この記事で言いたいこと、知ってもらいたいこと。
こんにちわ!
プログラミング学習をはじめて1年半くらい経過する、準・駆け出しエンジニアです。
モチベーションアップのため、純・駆け出しエンジニアの皆様とつながりを持つ機会が多いのですが、ずっと気がかりだったことがあります。
HTMLとCSSを学んだ後のキャリア選択についてです。
「HTML/CSSのあとに、jQueryとBootstrapを学んでポートフォリオを作りはじめる人が、やけに多い気がする!」
それが悪いというつもりではありませんが、
駆け出しのエンジニアを自称しているのに、
上記のようなWEBデザインの領域で身を固めようとしている人があまりに多く、違和感を感じました。
SNSで疑問を投げかけてみたところ、駆け出しエンジニアを提案している先導者が、
なぜかWEBデザインに寄ったロードマップを提案する先導者が多いという話を耳にしました。
※ 最近では、WordPressを学んでWEB制作に寄ったロードマップを提案されるパターンもよく見かけます。どちらも、ひとつの方向性を重点的にオススメするという点では似ていますね。
せっかくエンジニアに興味を持ったのに、オススメされた1つの道しか知らないなんて、もったいない!
そう思い、皆様より少しだけ先輩の自分が、皆様の目指すべく道のヒントを提供することによって、
皆様がより強く望む道へ進んでいただけたらと思い、執筆しました。
※駆け出しではない皆様へ。
この記事の内容に「ん?」っと思われた際は、ぜひコメント欄でご意見を伺わせてください!
記事の内容はあくまで自分ひとりの意見です。
コメント欄でたくさんの経験者様から意見をいただくことで、
駆け出しエンジニア様方が、よりいろんな意見を参考にすることができ、ためになると思うので、
意見の相違なども、バシバシ仰っていただければ幸いです。
需要
そんなこと言ったって稼ぎたい!
一番需要のある仕事を教えて!と思ったアナタ。
需要の多さ=就業する人の少なさでいうと、
制作よりも、デザインや開発(=エンジニアリング)を要する仕事のほうが需要があるかもしれません。
しかし、どのジャンルも「就業したら勉強終わり」ではないので
就業後もどれだけ意欲を持って成長していけるかによって、その人自身の需要は変わってきます。
無理して就業して、継続的な学習ができないよりかは、
ライバルが多くとも、継続的に成長できる仕事のほうが、オススメです。
記事中で「競合過多」だとか「薄給」と解説している職種も、
その分お仕事の数が多かったり、就業までのハードルが低かったり、
働き方や立ち回りを工夫することで逆に稼ぎやすかったりといった部分でバランスがとれていますので、
需要のあるなしで決められる単純な話ではありません。
なので、自分がやってて楽しい仕事で、楽しくスキルアップを続けていくのが、一番稼げるようになる方法だと思います。
スキルの選び方
じゃあ、どんなスキルを真っ先に上げていくのか?という事が気になりますが、
まずは具体的な話をする前に、自身の適性をきちんと自覚してみましょう。
以下の4つの作れる物のなかで、あなたが一番テンションがあがるものはどれですか?
