豊橋技術科学大学ロボコン同好会,回路班のGavadyです.前回の投稿からかなり時間が空いてしまいました.
今回は,いつもと違ってJLCPCBでPCBAではなく,ステンシルを購入してリフローに挑戦してみました.
どうして☆今になってリフローを?
以前,部室の整理をしていたところ,完全に漬物石と化したリフロー炉(T-962)を発見しました.そこでふと思ったわけです.「自分でリフローしたらだいぶお金の節約できんじゃね?」と.
JLCPCBは,とても安価で高性能なプリント基板作成サービスを提供していますが,部品の実装を行うとどうしても送料が高くなってしまいます.実際問題,JLCPCBで実装してもらうと送料やその他費用が掛かってしまいますが,自分で部品実装を行う時間を考えるととんとんな気もします.ま,経験することも大事ってことでリフローにチャレンジしました.
リフロー☆やり方
1.いつも通り基板の設計をする.
今回は,3種類の基板をほぼ同一設計で行います.こうすることで,1種類のステンシルで3種類の基板を作ることができます.
2.JLCPCBで発注!
日本語版ページでやります.(新規ユーザー,$60分の無料クーポンもらえるのか.これから電子工作やってみようって思っている人は今がチャンス!!)
ここまではいつもと同じ.ガーバーファイルが入ったzipをポンします.
ここからが,いつもと違います.ステンシルのチェックを入れます.
ここでポイントですが,サイズのカスタマイズという項目を「はい」にします.そうしないと,360mm×260mmの大きな板が発送されることになり,送料が多くかかってしまいます.
基板の大きさと,マージンを考慮して,60mm×60mmに設定しました.合計金額はこんな感じです.
基板が2ドル,ステンシルが7ドルです.
3.受け取り
ステンシルのサイズをカスタムしないと,このような大きな箱に入って送られてきます.(初めて見たときは,マジでビビりました.)
4.Let's リフロー
届いたステンシルを使って,ペースト半田をパッドにモリモリします.使わない基板を使って,基板の固定と高さの調整をします.
そして,ヘラ等を使って,ペースト半田をまんべんなく広げます.
次に,コンデンサ,抵抗,LED,マイコンの順で載せていきます.この時,ほかの部品をずらさないように注意しましょう.
そして,リフロー炉に入れて3分ほど温めます.設定はこんな感じです.使っているペースト半田が悪いのか,300℃まで加熱しないと半田が溶けないみたいなので,少し温度が高めで,その状態を長くしています.
温め終わってら,部品がずれていたり,はんだがブリッジしていないか確認して完成!
事前の調査で,一度部品を実装した面を裏返して温めても部品が落下しないことが分かったので,安心して両面リフローができました.少しわかりにくいですがこんな感じに両面できています.
5.感想
初めてリフローしてみましたが,結構いいですね.部品を乗せるという作業が少し大変ではありますが,それさえ終わればすぐに使うことができます.部品の実装も,効率化していけばもっと楽になると思います!