こんにちは。
こちらの記事ですが、S/4HANA1809環境で調査して作成したものです。S/4HANA2021環境にて、後述するテーブル:CUS_IMGACHのトランザクションコードが各パラメータ設定の 右クリック>技術情報照会 の画面に表示されるようになっています。よって、以降の記事は2023年現在では多くの導入環境で役に立たない記事になっていることが判明しました…
なお、これまでカスタマイズを行おうとなった場合は トランザクション:SPRO > SAP完全版IMG と操作してIMGツリーにたどり着いていましたが、こちらも トランザクション:SIMG を使用することで直接IMGツリーにたどり着けるようになっていることをS/4HANA2021環境にて確認しました。過去の常識がこうやって古い情報となっていくのだな、ということを痛感しています…
デモ環境構築や各環境でのパラメータ設定で、
トランザクション:SPRO
→ SAP完全版IMG
→ ツリーをたどって実行
とするの、正直面倒くさいですよね。
今回はSPRO機能のトランザクションコードを確認する方法を3種類紹介します。
そのパラメータ設定の作業時間を減らすために役立てば何よりです。
注意:英語環境での画面ショットとなりますため、適時読み替えてください。
##まず最初に
パラメータ設定のトランザクションのうち、実行ボタンを押すと2種類に処理が分かれますよね。
当方で勝手に名前を付けてみました。
#####表1:パラメータ設定トランザクションの種類(※当方の勝手な分類)
番号 | 内容 | 説明 |
---|---|---|
1 | 直実行系 | 専用トランザクションに直接遷移する(下記SM30系以外) |
2 | SM30系 | SM30の一覧画面に遷移する |
3 | サブメニュー系 | ポップアップ画面が表示され、複数の処理から次の処理を選ぶもの |
表のうち1番は、昔から「O(オー)」始まりのトランザクションであったり、SDの「V」始まりの
トランザクションとしてご存じの方も多いと思います。
2番は、SM30系のトランザクション(パラメータトランザクション)が設定されており一覧画面に直接遷移します。
3番は、組織設定やSDの価格決定表などで、ポップアップ画面にメニューが表示され、
上から順番に処理をしていくことが想定される機能に設定されているものです。
もちろん、これに分類しづらいものもありますので、目安程度に見てください。
それでは確認方法を記載していきます。
また、今回はサンプルとして、企業構造>定義>販売管理>登録、変更削除:販売組織 ※日本語あってるかな・・・
を使用します。
※あくまで個人の経験や知識の寄せ集めですので、もっと良いやり方をご存じの方、ぜひ教えてください!
##トランザクション確認方法1:技術情報照会
###操作方法
1.確認したい機能の行を右クリック→技術情報照会
2.更新オブジェクトタブ「割り当て済み対象」の「Transaction」
行が2行あるので、画面の実行ボタンをクリックすると表1-番号3のようにポップアップ画面が表示されるタイプであることがわかります。
実際の画面↓
各行のトランザクションは、SM30とEC04となっています。EC04は「直実行系」でよさそうですが、
「SM30」だけのものはパラメータ値がここではわからないので、一覧画面への直接遷移は難しそうです。
##トランザクション確認方法2:IMGアクティビティの末尾4桁
###操作方法
1.SPROメニューバー>追加情報>追加情報>キー照会>IMGアクティビティ ※画面ショット省略
2.一覧に表示されたIMGアクティビティの末尾4桁を確認する
指定されている行のIMGアクティビティが「SIMG」で始まり、末尾4桁が「O」始まりなり、SDなら「V」始まりであれば、それがトランザクションコードである可能性が高いです(今回の「OVX5」はビンゴで、サブメニューのポップアップ画面に遷移します)。
これが4桁トランザクション時代から脈々と受け継がれているコードになると思います。
ただ画面にもありますが、「SIMG」で始まらないIMGアクティビティも多く、後ろ4桁とは異なるトランザクションが設定されているものも多くなり、この方法は使えない場合が増えてきました。
##トランザクション確認方法3:テーブル:CUS_IMGACHで確認する
###操作方法
1.IMGアクティビティの値をコピーする
2.テーブル:CUS_IMGACH でIMGアクティビティに設定されているトランザクションコードを検索する
この方法、十数年前に受けたSDアカデミーの中で教えてもらいました。
実際に、トランザクションコードの「S_ALR_87007523」を直接実行すると、サブメニューのポップアップ画面に遷移しました。
IMGアクティビティのみがキー項目ですので、「サブメニュー系」の機能の場合、ポップアップ画面に遷移するトランザクションコードが設定されているものと思います。
##最後に
上記の方法で、SPROメニュー系のトランザクション遷移の手間がかなり減ると思います。ぜひ試してみてください。
もっと簡単な方法でばっちり確認できる方法をご存じの方、ぜひ教えてください。
今回は以上です、ありがとうございました。