- デザインに凝ったWEBサイト
- 世の中にあふれるWEBサービス
- 先進的なWEBアプリ
- シンプルなホームページをつくるWEB制作
この中で、どれを作れると聞いた時に一番ワクワクするのかで、あなたの適性を判断します。
WEBサイト
写真をふんだんに使用した美しいサイト、
CSSをフル活用した今風でモダンなデザインサイト。
Appleのホームページのような、デザインに凝ったサイトだったり、
はたまた合理性を究極的に追求した、シンプルイズベストなサイトなど、
「細けぇこたぁどうでもいい、WEBはとにかくデザインだ!!」
と思う、WEBサイトにときめくあなたは、WEBデザイナーに向いています。
WEBサービス
店舗検索サイト、求人情報サイト、SNSなど、
世の中のビジネスを構成するWEBサービス。
企業が喉から手が出るほどほしがる、インターネットビジネスの基幹と言っても過言ではありません。
「世の中のビジネスを構築してる、WEBサービスが作りたい!!」
と思う、WEBサービスにときめくあなたは、バックエンドエンジニアに向いています。
WEBアプリ
時代の進化はすばらしいものです。
少し前までのWEBサイトは、なにかするたびにページを更新したり、移動したり、
とにかくページ単位で動くぎこちないサイトが多かったのですが、
今ではブラウザでページを開いただけで、アプリのようにリッチに操作できるコンテンツがたくさん見つかります。
「時代の先へ進みたい!アプリ感あふれるプロダクトを作りたい!」
と思う、WEBアプリにときめくあなたは、フロントエンドエンジニアに向いています。
WEB制作
上記のどれにも深く依存しない、広く浅いホームページ制作のお仕事が「WEB制作」と呼ばれています。
商品売り込み用の広告ページでよくみる縦スクロール形式のページ(=ランディングページ)や、
WordPressを使った情報ブログ、またEC-CUBEなどのCMSを利用したWEB通販サイトの制作などが、
このカテゴリに含まれると思います。
過去のエンジニアの汗と技術の結晶のおかげで、ホームページは気軽に制作できる時代になりました。
特定の技術に特出するのではなく、いろんな技術に軽く触れながらホームページを制作する。
いわばWEB制作は、ファイナルフ○ンタジーで例えると、赤魔道士みたいな存在ですね。
「専門家として働くのではなく、たくさんのホームページを生み出したい!」
と思う、WEB制作にときめくあなたは、マークアップエンジニア(コーダー)に向いています。
※ 記事の筆者は、WEBエンジニアのキャリアを築くため
WEB制作の習得は避けてきました。そのため、記事中に書いてある話は、
あくまで「WEBエンジニアから見たマークアップエンジニアについて」のお話
だということを、あらかじめご了承くださいm(_ _)m
職種別の解説
では、ざっくり適性を自覚して頂いたところで、各職種について簡単に説明します。
WEBデザイナー
WEBデザイナーは、駆け出しエンジニアのロードマップとして提案される率が非常に高いです。
WEBサービスの、機能的な中身にはあまり触れず、Adobeソフトやデザインの知識をフル活用して働きます。
エンジニアには触れさせない、WEBデザインの世界を作り上げることができます。
メリット
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身近な存在。
「プログラミングって結局なんなの? WEBサービス?アプリ?どゆこと??」
WEB業界に親しみの少ない層からしたら、正直このような印象を持っている方が多いでしょう。
エンジニアとして駆け出す前のアナタも、もしかしたらそういう感じだったかもしれませんね。
そう考えると、自分が一番想像しやすく、周りの人にも想像しやすい、そんな親しみのある作品を作れるというのは、
デザイナーの一番のメリットかもしれません。 -
プログラミングが不要。
プログラミング、やっぱり難しいです。
理解しづらい知識や話が多く、考えるだけ頭が痛くなります…
そこまで頭を悩ませて作り上げた作品は素晴らしいものかもしれませんが、
そこに興味のない人であれば、無理に力を使うより、もっと適正のある事に力を使ったほうが成長できるかもしれません。
もしあなたが、「動き」より「見た目」に興味があるなら、デザイナーに向いていると言えるでしょう!
