Introduction
現在においても組み込みソフトウェア開発はWindowsで行うのが定石ではないだろうか。
開発行為において環境がWindowsしか想定していないというのは枚挙に暇がない。
組み込み系ではさらにその傾向が顕著と言える。
故にMacで組み込みソフトウェア開発と言えば、それはすなわち苦行を意味する。
トライ&エラーの結果行き着いた物を紹介する。
方針
1.IDEであること。
GCCをmakeして・・・とか、OpenOCDで書き込んで・・・とか、しんどい。
開発環境を作るのが趣味ならばあえて止めはしないが、苦行である。
無料ではないが、金で時間を買う。
2.デバッガが使えること
仕事ではリアルタイムトレースが可能になりつつある時代である。
こんな時代にUARTを使ってチマチマやっていたら発狂する。
前提条件
PC環境 macOS Catalina
対象マイコン ARM系(STM32)
開発言語 C/C++
費用 なるべく安く
デバッガ 通常のICEデバッグ相当(ブレークポイント・メモリ/レジスタ操作)
当方環境
開発環境 CrossWorks for ARM(Rowley Assosiates)
評価マイコン STM32F411(Nucleo-F411RE)
↑NucleoボードはSWEデバッガ相当の回路が内蔵されているため便利である。
CrossWorks for ARM入手方法
直販で購入可能である。
英語でやりとりが厳しい人は→国内代理店ソリトンウェーブ
以降は直販前提で記述
ライセンス
・Shared Developer ($2250)
・Named Developer ($1500)
・Educational Workstation License ($300)
・Personal Non-Commercial License ($150)
個人で非商用であればコレ一択である。
購入手順
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Rowley Associatesのトップ画面から購入画面にいく。
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[2]はいわゆる誓約書である。コレを印刷し、署名して、スキャンしたデータをメール添付して送信する。
送信先:enquiries@rowley.co.uk -
[3]が完了したら[1]のウェブサイトから購入手続きを行う。
Cross Connectって何よ
早い話がJTAG/SWDデバッガ。
これとかなりそっくり。(微妙に違うけど)
多分OlimexのOEM品と思われる。
マイコンを部品として買って、基板作って実装して・・・と言うことをやる人は買って損はない。
最近のマイコンボードはJTAG/SWDデバッガは元々オンボードの場合が多いので、基板作らない人には無用の長物。
CrossWorksはJ-link等に互換性あるので、これらを持っている人には必要はない。
トラブル
2019/11 CrossWorks for ARMとCrossConnectをセットで買った。
2019/12 3週間ほど経ってもCrossConnectが送られてこない。
2019/12 sales@rowley.co.uk にメールで「まだ届かねーよ?送った?」と言う意味のメールを送る。
2019/12 メール回答「まだ送ってなかった。ゴメン。送るから住所教えて」とHenry Beck(担当者かな)から回答
2020/1 現品到着
もしトライされて、ブツが届かないときは問い合わせてみましょう。