Kaigi on Rails 2024に参加してきました
Gakken LEAPで働いていますkoboriです。普段はShikaku Passというオンライン学習サービスの開発を行っております。2024/10/25~26で開催されたKaigi on Rails 2024というテックカンファレンスへ現地参加してきました。
今年の5月のRubyKaigi2024へは会社制度を利用して参加し、本ブログのエントリーとしても公開しました。今回も会社制度を利用することはできたのですが、個人の趣味として参加することにしてみました。今回参加してみて、趣味ゆえの気楽さによるものか、自分なりのカンファレンスの楽しみ方が見えてきた気がしています。今回は、その過程で試したことや考えたことを中心に記事にしていきます。恐らく、私と同じようにカンファレンス参加経験が浅い方に向けた内容になるかと思います。
また、最初に断りを入れておきますが、この記事は会社支援による参加を否定する意図もなければ、個人の趣味による参加を推奨する意図もありません。よろしくお願いします。
Kaigi on Rails 2024の感想
非常に大事なことなので最初に書いておきます。Kaigi on Rails 2024では、学びと楽しい思い出の両方を持ち帰ることができ、参加して本当によかったです。
カンファレンス参加における課題感
過去に何度かカンファレンスに参加したことがあり、いずれも楽しい思い出ではあるのですが、モヤモヤした感覚を持っていました。具体的には、聴講した発表を自分の中で整理しきれていない、圧倒的な疲労感、などです。
とはいっても、カンファレンス参加は私にとって楽しいイベントであることは間違いはないので、これらに対して何か策を講じなければ、ということで今回は臨みました。
発表は多少気楽に聞いた方が良いなと
私の場合、特に会社の支援を受けて参加する際、仕事という意識によるものか、「何か持って帰らねば」、「テックブログに書かねば」という気持ちが強くなります。そうなると、発表内容を逃さぬようメモをきっちり取らねば、少しでも多くの発表を聞かねばという行動に繋がります。
このスタンスを2日間続けようとすると、私の場合、内容も頭で整理しきれず、体力は尽きるという結果になりがちです。
月並みですが、やはりメモを取ることに一生懸命になりすぎると、書いている間に次の話を聞き逃してしまうことが多々あります。発表が終わり、完成したメモを見返してみると、スライドの内容をそのままコピーしたのか言わんばかりのメモと疲労感が残ります。一方で、頭にはそれほど残っておらず、後から公開された資料を一生懸命見返します。困ったものです。
他の参加者の方を見ていると、メモを取りながら上手に聞いている方も多くいるように思います。しかし、私はそれほど頭が良くないのだったと思い直すのでした。
それではどうするか。メモは取れる状態は整えつつ、基本メモを取らないスタンスを取ることにしてみました。特に印象深い部分、資料に対する口頭での補足、関連するリンク等に絞り、メモに残していきます。なんだか学生時代を思い出します。
加えて、発表内容を頭に残すための策として、発表内容とその場の体験を結びつけることを考えました。
私はPodcastを聞くことが好きで、家事や散歩をする際によく聞いています。Podcastを聞く際はもちろんメモなど取らないわけですが、ふとした瞬間に聞いた内容を思い出すことがあります。そしてそれは、「〇〇を歩いてる時に聞いた△△ね」と、その場の体験とセットで思い出されます。
カンファレンスでも同じように、体験との関連付けを考えてみました。具体的には、会場の景色、発表者のメタ情報、発表中の参加者の反応などが挙げられます。また、発表者の話し方や立ち居振る舞いも要素として考えられます。発表者の表情が見える距離で聴講することを徹底しました。
メモではなく発表内容に集中できることで、「自身の業務のここに活かせそう」などと考える余裕が生まれることも圧倒的に増えてきました。
実証することは難しいですが、これまでの自身の体験と比較して、かなり効果のある改善行動だった感じています。
(特に)良かった発表
今回聴講した発表についても触れておきます。どれも学びがあって本当に良かったなと思いつつ、osyoyuさんの発表が、特に印象深かったです。
中でも、1プロセスあたりのスレッド数を増やしすぎることによるパフォーマンス悪化について、実際に計測したベンチマーク結果を踏まえて説明されている点は特に学びが大きかったです。私自身、GVLの制約という概念を知らなかったので、システムに対する解像度が少し上がりました。
トーク内でおすすめされていたRailsガイドのページも非常に勉強になって良かったです。発表資料では英語版が紹介されていたと記憶していますが、日本語訳ページを読んだのでリンクを貼っておきます。
また、その後の島田さんの基調講演内の「システムコンポーネントを知る」話を聴きながら、こういう体験の積み重ねなのだろうなと思い返していました。(基調講演内でも触れられていました)
今週出勤して早速、担当しているサービスのI/O比率とPumaのスレッド数を確認してみました。現時点で修正は不要な設定となっているようでしたが、「この数値であること」の根拠を持つことができるようになりました。
印象に残ったという意味では、Palkanさんの発表は、確実に良い話をしていたことは分かりつつ、20%程度しか聞き取れなかったことに悔しさが残っています。みなさんの参加レポートとアーカイブ動画を見直して、出直そうと思っています。
RubyKaigiの時もそうですが、英語がある程度できるとカンファレンスは今より数倍楽しくなりそうだなと毎度思います。
まとめ
来年はどういう形で参加するかは分かりませんが、今回得た教訓をもとに、また気楽に参加しようと思います。
また、聞くばかりではなくプロポーザルを提出して、次なる課題を見つけられると良いなと思っています。
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