【NFT】調べたことをまとめてみた
- ブロックチェーン入門 | ContractGate - NTTテクノクロス
- 【わかる!暗号資産①】ブロックチェーンって何?その仕組みをシンプルに解説
- NFT音楽/ミュージックとは?作り方と売り方・買り方を徹底解説
- 【ブーム中】NFT音楽とは?作り方や売り方、著作権まで詳しく解説!
- NFTアートの価値とは? 知られざる3つのメリット
- Facebook「Meta」に社名変更|NFTも取り入れたメタバース事業に注力
この記事はレコチョクのエンジニアブログの記事を転載したものとなります。