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【GIFTech×かずなり】エンジニアよ、オフラインを楽しもう! Xフォロワー10万人 かずなり氏とGIFTechが語る、リアルな「越境経験」こそがAI時代の最強スキルである理由【GIFTech Cross-Talk vol.2 ゲスト:伊東和成】

Last updated at Posted at 2025-09-23

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「AIがコードを書く時代に、自分の市場価値はどこにあるのだろう?」
「技術力だけでなく、ビジネスに貢献できるエンジニアになるにはどうすればいい?」

AIの進化が加速する中で、多くのエンジニアがキャリアの新たな羅針盤を求めているのではないでしょうか。
今回の対談は、株式会社サードスコープ取締役COOであり、日本トップクラスのAIインフルエンサーでもある伊東和成(通称:かずなり)氏をお迎えし、「"ものづくりを楽しむ才能"が花開く環境を創りたい」と願う私たちGIFTechが、AI時代におけるエンジニアの価値の高め方について深く掘り下げました。

技術力だけでない、新たな価値を創造し、市場から求められ続けるためのヒントが、ここにあります。

🔑 今回のキーポイント

  • AI時代だからこそ「オフライン」の価値が高まる
    AIで情報収集が容易になったからこそ、リアルな場でしか得られない「一次情報」と「信頼関係」が最強の武器になる。
  • エンジニア自ら街に出て「一次情報」を取りに行く実践
    データベースにないリアルな声を求め、エンジニアが自ら街頭でヒアリングを行うアプローチが、プロダクトの質を根底から変える。
  • 必須スキルは「要件定義力」「レビュー力」そして「業務理解」
    AIがコーディングを代替する時代、顧客課題の言語化、コード品質の担保、そして事業そのものへの深い理解がエンジニアの価値となる。
  • BizDevと同じ目線を持つ「越境エンジニア」が次のスタンダード
    開発者が事業責任者と同じレベルで顧客と対話し、課題を理解することが、これからのチーム開発では求められる。

対談者プロフィール

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伊東 和成

株式会社サードスコープ取締役COO。複数社で外部CTO/CAIOを兼任(上場企業を含む)Xアカウント「かずなり | 生成AI×ビジネスハック」は10万人以上のフォロワーを有し、Qiitaでは2年連続で年間「TOP Contributor」賞を受賞。

物理学のバックグラウンドを持ち、エンジニアから最年少で執行役員、取締役とキャリアを築く。AI時代だからこそ「リアルな繋がり」の価値を重視し、数多くの勉強会や経営者イベントを主催。技術とビジネスを繋ぐ第一人者。

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佐藤 貴子

株式会社レアゾン・ホールディングス GIFTech エンジニア。生成AIの利用促進を目的とし中高生をターゲットにした【AIで英単語を漫画化するけど、つまらない内容なので人間が面白くする「コミ単」】を開発し、ユーザー満足度100%を獲得。

現在は、魂を込めたものづくりを行う職人に世界の「需要」を届け、彼らが次に何を創るべきかを導くプロジェクト「GIFTech Japan Next Craft」で開発リーダーを務め、ユーザー視点でのモノ作りをGIFTechで習得中。

対談内容

AI時代だからこそ「オフライン」が最強の武器になる

佐藤:
本日はありがとうございます。かずなりさんはXのプロフィールで「生成AI×繋がり」というテーマを掲げていらっしゃいますが、この思想に行き着いた背景はなんだったのでしょうか?

伊東:
AI時代になり、ディープリサーチを使えば誰でも簡単に情報を集められるようになりました。しかし、リアルな場でしか得られない「一次情報」や、人との信頼関係はAIでは代替できません。だからこそ、僕はAI時代において「リアルな繋がり」が最も重要だと考えています。経営者だけのジョギング会や勉強会など、オフラインのイベントを数多く主催しているのはそのためです。最終的な意思決定は、採用でも営業でも必ず「人対人」になりますから。

佐藤:
すごく共感します。実は私たちも、今まさにその「一次情報」の壁にぶつかっていまして…。今、伝統工芸の職人さんのためのAIエージェントを開発しているのですが、工芸品に関するグローバルな購買データがオープンソース上にはほとんど存在しなかったんです。そこでチームで実際に浅草の街角に立って、伝統工芸品を買った外国人の方に『なぜそれを買ったんですか?』と直接インタビューして回ったんですよ 。

伊東:
それは凄いですね! まさに僕が言っている「一次情報」を取りに行っているわけだ。エンジニアのチームが自ら街に出てヒアリングするなんて、普通はなかなかできないですよ。素晴らしいアプローチだと思います。

AIに仕事を奪われないために習得すべき3つのスキル

伊東:
そういったリアルな顧客の声に触れる経験は、これからのエンジニアにとって、ものすごく重要になります。というのも、AIの進化によって、エンジニアに求められるスキルセットが大きく変わってきているからです。

佐藤:
と言いますと?