デメリット
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競合過多で薄給。
そもそも、この記事をかいたきっかけが、デザイン方面に進む駆け出しエンジニアが多いから、という理由でした。
PCを使う仕事がしたい、でもやりたいことはプログラミングではない。
そんな人達が最近、こぞってWEBデザイナーとしてデビューしています。
世の中は椅子取りゲームなので、最初はもしかしたら競合他者が多く、そのために薄給かもしれません。
これはたしかにデメリットですが、
もしあなたが、人を納得させる素晴らしいデザインセンスを磨き上げていくことができれば、稼げるデザイナーへと成長できます。
説得力が高く、アンテナの広い方には是非チャレンジしていってほしいです。 -
答えのない問題への直面
デザインの難しいところは、答えがないところです。
「なんか違う」「もうちょっといい感じにして」そんな要望を言われることも、たまにはあるでしょう。
持ち前のセンスを活かして、素晴らしいデザインを作り上げていきましょう。
(「答えのあるデザイン」を採用している職場に入るとしたら、そこでのWEBデザイナーの発言力は、少し弱いかもしれません。)
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常に勉強
デザインに究極はありません。
時代とともに流行っては廃れ、常に追いかけっこの世界です。
さらに、WEBの世界では「作り込めばOK」というわけにはいきません。
人々が使いやすく、スマホやPCに負担をかけないデザイン。
そんな、答えのない答えを追い求めて、勉強や、情報収集を続けていく必要はあります。
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアは、これまでWEBエンジニアと呼ばれていました。
WEBでプログラミングを使うといったら、とりあえずバックエンドエンジニア、という時代がありました。
WEBに存在するサービスは、全てこの人達が作り上げてきたと言っても過言ではありません。
あらゆるWEBを作り上げてきた職種だからこそ、キャリアのあるエンジニアの人口がとても多いです。
メリット
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需要の多さ。
世の中のWEBサービスを作っているのはバックエンドエンジニアです。
世の中からWEBサービスがなくならない限り、バックエンドエンジニアも永久に不滅でしょう。
食いっぱぐれる可能性は低いため、安定志向の方にオススメです。 -
規模感の大きさ。
企業に対してWEBサービスを制作して売り込んだり、企業の事業の基幹となるシステムを作って管理する立場であるため、
他の二職種に比べても、制作物の規模感はダントツと言ってよいでしょう。
WEBに詳しくない人に仕事の話をするときも、鼻が高い話がいっぱいできるかもしれませんね。
デメリット
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キャリアレベルが高い先輩が多い。
昔からWEBサービスを作ってきた先輩方の多くはバックエンドエンジニアです。
これから駆け出しで勉強するとしたら、周りにはたくさんの優秀な先輩が居るでしょう。
すこし辛口な相手からは、出遅れていると言われる状況も、あるかもしれません。
しかし、だからこそ頼れる先輩や、理解を得られる仲間がおおいという言い方もできますので、
めげず、挫けず、ひたむきに頑張れば、必ずあなたもそんな先輩になれると思います! -
下手したらブラック?
「エンジニアは人手不足」と聞いたことはありますか?
世の中のWEBサービス開発の需要に追いつかず、エンジニアは供給不足になっています。
その結果なにが起こるかと言うと、技術研修は十分にできず、しかし顧客の要望に答えるために長時間労働を強いられ、その上給料は安いまま。
そんな企業にご縁がある可能性が、低くはありません。
もちろんそんな企業ばかりということではありませんが、他職種と比べると、このような経験談を聞く機会は多いかもしれません。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、近年誕生した仕事です。
力不足で頼りなかったブラウザ用のプログラミング言語が、進化を遂げてひとつの職種を作り上げました。
今じゃ見違えるようにリッチなコンテンツを、ブラウザ上で実行することができます。
ほとんど、スマホアプリと見分けがつかないレベルまで来ています。
なんならアプリだって作れます。リッチなコンテンツや、アプリ制作が気になる方は、
フロントエンドエンジニアが、一番の近道かもしれません。
メリット
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とっても先進的。
SPA(シングルページアプリ)という言葉は聞いたことがありますか?
今まで、画面の更新や、ページの遷移が伴っていたWEB上のシステムですが、
最近は、ページを移動せず、アプリのようにするする動作する「SPA」が増えてきています。
このような作品を制作するのは、そう、フロントエンドエンジニアです。
いままでより未来っぽい、アプリチックな製品を作りたい、そんな好奇心旺盛な方に、とってもオススメです。 -
空きポジションが狙えるかも?
