はじめに
先日、以下の問題点を抱えたまま運用を続けていた自動実行事例に遭遇しました。
①自動実行の初回プロセスの実行が遅い(同シナリオの手動実行に比べる+5分程度かかる)
②自動実行では新規パッケージDLができない。ただし、同端末のStudioは正常にパッケージDL可能
結論としては「プロキシ設定が誤っている」ため発生する事象で、uipath.configファイルを正しく編集することで解決可能でした。
このケースの問題点は 「自動実行ができない」わけではないので、そのまま運用がされてしまうことです。①・②が発生した現場でも、以下の理由で発覚が遅れていました。
① プロセス自体は正常実行される
「ロボット接続サービスURL参照try→失敗→タイムアウトまで待機→プロセス実行」
という挙動のため。
※プロセスに使用されるかどうかに関係なく、ロボット接続サービスは参照されます
②自動実行端末=開発機/検証機であり、運用的に回避されていた(これは偶然)
「本番運用前、自動実行端末のStudioで動作検証を実施する」運用ルールがあり、
正常にプロキシ設定されたStudio(ユーザーモード)でパッケージDLがされ、
自動実行運用前には端末に必要パッケージが必ずDLされている状態だった。
※プロキシ設定はユーザーモードとサービスモードで参照先が異なる。
自動実行はサービスモードで実行される。
ということで、プロキシ利用環境の自動実行において、uipath.configファイルを未編集の方、設定を見直してみませんか?
本記事の対象者
- プロキシ利用環境で自動実行を実施しているが、uipath.configファイルを未編集
- 初回自動実行プロセスだけ遅い(2回目以降の実行、及び手動実行に比べて)
- 自動実行端末でパッケージDLに失敗する
- ログファイルに以下のエラーメッセージが表示される
Unable to load the service for source https://・・・
全般的なプロキシ設定について
UiPathナレッジベースの記事をご参照ください。
【uipath.configファイルの場所】
UiPath Studioのインストールディレクトリと同じ場所にあります。
「ファイルの場所を開く」機能で探すと早いです。
スタートメニューから使うと、1回目はショートカット格納場所へ行くので、そこで再度「ファイルの場所を開く」を実行してください
【編集する値】
以下の赤字部分をを編集しましょう
add key="ProxyAddress" value="ここです!"
ここに編集すべきプロキシのアドレスですが、レジストリエディタのProxyServerの値を記入します。
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\ProxyServer
*同じ値がWindowsの設定メニューにもありますが、こちらは勝手に「http:// 」が自動追加され、実際と異なる値が表示されるケースがあるようなので、参照先はレジストリエディタにしましょう
(補足)
オンプレOCの場合、"defaultServiceUrl"も編集する必要があります。
オンプレOCのURLに修正しておきましょう。