はじめに

PHP では、null（値がない状態）・空文字列（""）・数値の 0 はいずれも「Falsy（偽とみなされる）」値ですが、式や関数での扱いには微妙な違いがあります。それぞれの扱いについて、ふわっととした理解でいる気がしたので、本記事では以下の観点から比較・検証・整理してみようと思います！

PHPのバージョン

PHP 8.4.3

今回とりあげる挙動

if 文での評価
isset での判定
Null 合体演算子 (??)

値の定義

値	型	内容
`null`	`NULL`	値が存在しない状態
`""`	`string`	長さ 0 の文字列
`0`	`int`	数値のゼロ

1. if 文での評価

php > $values = [null, "", 0];
php > foreach ($values as $v) {
php {     if ($v) {
php {         echo "truthy";
php {     } else {
php {         echo "falsy";
php {     }
php { }
falsyfalsyfalsy

null, "", 0 はすべて falsy と判定される。

2. isset での判定

php >  $values = [null, "", 0];
php > foreach ($values as $v) {
php {   if (isset($v)) {
php {     echo "truthy";
php {   } else {
php {     echo "falsy";
php {   }
php { }
falsytruthytruthy

isset は
変数が定義されていてかつ null 以外のときに true を返す。

3. Null 合体演算子 (??)

// nullの場合
php > $var = null;
php > echo $var ?? 'default';
default //右辺を返す

// 空文字の場合
php > $var2 = "";
php > echo $var2 ?? 'default';
// 空だけど左辺を返す

// 0の場合
php > $var3 = 0;
php > echo $var3 ?? 'default';
0 //左辺を返す

?? は左辺が

null のときのみ右辺を返す
空文字列や 0 は null ではないため、左辺が返る

まとめと使い分け

判定／演算子	`null`	`""`	`0`
`if ($v)`	falsy	falsy	falsy
`isset($v)`	false	true	true
`$v ?? 'default'`	default	`""`	`0`

真偽判定 には if 文を使う
存在確認 には isset を、
デフォルト設定 には Null 合体演算子
以上を意識していくといいのかもしれません！！
信じるか信じないかは、あなた次第です！