古来よりWEBサービスを制作してきたのはバックエンドエンジニアです。
具体的には、サーバーサイドのプログラミング言語によるサーバーでの処理やページの遷移など、
あれやこれやを色々駆使して大規模な制作をしてきた、偉大な方々です。
もちろんそれは素晴らしいことですが、今までずっとサーバーと向き合ってきたエンジニアの中には
「ブラウザ言語なんで信用できない」「ブラウザで色々やるなんて発想はないし、やり方も知らない」
そんな人も、一定数いると思います。
そんな中、フロントエンドがリッチになってきた今の時代に学習を開始できた自分たちはとてもラッキーです。
HTML5、CSS3、JavaScriptのES6や各種ライブラリをリッチに使用したコンテンツをネイティブで学べる自分達は、
とても恵まれた状況に居るのかもしれません。
この環境を活かして頑張れば、フロントエンドのチーフになることも、夢ではない…のか…!? -
将来的に色んなものが作れるように…?
ブラウザ言語というのは、すなわち「JavaScript」のことなのですが、
JavaScript関連の開発はかなり盛んに行われているため、今ではとにかくいろんな事ができます。
いままでは、サーバーサイドを作るならサーバーサイド言語、
アプリを作るならアプリの言語と、適材適所の言語を学んでいくやり方が普通でした。
しかしJavaScriptの進歩はすさまじく、
ブラウザでプログラミングを使いたい場合はJavaScript一択なのはもちろん、
サーバーサイドやWEBサービスをやりたいなら、Node.jsやExpress、
アプリを作りたいなら、Node.jsとElectronというように、
JavaScriptを利用していろいろなものが作れる仕組みがたくさん開発されています。
もちろん、各ジャンルに適した言語で開発するのが一番やりやすいものではありますが、
ひとつの言語でいろいろ作れるようになるというのは、人によっては魅力に感じるかもしれませんね。
デメリット
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ポジションの確保は大変かも。
先述した通り、フロントエンドをよく分かっていないエンジニアは一定数居ます。
たとえば会社に入って、いままでやってきた事とは全然違うやり方でものを作りましょう!
と新人が提案することは、そう簡単ではありませんし、白い目で見られるかもしれません。
もしそうしたいなら、コミュニケーション能力をフル活用して、自身のポジションを確立する必要があるかもしれません。
また逆に、現時点でフロントエンドを積極採用している企業に入った場合、
今までバックエンドがメインだったIT業界で、既に実務レベルでフロントエンドを使いこなしているプロジェクトメンバーが居るということです。
それはつまり、その人はあらゆる知識を進んで探求している、とても優秀なエンジニアだということです。
優秀なエンジニアの近くで働くには、それなりの実力を身に着けていかなければならないかもしれません。
これはデメリットとも言えますが、逆に言えば成長のチャンスと考えることもできますね。 -
常に勉強。
WEBデザイナーと同じような話になりますが、
どんどんコンテンツがリッチになっていくこの世界で
「ここまでリッチになったらもう十分だ。」
と皆が判断し、JavaScriptの進歩が止まる日は来ることは、ありえません。
フロントエンドの世界もまた、時代と技術の追いかけっこです。
好奇心旺盛な方にはピッタリですが、たまに疲れてしまうこともあるかもしれません。 -
フロントエンドだけでは何もできない。
今までバックエンドエンジニアが築き上げてきたIT業界で、
最先端のフロントエンドの技術だけ習得して、それだけで、構築や実装なども含めた、
すべての仕事がフロントエンドで完結するでしょうか?
