【完全ガイド】Macの移行アシスタントでデータ移行する前にやるべき「ストレージ調整」と使い方
Macの買い替えや新しいMacへのデータ移行で使う「移行アシスタント」は便利ですが、
移行前にストレージ容量の整理をしておかないと失敗やトラブルの原因になります。
この記事では、
- 移行アシスタントでデータ移行する基本的な流れ
- 移行前にやるべき「ストレージ調整」のポイント
- 容量が多いフォルダの特定方法と実例
- 実際に削除して良いフォルダ・ファイル
- 削除してはいけないフォルダの注意点
をわかりやすくまとめました。
1. 移行アシスタントを使ったMacデータ移行の基本
- Apple純正の「移行アシスタント」を使うと、
古いMacやTime Machineバックアップから簡単に新しいMacへデータや設定を移せます。 - ネットワークや外付けストレージ経由で接続し、ガイドに従うだけなので初心者でも安心です。
- ただし移行先のMacに空き容量が十分にないと途中でエラーになることもあります。
2. 移行前にやるべき「ストレージ調整」
対象は「ホームフォルダ(~
)」だけで十分
- 「ホームフォルダ」とは、Macでログインしているユーザーの個人用データや設定が入っているフォルダのことです。
- ターミナルでは
~
(チルダ)で表されます。 - 実際のパスは/Users/ユーザー名です。
- 移行アシスタントはこのホームフォルダの中身を主に移行します。
「ルートフォルダ(/
)」やシステム関連は絶対に触らない
- 「ルートフォルダ」とはMacのOSが入っている最上位のフォルダのことで、
/
(スラッシュ)で表されます。 - ここにはシステムや重要な設定ファイルが入っていて、消したり編集するとMacが正常に動かなくなります。
- したがってユーザーが削除すべき対象はホームフォルダ内の不要ファイルのみです。
ユーザーが意識すべき主な容量の多いフォルダ
ホームフォルダの中で容量が多く、ユーザーが不要なファイルを削除しやすい代表的なフォルダは以下です。
- Downloads(ダウンロードフォルダ)
- Desktop(デスクトップ)
- Documents(書類)
- ゴミ箱(Trash)
これらは日常的にファイルを置く場所で不要なものが溜まりがちです。
3. 容量の多いフォルダを特定するコマンドと意味
Macのターミナルで以下のコマンドを使うと、ホームフォルダ直下の各フォルダの容量を大きい順に確認できます。
du -h -d 1 ~ | sort -hr
コマンドの意味
- du (disk usage):ファイル・フォルダのディスク使用量を調べるコマンド。
- h:人間に読みやすい単位(KB, MB, GB)で表示。
- d 1:指定フォルダの直下(1階層目)だけを集計。
- ~:現在ログインしているユーザーのホームフォルダを意味。
- |(パイプ):左のコマンドの出力を右のコマンドに渡す。
- sort:行を並び替えるコマンド。
- h:人間に読みやすいサイズ単位でのソートを指定。
- r:逆順(大きい順)で表示。
実例
101G /Users/yourusername
73G /Users/yourusername/Library
14G /Users/yourusername/よくつかうもの
3.1G /Users/yourusername/XXXX
1.7G /Users/yourusername/.nodebrew
1.4G /Users/yourusername/.npm
1.3G /Users/yourusername/.vscode
まとめ
Macのデータ移行をスムーズに行うためには、移行アシスタントを使う前に必ずストレージの整理を行うことが重要です。
- ホームフォルダ(
~
)内の不要ファイルを中心に削除し、特にDownloadsやDesktop、Documents、ゴミ箱の中身を重点的に整理しましょう。 - システム関連のフォルダ(
/Library
や隠しフォルダなど)は消さないように注意してください。 - ターミナルの
du
コマンドで容量の多いフォルダを特定し、どこに大きなファイルがあるのかを把握してから作業するのがおすすめです。 - ストレージを空けることで、移行時のエラーを防ぎ、快適な移行が可能になります。
以下に、ストレージ調整前と調整後のディスク使用状況のスクリーンショットを掲載予定です。
視覚的にどれだけ容量を空けられたかの参考にしてください。