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モデリングの基礎知識(ロバストネス図)

Last updated at Posted at 2023-12-25

ロバストネス図とは

ロバストネス図は、「 システムの動きを絵として表したもの 」である。

システムには、

  • ユーザーや外部のシステムなどとやりとりする「 バウンダリ
  • データを保存したり、管理したりする「 エンティティ
  • ユーザーの要求を処理したり、制御したりする「 コントロール

と言う、 3つの種類 がある。

ロバストネス図では、これらの種類に合わせて「 それぞれ違う形 」で描く。

ロバストネス図_説明用.png

ロバストネス図を書くことで、システムが

  • どのような機能 を持っていて
  • どのようなデータ を扱っているか

と言うことがわかりやすくなる。

よりわかりやすく説明すると、ロバストネス図は、
「お話の 登場人物道具場所 を絵にしたもの」
と言える。

  • 主人公仲間 = 「 バウンダリ
  • 宝物武器魔法 = 「 エンティティ
  • 冒険戦闘謎解き = 「 コントロール

ロバストネス図では、これらの 登場人物道具場所それぞれ異なる形 で描いて、話の内容を分かりやすくする。

必要性

ロバストネス図は、「 システムの要件を分析する 」時に役立つ。

ロバストネス図を書くことで、システムが どのような機能 を持っていて、 どのようなデータ を扱っているかが明確になる。

また、ロバストネス図は、システムの 設計実装 にも繋がる。

ロバストネス図は、システム開発の「 全体像を把握する 」ために必要な図である。

メリット

ロバストネス図のメリットとして、以下の点がある。

  • シンプル 」で「 わかりやすい 」図である
    • UMLの コミュニケーション図コラボレーション図簡略化 した形で書くことができる
    • システムの「 構造 」や「 動作 」を簡潔に表現できる
  • 要件と設計の間のギャップを埋める 」ことができる
    • 要件を定義する時に書いた ユースケース と、設計する時に書く クラス図相互作用図 との 対応関係明確 になる
    • 要件設計 の「 一貫性 」や「 正確性 」を高めることができる
  • チーム内での コミュニケーション促進 することができる
    • ロバストネス図は、 ビジネスサイド開発サイド など、 異なる視点や知識レベル の人たちにも 理解しやすい 図である
    • システムの 要件設計 について、「 共通の言語 」で話し合うことができる
  • ユースケース記述の 曖昧さ を削減し、 設計テスト見積り を容易にする

書き方の原則

ロバストネス図の書き方の原則として、以下の点がある。

  • ユースケース記述ドメインモデル図 を参考にして、「 システムの振る舞い 」を表現する
  • アクター境界オブジェクト制御オブジェクトエンティティオブジェクト の、 4種類 の要素を使う
  • アクターの視点 」から記述する段階と、「 システムの視点 」から記述する段階の、大きく 2段階 に分けられる
  • 要件の曖昧さ 」を除去するために描く
    • ロバストネス図を描きながら、「 ユースケース記述 」や「 ドメインモデル図 」に 不足矛盾 がないか、をチェックする
  • システムの設計や実装に繋がる 」ために描く
    • ロバストネス図は一時的 なモデルであり、最終的な成果物ではない
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