それはありえません。
フロントエンドで活躍するということは、これまで使われてきたバックエンドもそれなりに理解する必要があるということです。
結局のところ、フロントエンドでやっていくには、バックエンドの勉強も必要になってくる可能性が高いです。
(もちろん、バックエンドエンジニアもまた、フロントエンドの知識が必要になってくるわけですが。)
しかし、飽くなき探究心を持って、作れるものをどんどん増やしていくことができれば、、勉強の辛さに打ち負けずに成長しつづける事もできるでしょう。
マークアップエンジニア(コーダー)
マークアップエンジニアは、過去のエンジニアが構築してくれた、効率よくホームページを制作するためのシステムをフル活用して、たくさんのページを生み出すお仕事です。
がっつりプログラミングを行う(=機能を作る)機会や、
お客様の要望にあわせてシステム設計を考える機会は少ないので、
マークアップエンジニアはエンジニアではないとも言われています。
ですがその分、他のエンジニアとは違った魅力もたくさんあります。
メリット
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事前学習に要する時間が短い
WEB制作において必要な作業は、システムやプログラムの作成を必要としない部分がほとんどなので、プログラミング言語をマスターする前から就業が可能です。
他の仕事は、ある程度マスターしてからじゃないと、そもそも開発メンバーに入れないという事も多いとおもいますが、
WEB制作であれば、プログラミングをマスターしていなくても、受け入れてくれるチームはあると思います。
そのため、将来性を犠牲にしてでも、できるだけ早く転職したい!という状況の方は、WEB制作が向いているかもしれません。 -
案件が豊富
もしあなたが、これから作るものを企画&依頼する側の人だったとして
「ホームページ作成の企画」 vs 「WEBアプリやWEBサービスの企画」
どちらが手を出しやすいかといえば、圧倒的に前者ですよね。
そのため、ホームページの制作依頼は、その合計数で言えば、確実に他のWEBアプリやWEBサービスの開発依頼よりも多いです。
案件が多いということは、未経験から携われるチャンスも多いということかもしれません。 -
働き方の選択肢が多い
WEBアプリやWEBサービスのような複雑なシステムを開発するとなると、
案件の依頼者や、共同開発者と密接に連携をとる必要がありますが、
WEB制作は「こういうページを作ってくれ!」と依頼を丸投げされ、1人で完結できるような規模のものが多いため、
リモートワークや週1~3日の副業、はたまた時間給ではなく成果報酬型の案件など、
働き方も自由に選びやすくなります。
そもそもWEB業界は全体的に、労働環境が自由な風潮はありますが、
WEB制作は、さらに群を抜いて働き方を選びやすいと思います。
まあ、客観的にみると、仕事内容ではなく働き方で仕事を選ぶような人と仕事をするのは不安なので、
あまりそういった部分をさらけ出さない方が良いかもしれませんが。笑
デメリット
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競合過多で薄給。
WEBデザイナーと同じような話になりますが、やはり多くの人が興味を持つジャンルですので、競争率は高くなってしまいます。
PCを使う仕事がしたい、でもあまり事前学習に時間をかけられない。
そんな人達が、こぞってWEB制作を目指しています。
最近では、実務経験を得るために、破格の値段で案件を受注する方も増えているらしく、
WEB制作の相場はどんどん下がっているそうです。
もちろん、こういった状況はデメリットでもある反面、チャンスでもあります。
もしあなたが、貪欲に勉強し、WEB制作にとどまらない分野の知識を深めていくとか、
もしくはWEB制作エンジニアをまとめあげるような立場に昇格することができたら、
稼げるエンジニアへと成長できると思います。
探究心や成長意欲のある方には是非チャレンジしていってほしいです。 -
エンジニアの登竜門ではない
マークアップエンジニアからステップアップしてエンジニアを目指す!という話をたまに聞きますが、
実際、WEB制作は他のエンジニアとは毛色が違うお仕事です。
WEB制作で求められる仕事を着実にこなしているだけでは、先程説明したような他のWEB系エンジニアになるのは難しいかもしれません。
私自身、WEBエンジニアの採用活動に携わらせていただくことがあったのですが、
WEB制作ができますとアピールしていただいても、
フロントエンドやバックエンドの学習をされていない方については、
恐縮ながら、書類審査でお見送りさせていただいてます。
そのため、他のエンジニアになるためには、仕事上で必要にならない知識を、
私生活の時間で身につけていかなければならないので、すこしハードルは高くなります。
もちろん、それらは他のエンジニアも仕事をはじめる前に身につけてきた知識ではあるので、
学習意欲がある人、楽しんで知識を広げられる人にとっては、問題ではありませんよ! -
開発の仕事が振られにくい
仕事を割り振る立場の人(マネージャーや、エージェント等)の立場で考えると
「WEB制作はできますが、開発にも携わりたいと思っています!」という人と
「WEB制作はできませんが、WEBアプリやWEBサービスの開発を勉強しています!」という人。
両方と知り合いで、かつ手元にWEB制作と開発のお仕事どちらもあった場合、
どちらに開発のお仕事をオススメするでしょうか?