伊東:
まず、ただコードを書けるだけのジュニアエンジニアは、間違いなく減っていくでしょう。これからのエンジニアに必須となるのは、主に3つの力です。一つは、顧客の課題をヒアリングし、言語化して設計に落とし込む「要件定義力」。そして二つ目が、AIが生成したコードの品質を担保し、プロダクトに落とし込めるかを判断する「レビュー力」です。

佐藤:
開発の上流工程と、品質保証の部分ですね。

伊東:
ええ。そして三つ目が、最も重要かもしれない。自分が開発するプロダクトが属する業界への「業務理解」です。

BizDevと同じ目線で語れるか―「業務理解」の真価

佐藤:
「業務理解」について、もう少し詳しくお聞かせいただけますか?

伊東:
僕自身、財務の知識がないまま経営管理システムのPMを担当して、ロジックが理解できず非常に苦労した経験があります。エンジニアも、自分が作るものが「なぜ」必要なのかをビジネスの文脈で深く理解している必要がある。先ほどの伝統工芸のプロジェクトは、まさにその実践ですよね。

佐藤:
はい。職人さんの「次に何を作ればいいかわからない」という課題を解決するために、単にツールを作るだけでなく、彼らの創作プロセスや文化そのものを理解しようと努めています。

伊東:
素晴らしい。以前お伺いした話だと、AIに工房ごとの槌(つち)の打ち方、つまり「流派」まで学習させているとか。あれは本当に面白いと思いました。そこまでやるのは、単なる機能開発を超えた、深いレベルでの「業務理解」ですよね。

佐藤:
ありがとうございます。まさに、職人さんが普段どのような言葉を使い、何を大事にしているのかをチーム全員で共有するために、ヒアリングにはエンジニアもデザイナーも全員参加するようにしています。

伊東:
いや、それが本当にすごい。事業責任者(BizDev)と一緒にエンジニアがユーザーヒアリングを当たり前にして、同じ目線で会話しているわけでしょう。多くの開発チームでは、そこが分断されていて、PMから言われたことを作るだけになりがちです。でも、GIFTechのチームは作り手自身が顧客の課題を直接インプットしている。それはプロダクトの質を根本から変えますし、何より開発者のモチベーションが全く違ってくるはずです。

チームを率いるということ―EMとしての視点

佐藤:
本当にその通りだと感じます。ただ、その一方で新たな挑戦もありまして…。今のプロジェクトは外部のエンジニアを含めた6〜7人のチームで、私が初めてEM(エンジニアリングマネージャー)的な役割を担っています。チーム開発を成功させる上で、特に意識すべきことは何でしょうか?

伊東:
EMは、PMと開発チームの両方と向き合う必要がありますね。チームに対しては、まずタスクの解像度を徹底的に上げること 。そして進捗を「何%ですか?」と定量的に確認する「仕組み」を作ることが重要です 。例えば、毎朝「今日やることと進捗」を報告してもらうルールにすれば、こちらから毎回聞かなくても状況が分かり、プレッシャーも避けられます。

佐藤:
なるほど、「仕組み化」ですね。モチベーションの面で何か工夫されていることはありますか?

伊東:
一番大事なのは、みんなの前で感謝を伝えることですね 。『こんなに早く実装してくれて本当にありがとう』とSlackのオープンな場で伝えるだけで、チームのモチベーションは全く変わりますよ。作業して当たり前、ではなく、一つ一つの貢献に感謝を言語化して伝える。僕もチームにはめちゃくちゃ感謝を伝えます(笑) 。

佐藤:
ありがとうございます!早速今日から実践します!

AI時代を生き抜く、すべてのエンジニアへ

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かずなり氏からのメッセージ

AI時代だからこそ、リアルな繋がりやコミュニケーション能力が重要になります。技術の勉強はもちろん大切ですが、ぜひオフラインの場に出て、いろんな人に会ってみてください。最初は地道かもしれませんが、そこで得た経験や繋がりが、必ず未来の自分を助けてくれるはずです。

佐藤貴子より

かずなりさんとお話し、改めて「リアルな繋がり」と、そこから生まれる「学び」の重要性を痛感しました。そして、技術的なスキルアップだけでなく、チームや顧客と向き合い、感謝を伝え、共に価値を創り上げていくことこそが、これからのエンジニアのキャリアを豊かにするのだと確信しました。

この記事を読んでくださった皆さんも、ぜひ一歩外へ踏み出してみてはいかがでしょうか。

私たちの挑戦の裏側は、今後ドキュメンタリー映像として公開予定です。ぜひ、GIFTechのXアカウント(@GifTech_ch)をフォローして、私たちの冒険の続きを見守ってください。

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