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AWS CodeDeploy x CodePipeline x EC2 x ALB x SVNで自動デプロイ環境を構築する

Last updated at Posted at 2021-01-27

背景

  • 月1度~2度リリースが発生するシステムの構築中
  • 手動デプロイは工数がかかる上、危険
  • せっかくなので自動デプロイにしたい
  • Gitの場合はそのままAWS Codeシリーズと接続できるが、SVNで構築する資料があまりないので誰かの参考になれば……

環境

  • VCS
    • SVN
      • 弊社はSVNがまだまだマジョリティ……
  • ビルダー
    • Gradle
  • インフラ
    • EC2
      • マルチAZの2台構成
      • OSはAmazon Linux 2
    • ALB
  • Jenkins
  • 以下はチャット通知用なので任意用意でOK
    • Microsoft Teams
    • Microsoft PowerAutomate
    • Gmail

やりたいこと

20210128_004520_capture.png

  1. 開発者がSVNリポジトリにコミット
  2. JenkinsがSVNをポーリングしてコミットを検知
  3. JenkinsがビルドしてS3へ資材をアップロード(検証環境・本番環境)
  4. AWS CodePipelineがS3のアップロードをトリガとしてパイプライン実行
  5. AWS CodeDeployが検証環境へローリングデプロイ
  6. AWS CodePipelineがGmailへ検証環境デプロイ完了・本番環境リリース承認メールを送信
  7. Microsoft PowerAutomate(Flow)がメールを検知してMicrosoft Teamsのチャンネルに投稿
  8. 開発者がチャンネルへの投稿を見て検証環境でテスト
  9. テストして問題なさそうであれば、開発者がAWS CodePipelineの画面より「本番環境リリース」をクリック
  10. AWS CodeDeployが本番環境へローリングデプロイ

この記事を読んでわかること

  • 以下のCI環境構築・設定
    • S3
    • CodeDeploy
    • CodePipeline
    • Jenkins(設定のみ)

この記事で解説しないこと

  • AWSアカウントの作成方法
  • Gradleでのビルド方法
  • Jenkinsサーバの構築方法
  • 自動テスト周りの設定

前提

  • ビルドはあらかじめGradleで作成したスクリプトで行う
  • Jenkinsは構築済・ユーザ作成済
    • 未構築の場合はEC2のAWS MarketplaceにBitnamiが出しているJenkinsのAMIがあるのでそれを使うとスムーズに構築できる

手順

S3

S3バケットの作成

リリース資材を格納するために必要。
AWSマネジメントコンソールのサービス一覧より「S3」で検索
「バケットを作成する」をクリック

バケット設定

以下を設定してバケットを作成しておく

  • バケット名
    • 任意のバケット名(今回はデプロイ先のURLと似た名称にしました)
    • バージョニング
      • 「オン」
        • オンにすると同じファイル名でリリース資材を格納しても自動的に連携してくれるため

CodeDeploy

エージェントのインストール

対象インスタンスにSSHし、以下のコマンドを実行してエージェントをインストールしておく
参考:CodeDeploy エージェントのインストールまたは再インストール - AWS CodeDeploy https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/codedeploy/latest/userguide/codedeploy-agent-operations-install.html

$ sudo yum install -y ruby
$ mkdir [作業用ディレクトリ] 
$ cd [作業用ディレクトリ] 
$ wget https://aws-codedeploy-ap-northeast-1.s3.amazonaws.com/latest/install
$ chmod +x ./install
$ sudo ./install auto

以下のコマンドで起動しているか確認する

$ sudo service codedeploy-agent status

appspec.ymlの作成

プロジェクトのルートに「appspec.yml」を作成する
内容は以下のようにした

version: 0.0
os: linux
files:
    # 展開するファイル
  - source: sample.war
    # 展開する場所
    destination: /opt/apache-tomcat/webapps

サービスロールの作成

ロールの作成

以下を参照してロールを作成しておく
ステップ 3: CodeDeploy のサービスロールを作成する - AWS CodeDeploy https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/codedeploy/latest/userguide/getting-started-create-service-role.html

ロールのアタッチ

AWSマネジメントコンソールより、対象のインスタンスを右クリック→「インスタンスの設定」→「IAM ロールの割り当て/置換」
作成したIAMロールをアタッチし、インスタンスを再起動する

IAMインスタンスプロファイルの作成

以下を参照してロールを作成しておく
ステップ 4: Amazon EC2 インスタンス用の IAM インスタンスプロファイルを作成する - AWS CodeDeploy https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/codedeploy/latest/userguide/getting-started-create-iam-instance-profile.html