そう考えると、一度WEB制作に手を出してしまうと、WEB制作の道に留まりやすい印象があることは否定できません。
もちろん、きちんと自主学習を行って、PRできるほどの技術力を身に着けている場合は、この限りではありませんが、
さきほど言った通り、WEB制作のお仕事の方が、お仕事の数が多いので、どちらのお仕事を優先的に捌きたいかといえば、やはりWEB制作なのかなぁと思います。
また、お仕事を割り振る立場の人って、けっこう技術のことは分からないという人も多いので、
「この人は開発を任せられるレベルだな」というのを判断できる人(してくれる人)は、意外と少ないかもしれません…。
必要な技術
では、HTML/CSSの次の段階として習得すべき技術と、それを学ぶのに適切な練習作品の例を説明します。
IT学習は 資料を見て学習 → 練習作品の作成 の繰り返しですので、是非この情報を参考に勉強方法を考えてみてください。
WEBデザイナー
- jQuery
- Adobeソフト(Photoshop、Illustrator、XDなど)
- CSS設計
技術について
jQueryは、もう先進的な技術とは呼べませんが、デザインを重視する作品では、まだまだ現役で採用されることが多いです。
「プログラミングはできなくても、jQueryくらいは出来てほしい…」と求めてくるエンジニアは多いかとおもうので、需要アップのために積極的に習得しましょう。(jQueryは、JavaScriptを使った技術なので、JavaScriptの基礎もやることになると思います。)
また、他のエンジニアと差別化するためにも、AdobeとCSSの使いこなしは重要です。
Adobeでポンポンと質の高いデザインを提案し、レベルの高いCSS(SassやマテリアルUIなど)で実力を見せつけましょう。
「CSSわからん」というエンジニアは多いので、たくさん勉強して積極的にマウント取りに行きましょう。←
また、個人客向けに手早く稼いでいく事が理想なら、WordPressやBootstrapを習得してもよいと思います。
練習課題
まずは、JavaScriptの基礎と、jQueryにチャレンジしてみましょう。
その過程で、LPやポートフォリオなど作ってみて、きちんと肌感を掴んでみてください。
(HTMLとCSSだけで出来ること・出来ないことを、きちんと学びながら進められたらいいですね。)
最終的に、最先端のリッチな見た目のWEBサイトだって作れるようになります。
InstagramやAppleのホームページなんて模写出来るようになったら、もうそれはカリスマデザイナーですよ!
デザイン業界全般に言えることですが、自分を売り込むときに、とにかく多くのサンプルを提出することは大事なことです。
ジャンルに幅をもたせて「こんなものも、あんなものも、あらゆるデザインを作れる」デザイナーになるか、
それとも1つの方向性を極めて「こういうデザインなら、この人に頼むのが一番」そう思われるようなデザイナーを目指すか、
それは人それぞれかと思いますが、ひたすらたくさんの作品を見せつけて、自分の実力を証明していってください。
バックエンドエンジニア
- サーバーサイド言語(PHP、Rubyなど)
- データベース(MySQLなど)
- Linuxコマンド
- Git
技術について
フロントエンドがリッチになったと言えど、やはり手堅いシステムを作るにはサーバーサイドが一番です。
需要がとても多いPHP(フレームワークとしてCakePHPやLaravelなど)を身につけるもよし、
キラキラ&ドヤドヤな感じがするRuby(フレームワークとしてRuby on Rails)を身に着けて、キラキラスタートアップで働くもよし。
サーバーサイドで活躍するためには、LinuxコマンドやSQLは必須です。
また、作るものに応じて、HTTP通信や、セキュリティ関連の知識など、必要になってくる知識もたくさんありますが、
その分作れるようになるものもたくさんあります。
ソースコード管理のためにGitもできれば習得しましょう。(CUIで十分という会社もあります。)
ただ、やはりHTMLとCSSの次にプログラミングを始める第一歩として、最初はJavaScriptを学ぶというのもアリだと思います。
RubyもPHPもひとクセあるみたいなので。
