React起動時の「ERR_OSSL_EVP_UNSUPPORTED」エラーの解決法

React プロジェクトを Node.js v18 環境で立ち上げようとしたとき、以下のようなエラーが発生することがあります。

Error: error:0308010C:digital envelope routines::unsupported
    at new Hash (node:internal/crypto/hash:69:19)
    ...
code: 'ERR_OSSL_EVP_UNSUPPORTED'

これは Webpack などのビルドツールが OpenSSL 3 に対応していないことが原因で、Node.js v17以降でよく見られる問題です。本記事ではその解決策を紹介します。

💡 原因

Node.js v17 以降、OpenSSL 3 が標準で使用されるようになりました。
一部のパッケージ（特に webpack@4 などの古いバージョン）は OpenSSL 3 に対応しておらず、ハッシュ生成などの処理が失敗します。

✅ 解決方法

方法1：環境変数 NODE_OPTIONS を使って起動（簡易）

Mac や Linux の場合：

NODE_OPTIONS=--openssl-legacy-provider npm start

Windows の場合（PowerShell）：

$env:NODE_OPTIONS="--openssl-legacy-provider"
npm start

Windows の場合（cmd）：

set NODE_OPTIONS=--openssl-legacy-provider
npm start

方法2：package.json のスクリプトに組み込む（恒久対応）

"scripts": {
  "start": "NODE_OPTIONS=--openssl-legacy-provider react-scripts start",
  "build": "NODE_OPTIONS=--openssl-legacy-provider react-scripts build"
}

Windows 環境では cross-env を使うのがおすすめ

npm install --save-dev cross-env

"scripts": {
  "start": "cross-env NODE_OPTIONS=--openssl-legacy-provider react-scripts start"
}

方法3：Node.js のバージョンを下げる（根本的）

OpenSSL 3 による問題を完全に避けたい場合は、Node.js v16 など LTS 安定版を使用するのも手です。

nvm を使ってバージョンを変更

nvm install 16
nvm use 16

📝 まとめ

対応方法	手軽さ	推奨度
環境変数を一時的に設定	◎	◯
package.json に設定	◯	◎
Node.js のバージョンを変更	△	◯

Node.js のバージョンアップにより思わぬところでエラーが出ることもありますが、今回のように環境変数で対処できるケースも多いです。
同じエラーで困っている方の助けになれば幸いです！