アプリケーションの作成

AWSマネジメントコンソールにログインし「CodeDeploy」で検索

アプリケーションの作成

  • アプリケーション名:任意のアプリケーション名
  • コンピューティングプラットフォーム:EC2/オンプレミス
    上記を記載して「作成」をクリック

デプロイグループの作成

デプロイグループとは

デプロイグループ = 対象環境にような概念。
今回は検証環境と本番環境で2グループ作成する。

作成

「アプリケーション」画面より「デプロイグループの作成」をクリックし、以下を入力して「デプロイグループの作成」をクリック

  • サービスロール
    • 作成したサービスロールを選択
  • デプロイタイプ
    • 任意で選択(今回はインプレースデプロイにしました)
  • 環境設定
    • 「Amazon EC2 インスタンス」にチェックし、Nameタグで対象インスタンスを指定
    • Auto Scalingは設定していないため割愛
  • デプロイ設定
    • 「デプロイ設定の作成」をクリック
      • デプロイ設定名
        • 任意
      • 正常なホストの最小数
        • 2台構成のため、1台生きていればよいので「数値」として「1」
  • ロードバランサー
    • 「ロードバランシングを有効にする」にチェック
    • 「ALB・NLB」か「CLB」を選択
      • 今回はALB
      • ターゲットグループを選択
  • 詳細 - オプション
    • 一旦デフォルトのままにした
      • (ロールバック機能が気になる)

これを検証環境・本番環境の両方で作成しておく。

CodePipeline

サービスを「CodePipeline」で検索し、「パイプラインを作成する」をクリック

パイプラインの設定

  • パイプライン名
    • 任意のパイプライン名
  • サービスロール
    • 「新しいサービスロール」を選択し、ロール名を記載する
    • 「AWS CodePipeline がサービスロールを作成できるようになるため、この新しいパイプラインでの使用が可能になります。」にチェック
  • 高度の設定
    • 一旦デフォルトのままにした

ソースの設定

  • ソースプロバイダ
    • 今回はS3を選択
  • バケット
    • 先ほど作成したバケットを選択
  • S3オブジェクトキー
    • リリース資材を含んだZIPファイルの名称を入力
    • 今回は「test.zip」とした
  • 検出オプションを選択する
    • Amazon CloudWatch Events を選択

ビルドステージの選択

今回は手動でビルドするためスキップ

デプロイステージの選択

「ソースの設定」とほぼ同様

  • アクションプロバイダー
    • AWS CodeDeploy
  • アプリケーション名
    • CodeDeployの設定で作成したアプリケーション名を入力
  • S3 オブジェクトキー
    • CodeDeployの設定で作成したデプロイグループを入力(検証)

レビュー

内容を確認し「パイプラインを作成する」をクリック

修正

現状、S3から検証環境への自動デプロイができるように設定されている。
これに「手動テストによる検証環境での確認・承認」と「本番環境への自動デプロイ」を追加する。
「ステージを追加する」より以下を追加する

  1. Manual approval(メールでの通知が必要な場合は設定する。今回はGmailへの通知メール受信をトリガとしてMicrosoft TeamsのWebHookを叩くフローをMicrosoft PowerAutomateで別途作成したが省略)
  2. 本番環境へのデプロイ(設定内容は上記Pipelineとほぼ同様。本番環境のS3とCodeDeployを呼ぶようにする)

Jenkins

EC2 AMIにJenkinsがあったためそれをベースに新規構築した。
今回はJenkinsのユーザの作成まで終わっている前提。

新規ジョブの作成

以下を入力

  • ソースコード管理:Subversion
  • Repository URL:チェックアウトするディレクトリのURL
  • Credentials:ユーザ認証情報
  • チェックアウト方式:svn revertしてからsvn updateを実行
    • revertは必須ではないが気休め程度に

ビルド・トリガ

SVMをポーリングを選ぶ。
5分に1度ポーリングするように設定する。
※念のためタイムゾーンをJSTにしておく

TZ=Asia/Tokyo
H/5 * * * *

ビルド

シェルの実行(検証環境ビルド)

ビルドスクリプトを実行し、検証環境をビルドする。
※Gradleの場合は実行権限の付与を行う
※「#WORKSPACE」はJenkinsのワークスペースを指す環境変数

chmod +x $WORKSPACE/gradlew
sudo $WORKSPACE/gradlew clean bootWar generateDeployZip -Penv=stg

Gradleの引数などはプロジェクトごとに異なるので、上記コマンドは参考程度にお願いします。

シェルの実行(本番環境ビルド)

検証環境のビルドとほぼ同様。
変数envが異なるくらい。

chmod +x $WORKSPACE/gradlew
sudo $WORKSPACE/gradlew clean bootWar generateDeployZip -Penv=prd

シェルの実行(S3へアップロード)

検証環境・本番環境の資材をS3コマンドを利用して該当のバケットへアップロードする。

sudo s3cmd put $WORKSPACE/deploy/test_stg.zip s3://staging.deploy.test.co.jp
sudo s3cmd put $WORKSPACE/deploy/test_prd.zip s3://production.deploy.test.co.jp

完成

SVNリポジトリにテストコミットして動くか試してみる。
Jenkins→S3→CodePipeline→CodeDeployと走ればOK。

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