はじめに
電装に集いし初心者達へ、今回は多くのチームの滑空機に載せられているコンピュータであるマイコンと、マイコン・オブ・ザ・マイコンであるArduinoについて書いていこうかと思います。
そもそも何で入れてるの?
マイコンを滑空機に載せている理由は大きく分けて2つの用途があります。
- コントローラ用
- ロガー用
では、これらについて詳しく述べていこうかと思います。
コントローラ用
コントローラーの説明の前に、まずは滑空機をどうやって操作するかという話から始めます。
滑空機では大まかに2つの操舵方法が存在します。一つが重心移動。これはパイロットが重心の位置を変えることで操舵します。そしてもう一つが尾翼を振ることで操舵させる方法です。基本的に操舵の方法としてはこの2つがあります。
さらに、尾翼を動かすには更に2つの操舵方法があります。一つがワイヤーリンケージを這わせることで操舵する方法です。これは文字通りワイヤーを使って操舵する方法です。
もう一つの方法がサーボモーターを用いた方法です。これは、サーボモーターという指定された角度を出すことができるモーターを使って尾翼を操る方法です。
(Wikipediaより引用)
っと、まあ操舵方法でも様々な方法があります。わけわからなくなってしまったので、ここいら辺でまとめます。
操舵方法は大きく2つ、さらに尾翼を振るにも2種類、
- 重心移動(Pが重心の位置を変える)
- 尾翼(尾翼を動かしちゃう)
- ワイヤーリンケージ(ワイヤーで振る)
- サーボモーター(モーターで振る)
といった感じです。
QXではサーボでの操舵と重心移動での操舵を採用しているので、サーボモーターを動かすために電装が必要になってきます。サーボモータについては後ほど詳しく書いていきます。
また、他にも例えば足蓋をしまう、閉じるといった動作などに使用されます。
ロガー用
ロガーは飛行時のデータを残すためにものです。今後の設計をより良いものにするため、加速度センサーや風速計、そもそも舵をどっちに切ったかなど様々なデータを収集します。そして、これで収集したデータはSDカードなどの媒体に保存され、飛行後に回収された機体から保存媒体を回収してデータの解析を行います。
気づいたかもしれないが…
ここまできて、ふっと思った人もいるかもしれない。
「自分らは必要なのだろうか?」
その答えは間違いなくYesです。
尾翼が動かせずに飛行禁止区域に突入してしまったら?
足蓋が閉まらなくて飛距離が落ちたら?
今後の研究材料に今年の機体の性能が必要だったら?
自分たちはプラスを作ることはできない。でも、自分たちがいないと大きくマイナスになることがある。
要するに、主翼が作った揚力、尾翼が作った安定感、それを最大限に活用するためにマイナス要因を可能な限り排除する縁の下の力持ち的な役割が電装です。
ということで、電装が最強です。異論は認めない。
マイコン
話が大きくそれてしまいましたが、コントローラーを作るにもロガーを作るにも、電子的な機械で動かしている以上はコンピューターが必要になってきます。ただ、机の上にあるパソコンを積むかと聞かれると、旅客機なんかじゃあるまいし、んなわけ無いです。着水が前提ですから、二度と動かなくなることも念頭に入れないといけません。
そこで登場するのがマイコンです。マイコンとはマイクロコンピューターと呼ばれるもので、鳥界隈で一般的に用いられているマイコンがArduinoです。
ArduinoはArduinoボードとIDEによって構成されているマイコンで、C言語風に書けるのが特徴の一つです。基本的には動作する分にはArduino一台で動作できる点や、IDEにプログラムを書いてすぐに実行できるという点でプログラミングがしやすく、初心者でも簡単にプログラムを作ることができます。
写真で見える黒い四角いプラスチックに多くの穴が開けられているが、これにセンサーなどを刺すことで接続ができるため、比較的接続も簡単な部類には入るかと思います。
ArduinoIDEを入れよう
では、早速Arduinoを動かすための準備を行いましょう。見て分かるように、Arduinoにはパソコンのようにキーボードなどの入力するための機材がありません。そのため、USBでパソコンと接続して専用のソフト(ArduinoIDE)でプログラミングを行います。
ということで、ArduinoIDEをインストールしてみましょう。
- Arduino財団のサイトに行きます。Arduino
- ヘッダー内にあるSoftwareからDownloadを選択します。
- Download the ArduinoIDEから自分のパソコンに合わせてデータをダウンロードします。
- 財団が寄付を呼びかけてくるので無視します。(しても内容は変わらないので、したければ止めはしません)
- 圧縮されてダウンロードされるので、そのままインストールしてください。
これでパソコンの準備が整いました。
次回はArduinoの使い方を勉強して、早速プログラミングしてLEDを光らせてみましょう!