記事作成理由
業務で、WindowsServerを利用しています(約3年)。
基本的な知識を自分用に整理しました。
WindowsServerを利用している方々は、既にご存知の内容と思いますが、
目を通していただけると幸いです。
見出し
1. イベントログとイベントビューア
2. アクセス権限(共有 & NTFS)
3. ディスク ファイルシステム管理
4. ユーザー & グループの基礎
5.まとめ
1. イベントログとイベントビューア
1-1. イベントログとは
目的:稼働中に発生した出来事(成功・失敗・エラー・再起動など)を時系列で記録する。
閲覧ツール:イベントビューアで一覧表示・フィルタ・詳細確認が可能。
1-2. 主なログの種類
ログ種別 | 記録内容 | 備考 |
---|---|---|
Application | アプリケーションが出力するイベント | 例:アプリの例外・エラー |
Security | 監査情報(ログオン、ファイル/プリンター監査など) | 監査ポリシーで制御 |
Setup | 役割・機能の追加/削除履歴 | サーバーマネージャー経由 |
System | OS 内部で発生したシステムイベント | ドライバ、サービス関連 |
Forwarded Events | 他サーバーから転送されたイベント | サブスクリプション設定で収集 |
2. アクセス権限 共有
2-1. アクセス制御の 2 本柱
種類 | 適用対象 | 特徴 |
---|---|---|
NTFS アクセス許可 | NTFS 形式のローカル・リモート両方 | ユーザー/グループ単位で細かく設定可 |
共有アクセス許可 | ネットワーク経由のアクセスのみ | FAT など非 NTFS でも利用可 |
注意:実際の操作権限は「共有アクセス許可」と「NTFS アクセス許可」の“両方”が 許可 である必要がある。どちらかに 拒否 があれば拒否が優先。
2-2. 標準アクセス許可レベル
レベル | 代表的な操作 |
---|---|
読み取り | ファイル/フォルダー名表示・内容閲覧 |
読み取りと実行 | 読み取り + プログラム実行 |
フォルダー内容の一覧表示 | サブフォルダー構造の閲覧のみ |
変更 | 読み取りと実行 + 追加・編集・削除 |
フルコントロール | 変更 + アクセス許可変更・所有権取得 |
2-3. ACL と実効権限
ACL(Access Control List) にユーザー/グループごとの許可・拒否エントリを保持。
同ユーザーが複数グループに属する場合、拒否が最優先。
2-4. 共有フォルダーへの接続方法
UNC パス:\\サーバー名\共有名 または \\IP アドレス\共有名
共有名末尾が "$" の場合は一覧に表示されない「隠し共有」だが、フルパス指定でアクセス可。
3. ディスク & ファイルシステム管理
3-1. 用語整理
ボリューム / パーティション:物理ディスクを分割した論理領域。
ファイルシステム:NTFS など。NTFS でないと NTFS アクセス許可は利用不可。
3-2. DISKPART コマンド(CUI パーティション操作)
代表コマンド 概要
LIST DISK / LIST PARTITION ディスク / パーティション一覧
DETAIL DISK / DETAIL PARTITION 詳細情報表示
CREATE PARTITION PRIMARY SIZE=xx プライマリ パーティション作成
CREATE PARTITION EXTENDED / LOGICAL 拡張・論理ドライブ作成
DELETE PARTITION パーティション削除
EXTEND SIZE=xx 拡張(省略時は最大)
SHRINK DESIRED=xx / SHRINK QUERYMAX 縮小 & 最大縮小量確認
利点:GUI が使えない障害時でも操作可能。再起動不要で即時反映。
3-3. FORMAT コマンド(高速 NTFS フォーマット例)
bash
コピーする
編集する
format e: /fs:ntfs /q /y
4. ユーザー グループの基礎
項目 | ポイント |
---|---|
ローカルユーザー/グループ | SAM(Security Account Manager)データベースに登録。単一 PC 内のみ有効。 |
ローカル管理者での接続 | 例:.\Administrator(PC ローカルを明示)。 |
Active Directory | ドメイン全体でユーザ/ポリシーを集中管理(詳細は別セクション)。 |
5. まとめ
イベントログでシステム全体の状態を把握し、イベントビューアで迅速にトラブルシュート。
アクセス権限は「共有」と「NTFS」の二層で評価され、拒否が最優先。実効権限確認が要。
DISKPART と FORMAT を使えば GUI 不要で柔軟にディスク操作が可能。
小規模環境ならローカルユーザー管理で十分だが、ドメイン環境では Active Directory を活用して統合管理する。