Iwaken Lab. 21日目:Hiata
こんにちは、Iwaken Labの21日目の担当、Hiataです。タイトルが少々散らかっているように見えるかもしれませんが、すべてに関連性があることを最後に証明するので、楽しみにしていてください。
自己紹介
広島の大学で三年生をしており、普段は3DCGを使ってメカやガジェットの制作をしています。FPSゲームや映画、メタバースでのモデリングやレイアウトの仕事もしています。
Twitterアカウント
私のTwitterアカウントはこちらです:Hiata_Arts
本題:CGでロボットを作るワークフロー
今日は私がどのようにCGでロボットを作っているか、そのワークフローについて紹介します。
具体的にはこのレンダリング画像を作っていきます。
このロボは今回のアドカレ用に二週間で作成しました。
(Twitter URL https://twitter.com/Hiata_Arts/status/1735223324962443409/photo/1)
モデリング
モデリングはCG制作における最初のステップです。私はFusion360かBlenderを使用します。モデリングの基本的な流れは以下の通りです。
0. デザイン&方向性などを決める脳内会議
最初にこのようなことを考えていました。
・とりあえずアドカレ用に短期間で作れてまだ作ってない方向性
・簡単に作れるんだったら二年前に作ったお手軽ロボ君を基本的なアーキテクチャに設定。
・開発期間は大体二週間
この時点で、モデリングの工程は終わりました。ここまでで大体一週間です。
リギング
作ったモデルに骨(ボーン)を入れ、動かせるようにします。ロボのリギング方法はあまりメジャーとは言えないものですので、オリジナルでリグを組んでいきます。
1.作ったリグ
また、武装などの柔軟性がそこまで必要ないオブジェクトに関しては、ボーンを用いたリギングではなく、コンストレインを追加したエンプティで制御する方式を採用しました。
リギングで大体2日程度です。
テクスチャ
リアル調のテクスチャを作成します。流れは以下の通りです:
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ベースカラー設定
最初に機体カラーを選定していきます。一度に完成まで持っていくのではなく、ステップを分割すると作業に集中しやすいと思います。
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質感調整
次に質感を追加・調整していきます。細かい塗分けや、メタリックパーツ、ベース自体の質感も調整します。この段階で完成系のテクスチャの基礎になります。
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ディテールアップ
質感調整を施したテクスチャの上からアルファ画像(白黒256段階であらわされた画像)を用いて疑似的な凹凸をつけて見かけ上のディティールを全身に施していきます。
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デカール
これにさらにデカールを設定していきます。今回はSubstancePainter上で、デカールを張り付けるのではなくBlender上で透過pngを用いて張り付けていきます。この方式を取った理由として、本体のテクスチャ画像に張り付ける方式では、本体解像度にデカールの解像度も制約されることがあるためです。
準備した透過png
サーフェス上にpng画像から切り出したデカールを張り付けます。
マテリアルビューに切り替えてみると、このように高解像度でデカールを張り付け出来たことが分かります。
簡単にライティングやポージングを行いレンダリングしました。
これで本体モデルは完成しました。この時点で10日ほどです。
背景製作
残り4日ですので背景はアセットなど便利機能を用いて作っていきます。使うアドオンはGeo Scatterとsci-fi系のアセットです。
今回使ったリンク
ビル群の配置に用いたアドオン
1.https://blendermarket.com/products/scatter
ビル群アセット
2.https://blendermarket.com/products/skyline-ukiyo-modern-metropolis---modern-cities-kitbash-greeble-assets
近場にあるビルのディテールアップアセット
3.https://www.artstation.com/marketplace/p/7ea06/sci-fi-cityscape-kitbash-residential
上の素材を用いて配置を行います。さらにロボ本体のポージングも行います。
上の画像にライティングやフォグ、ワールド設定を追加してそのままレンダリングします。
この状態では暗くて何やってるかわからないので、OpenEXRマルチレイヤーで書き出しiPadのAffinity Photoを用いて後処理を行っていきます。
完成!!
Affinity Photoを用いて後処理を行った画像
処理内容
・AO(アンビエントオクルージョン)を青色で加算して影の色を変更
。フォグの感じを調整
・発光色をブラーを二種類かけてきれいに見えるように調整
・画像全体の明るさ調整
・画像全体にグランジ感を追加
更にプラモ風パッケージを追加したもの
処理内容
・枠を追加するだけだがマスクを追加して一部が飛び出るように調整
おまけ
今回の解説は無料ですので、具体的にどの技術をどのように使用して作成しているかの解説は省略させていただきました。WingFoxという解説動画を出しているサイトでは、具体的な作り方について20時間程度かけて説明していますので、興味をお持ちの方はぜひ購入をご検討ください。
最後にhogehogeについて
hogehogeはプログラムのテストによく使われる言葉です。詳細はこちら。実は、ドラえもんの作者、藤子・F・不二雄とも関連があるんです。ここからが根拠。
根拠2 オバQマーチの歌詞には、ほげほげ言う歌詞が挿入されている
つまりhogehogeはロボットとつながりがあるQ.E.D証明終了
さーて明日のアドカレは~~~~~~
nisshiさんが何かやるそうです。