豊橋技術科学大学電気・電子情報工学課程に所属するGavadyです.
高専時代に引き続きロボコンをやってます.豊橋技術科学大学ロボコン同好会24世代では回路班をやってます.ちなみに今年の回路班は私一人のボッチ部署です.
使用している回路設計ツールはKiCadです.
今回は,世界一に輝いた一つ上の代(23世代)に関する内容です.
ABUロボコンとは
毎年8月に行われるアジア・太平洋地域の学生が参加するロボットコンテストです。国内大会はNHK学生ロボコンと呼ばれ、そこで優勝したチームは日本代表としてABUロボコンに出場できます。
今年の5月に行われた学生ロボコン2023で我らが豊橋技術科学大学は見事優勝し,日本一の栄誉とABU大会への切符を手にしました.そして,気になるABUロボコン2023の結果は...
ロボコン同好会の悲願であるABUロボコン初優勝!
そして、大会MVPと言えるABU ROBOCON AWARD受賞!
これ以上ない最高の結果で2023シーズンを終えることが出来ました!(タイトルでネタバレしてるけどキニシナイ)
この勝利には,学生の努力だけでなく,物品や資金の援助をしていただいた企業や個人様によってなしえたものと思っています.この記事では,ロボットを動かすために必要不可欠な回路基板をご支援いただいたJLCPCB様について紹介します.
JLCPCB
JLCPCBは世界中で170以上もの国や地域との取引実績を持ち、年間の基板製造数は600万枚を超えます。ロボットに必要不可欠な回路基板の製造以外にも金属粉末焼結による部品製作や3Dプリントまで様々なサービスを短納期かつ低価格で提供しています。
豊橋技術科学大学ロボコン同好会は2022年10月からABUロボコンのある8月にかけて、ロボットに搭載する基板を無償で製造していただきました。
JLCPCBは新規ユーザーに$54の無料クーポンを提供しています。これを見ているそこのあなたも試しにJLCPCBでPCB基板を発注してみませんか?
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ロボットに実際に回路基板が乗っている写真はこちら。たくさん作ってもらいました!ありがとうございます!
ロボットに使われている基板の紹介
ABU2023の競技課題は,簡単に言うと「輪投げ」です.2台のロボットを操作し,より多くのリングをポールにかけたチームの勝利です.ルール紹介動画はこちら
2台のロボットはそれぞれゾウロボット(ER)とウサギロボット(RR)と呼称しています.
ER(ゾウロボット)
ERは,3門の砲塔を装備し,ほぼ全自動でリングを回収・発射を行います.このロボットには,
- パソコとほかの基板で双方向通信を行う「Hab_board基板」
- センサーからの信号をHab_board基板に伝える「Caetridge基板」
- すべての基板に電源を供給する「電源基板」
- 緊急事態が起きた時にロボットを安全に停止させる「非常停止基板」
- モーターを動かす「モータードライバー」
などの基板が使われています.
▼ERの回路基板①
<基板の実装部分ドアップ>
RR(ウサギロボット)
RRは,1門の砲塔を装備し,手動でリングを回収・発射を行います.また,ジャンプをすることで移動経路を短縮し,勝利に貢献します.このロボットには,先ほどのERとおマジ基板が使われています.RRはERに比べて小さく,要求される性能が高いため,少し配線の密度が高いですがこんな感じで基板が置かれています.
▼RRの回路基板
基板を使用した感想
どちらの基板も,試作機から本番機まで製造と手で付けることが難しい表面実装部品などの実装をJLCPCB様にしていただきました.
実際にこの基板の設計と管理をしていた先輩曰く
「基板の品質としては問題なかった.」
「プリント基板から金属粉末焼結を使った3Dプリントまで様々なサービスを短納期かつ低価格でしてくれたとこがいい」
だそうです.私も実際の基板を見せてもらいましたが,機械で部品を実装しているのでどの部品も非常に美しくはんだ付けされていました.
私たちが参加する学生ロボコン2024でもJLCPCB様に基板の製造をしていただこうと考えています.今後ともよろしくお願いいたします!
大会の様子
▼2023世代集合写真
▼RRのジャンプ!
かっこよすぎやろ...
▼エモい
この写真を撮った人と握手したい
▼大会翌日の交流会の様子
世界各国の代表が豊橋のロボットに興味津々
さいごに
JLCPCBに製造していただいた回路基板ですが、品質に問題はなく、シーズンを通して故障などのトラブルも起きませんでした。日本とは環境がまるで異なるカンボジアの地で、ロボットが正常に動き、ABUロボコンを優勝できたのも、絶対に問題が起きない信頼性の高い回路基板があってこそです。