狙い
以下のことが改善されるので、wsl版を作って公開しました。
VirutualBoxやVMPlayerよりも起動が速い
上記仮想化方法の場合、カーネルや仮想化ソフトのバージョンアップを行ったときに手間取ることがある
Elmer Virtual Machineは、20GBのストレージで作成しており、本格的に使用するにはストレージの拡張が必要[1]
フィンランド語から英語もしくは日本語環境への変更(特にキーボードレイアウト)
Windowsとの連携がWSLの方がよい
Windows版のバイナリは導入が簡単であるが、MUMPSやMMGなどが使えないのでElmerの機能を十分活かせない
[1]ストレージの拡張は、仮想化ソフトによりドライブを増やした後、ISOメディアからUbuntuなどのライブLinuxからGpartedにより操作することで可能です。
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作成条件
"elmerdeps.sh"や"buildelmer.sh"を動作させるための依存パッケージは、わかるものはバイナリ、見つからなかったものはソースコードからビルドしました。
Ubuntuよりも自由なDebianが好きなので、Debian 12としました。
wsl版を作成した2024年4月時点でUbuntuのElmer Virtual Machineは、paraviewが起動しなくなる問題を起こしましたが、Debianでは問題ありませんでした。
GridDataReader、OCC (Geometry viewer)、VTK(ElmerVTK)の機能はオフにしています。
ダウンロード先
拙い英語ですが、簡単な説明文を書いています。Intel MKLのPardisoソルバーを動作するようにビルドすると、熱放射のView Factorsが動作しなかったので、最後(15 Apr 2024, 11:52)のファイルが良いと思います。
wsl版debian-elmer
解析モデル例
会社に勤めていた時に電場解析を行っていました。ブッシングの碍管の笠(Shed)の電界が高いと劣化するので、この部分を見るためにMMGによりメッシュを細かくしました。
MMGを用いたブッシングの電場解析