UnityでVisual Studioが開かない
Unityでは,Edit -> Preferences -> External Tools
から使用するエディタを指定することができます.通常であれば,Visual Studio 2019などがデフォルトのエディタとして設定されていますが,Unity 2020.1.9f1の環境で自動的に開かなくなりました.
Visual Studio Codeは事前にインストールされていると前提で話を進めます.
パスを指定してVisual Studio 2019で開く方法
Cドライブにインストールされたのであれば,C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio\2019\Community\Common7\IDE\devenv.exe
にVisual Studio 2019の実行ファイルが存在します.
External ToolsのBrowse
で直接パスを指定すればVisual Studio 2019を認識します.
ところが,DドライブにVisual Studio 2019をインストールしてしまった場合,UnityはVisual Studioの実行ファイルを見つけることができません.仮にDドライブのdevenv.exe
を指定しても,今度はVisual Studio 2019がUnityを見つけられず,Visual StudioでUnityのプロジェクトを開けなくなります.具体的には,Assemply-CSharp.csproj
でこのプロジェクトの種類の基になるアプリケーションが見つかりませんでした。
というエラーが表示されます.
正しく開けないことによる副作用
この状態だと形式的に開くことはできますが,エディタの補完が効かず,効率がかなり落ちます.メモ帳で作業しているのと同じです.Visual Studioのような専用ツールを使って開発するのは,開発を効率化するためなのでこの状態は放置できません.
VSCodeで開く方法
Visual Studio Code(以下,VSCode)は,Visual Studioとは全く別物の統合開発環境です.ただし,Visual Studio相当のことはプラグインやコマンドの組み合わせで実現できます.
UnityでVSCodeを登録する方法
VSCode自体は,標準のインストール先だと,C:\Users\ユーザ名\AppData\Local\Programs\Microsoft VS Code\Code.exe
に格納されています.
UnityのEdit -> Preferences -> External Tools
でBrowse
を選択すると,外部エディタの実行ファイルの位置を選択できるようになります.上記のパスにVSCode本体があるので,登録してください.
VSCodeでUnityを使えるようにする方法
この段階の状態で,UnityのC#スクリプトを開くと様々なインストールを促されます.数百MB単位のデータのダウンロードが発生するため,通信環境は注意してください.
図のようにFinish!と表示されたら,Unityに依存するC#関係のパッケージのインストールが完了します.
次に,プラグインのインストールですが,①プラグインボタンを押す,②プラグインを検索する,③選択したプラグインをインストールをする.という順番で操作します.
一応,VSCodeの現行バージョンv1.50.0でおすすめのプラグインは以下の通りです.
- C#
- Debugger for Unity
- Unity Tools
- C# XML Documentation Comments
好みによっておすすめ
- C# FixFormat (コードを自動整形するので見た目が確実にきれいになる)
- eppz! (C# theme for Unity)(色合いがオシャレになる)
基本的に,このあたりまでできると,UnityとVSCodeで開発しやすくなります.Visual Studioも高機能ですが,VSCodeもプラグインを入れればそこそこ高機能にはなります(さすがに,Intel VTuneほど便利にはなりませんが……).Visual Studio CodeはPython,Ruby,PHP,Javascript等のWeb関係の言語と親和性が高いので,末永くお使いできる統合開発環境です.