練習課題
まずは、JavaScriptの基礎と、PHPにチャレンジしてみましょう。
その過程で、掲示板やチャット(非リアルタイムでOK)など作ってみて、きちんと肌感を掴んでみてください。
最終的に、フレームワークを使用したWEBサービスだって作れるようになります。
セッションを活用したログイン機能や、データベースの構築や、セキュア(安全)なデータのやり取り、
HTTP通信をフル活用したシステムが作れるようになれれば、どこに行ってもおまんまを食べていけるでしょう。
きちんとセキュアなサービスが作れたら、すごく自信が付きますよ。
フロントエンドエンジニア
- JavaScript(jQuery、React、Vue.jsなど)
- Linuxコマンド
- Git
技術について
フロントエンドというのは、つまるところJavaScriptのことです。
ライブラリを使わないバニラJavaScriptで色々かけるようになると、あらゆる場面で困らなくなります。
また、今まさに来ている技術としてReactやVue.jsなどの、モダンなJavaScriptライブラリがありますので、
そのあたりも含めてきちんと勉強していると「おっ、こいつ、ちゃんとしとるな」と評価してもらえるかと思います。
サーバーや、PaaSやSaaSなどと呼ばれるサービスを使って作品をアップロードしていく必要があるため、
バックエンドエンジニアと同じく、Linuxコマンドの習得は必須です。
また、ソースコード管理のためにGitもできれば習得しましょう。
(GUIでGitを使える各アプリが使えれば十分だという会社も多いと思いますが。)
練習課題
まずは、JavaScriptをしっかりと習得してみましょう。(jQueryを活用してもOK。)
その過程で、Todoリストなど作ってみて、きちんと肌感を掴んでみてください。
上達のための練習なので、Todoリストの制作をアシストしてしまうようなライブラリの使用は避けましょう。
最終的に、SPA(シングルページアプリ)だって作れるようになります。
今までのWEBサービスのような、ページの遷移を利用するシステムではなく、
JavaScriptで必要な部分だけHTTP通信を行うAjaxや、
HTMLのパーツだけ書き換えていくDOM操作、いろんな企業が提供してくれているAPIなどを活用しながら、
さながらスマホアプリにしか見えないような、リッチなWEBアプリを作り上げてください!
マークアップエンジニア(コーダー)
- 各種CMS(WordPressやEC-CUBEなど)
- jQuery
- PHP
- その他求められるスキル
技術について
マークアップエンジニアは、フロントエンドやサーバーサイドのエンジニアとは違い、
複雑なプログラミングを身につけることは、最優先ではありません。
まずは、HTMLを出したり消したりができる程度のjQueryと、
必要なデータに紐付いたHTMLを表示できる程度のPHPを身につけて、
一般的なデザインのホームページを作れるようになりましょう。
もちろん、最優先ではないにしろ、jQueryを扱う際に必要になるJavaScriptの知識や、
WordPressを扱う際に必要になるPHPの知識は、あればあるほど良いので、
余裕がある方はきちんと基礎学習をすると、一人で対応できる制作の範囲が広がって良いと思います。
また、お仕事の依頼者があなたにどこまでの仕事をおまかせするかによって、
必要な技術の幅が変わってきます。
その依頼者や会社がこれまで使ってきたものと同じ技術要件で制作してほしいだとか、
サイト上に表示する画像の作成まで行ってほしいだとか、
WEBデザインソフトを使ってデザインを提案してほしいだとか、
サーバーの構築を一から行ってほしいだとか、
多種多様な要望が発生する可能性がありますので、
そのとき求められる技術も、あらかじめ習得しておくといいでしょう。
※ 冒頭で説明したとおり、記事の筆者がWEB制作の実情について詳しくないため、練習課題の説明については割愛させていただきます。WEB制作に興味を持たれたということは、WEB制作を知ったキッカケとなる情報源のほうで、学習フローの案内もされているだろうと思うので、そちらを参考に学んでいただければと思います。