Nuxtにおける「runtime」とは、アプリケーションの実行時(ランタイム)において動的に処理されるコードや設定を指す概念です。これは主に、ビルド時には確定せず、アプリケーションが実際にユーザーに提供されるとき(サーバー上やクライアント上で実行されるとき)に決まる情報や挙動を管理するために使われます。たとえば、以下のようなケースが該当します:
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APIエンドポイントや環境変数
プロジェクト内の.env
ファイルなどで設定される環境変数や、エンドポイントURLのような外部依存の設定が、ビルド後に変更される場合があります。これらは、ランタイムに解決される必要があります。 -
クライアントとサーバー間でのレンダリング
NuxtはSSR(Server-Side Rendering)とCSR(Client-Side Rendering)をサポートしています。特にSSRを使う場合、サーバーで初期レンダリングが行われ、クライアントに送られるHTMLが生成されますが、このときのサーバーサイドでの実行は「ランタイム」の一部です。 -
MiddlewaresとPlugins
中間処理やプラグインは、アプリケーションの実行時に呼び出され、動的な処理を行うため、ランタイムの一部として動作します。 -
Dynamically Imported Components
動的にインポートされるコンポーネントやモジュールも、ランタイムに影響を与えるものです。必要なときにのみ読み込むため、ビルド時には含まれず、ランタイムでリクエストされます。
ランタイムは、ビルド時に静的に決まる部分と対比される概念で、アプリケーションの柔軟性を高め、環境に応じた処理を可能にします。