Rails 6は、モダンなアプリケーション開発をサポートするために多くの新機能と改善を導入しました。以下は、Rails 6の主要な特徴です
1. Action Mailbox
- 受信したメールをアプリケーションで処理する新しいフレームワーク。
- メールをデータベースに保存し、その内容を解析して処理可能。
- 例えば、サポートメールの自動処理やブログ投稿のメール送信を通じた投稿管理などに利用。
2. Action Text
- リッチテキスト編集と保存を統合する新しいフレームワーク。
- Trixエディタを使用して、ユーザーが簡単にリッチテキストを作成可能。
- リッチテキストデータ(画像、リンクなどを含む)をActive Storageで管理。
3. 並列テストのサポート
- テストを並列に実行できる機能が追加され、テストスイートの実行速度が向上。
- デフォルトで複数のCPUコアを利用可能。
4. Webpackerの公式採用
- Rails 6では、Webpackerが標準のJavaScriptビルドツールとして採用されました。
- モダンなJavaScriptフレームワーク(React, Vue.js, Angularなど)の統合が容易に。
5. Multiple Databases(マルチデータベース)のサポート
- 複数のデータベースを簡単に管理可能。
- プライマリデータベースとレプリカデータベースを簡単に設定し、読み取り専用クエリをレプリカに送信。
- 高可用性やスケーラビリティをサポート。
6. Active Storageの強化
- Rails 5.2で導入されたActive Storageがさらに進化。
- 複数ファイルの直接アップロードや画像処理機能の改善。
- サービス間でのデータ移行(例:S3からGoogle Cloudへの移行)をサポート。
7. Action Cableの改善
- WebSocketを活用したリアルタイム機能をさらに強化。
- 複数の接続ポイントやバックエンドサービスのスケーリングに対応。
8. Zeitwerkモードの採用
- ZeitwerkがRailsのデフォルトのコードローダーに。
- 自動ロードがより直感的かつ高速に。
- 名前空間に基づいたファイル構造を採用することで、コードの構造化が容易に。
9. セキュリティとパフォーマンスの向上
- 標準でコンテンツセキュリティポリシー(CSP)のサポートを追加。
- RedisやMemcachedを使用したキャッシング機能の強化。
10. その他の改善点
- Active Recordでの
upsert_all
やinsert_all
メソッドの導入により、複数のレコードを効率的に挿入可能。 - アソシエーションの読み込みを効率化する
eager_load
機能の強化。
Rails 6は、リッチなアプリケーション機能を迅速に構築しながら、モダンな開発ワークフローをサポートするための強力なアップデートでした。Action TextやAction Mailboxのような新しいフレームワークが導入されたことが特に注目されます。