LoginSignup
16
7

More than 3 years have passed since last update.

I/Oを1ms単位で正確にON/OFFできるio.animation機能がすごい(ミニ四駆チキンレース車応用例)

Posted at

■はじめに

obnizで1ms単位で正確(時間)にIOを制御するio.animationという機能の紹介です。チキンレース用のミニ四駆に応用した例で紹介します。

■走行距離が大きくブレて苦戦

obnizは1ピン当たり1Aまでの電流を取れるのでミニ四駆などのDC Motorも直刺しで使え、小さな車体内にもコンパクトに搭載できます。一方でCloudで動作するという機構のため、超正確(時間)に信号をON/OFFする事が少し不得意です。モーターを回したりLEDを点滅させたりした時に、少し引っ掛かりを体感した事がある人もいるかと思います。とはいってもmsオーダーの話なので、多くの場合あまり問題になる事はないでしょう。ところが、高速で走るミニ四駆の場合100msの間に25cmも進んでしまいます。チキンレースともなれば、これだけの距離のブレは致命的です。実際にobnizでawait()で時間設定してミニ四駆を走らせてみたところ、全く同じ条件で走らせても停止位置は0~40cmの幅でブレました。

■io.animation機能でブレが5cmへと大幅改善

そんな時、obnizの中の人から1ms単位で正確にIOをコントロールできるio.animationという機能を紹介していただきました。効果は絶大でした。下記は、壁の3m手前から走り出し1.5秒走行し停止させた時の停止位置(ミニ四駆鼻先~壁までの距離)のBefore/Afteの計測値です。
無題.png

■io.animationとは

io.animationの機能の内容についてはobniz officialのDocument Page( https://obniz.io/ja/doc/sdk/doc/io )を参照下さい。下記のように正確なパルスを出力する事例も記載されています。
image.png

■io.animationによるミニ四駆制御のサンプルコード

ミニ四駆のモーターを0/1番ピンに直刺し、画面の「1.5秒ダッシュ」buttonを押すと、正確に指定された時間「 前進 → エンジンブレーキ → 停止 」という動作を行うサンプルコードです。解説は割愛しますが、コード内のコメント及びofficial Documentから推測いただければと思います。
(io.animationにフォーカスするため、後述の動画の本番機の動作とは異なるコードです。)

<html>
  <head>
    <meta charset="utf-8">
    <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1">
    <script src="https://obniz.io/js/jquery-3.2.1.min.js"></script>
    <script src="https://unpkg.com/obniz@3.1.0/obniz.js" crossorigin="anonymous"></script>
  </head>
  <body>
    <div id="obniz-debug"></div>  
    TEST_animation<br><br>
    <button id="DASH">1.5秒ダッシュ</button>
<script>
var obniz = new Obniz("XXXX-XXXX");
obniz.onconnect = async function () {
   var motor  = obniz.wired("DCMotor",{forward:0, back:1} ) ;  

   $("#DASH").on('click',async function(){ await DASH(); })

   async function DASH(){
      obniz.io.animation("dash", "loop", [
         {
             duration:1500,           //Action-1:前進(80%のパワーで1.5秒正転)
             state:function(index){
                motor.power(80);                
                motor.forward();
             }
         },{
             duration: 400,           //Action-2:エンジンブレーキ(80%のパワーで400ms反転)
             state:function(index){
               motor.power(80);               
                motor.reverse();
             }
         },{
             duration:1,              //Action-3:停止
             state: function(index){
                motor.stop();
             }
         }
      ],3)
   }

}
</script>
</body>
</html>

■最後に実際のミニ四駆チキンレース車の走行をお楽しみください

■最後に

走行が正確になったことで、タイヤにゴミが付着しブレーキで横滑りするようになるタイミングが明確にわかったり、バッテリーの電圧降下によるパワーダウンも敏感に見て取れるようになりました。IO時間の不確定要素が排除された事で、他の要因のより高度な追い込みができるようになりました。ちなみにio.animation機能を知ったのは、今年春にIoTLTの懇親会で開催されたミニ四駆チキンレースより後のことでした。(正確さで負けたのではなく、電源ストールだったのですが)次は優勝できるかもしれません。

あまりニーズのなさそうな内容ですみません。

16
7
1

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
16
7