郵便料金の条件判定を3つのやり方で試してみる

定形郵便物・定形外郵便物の基本料金は、つぎの表のように定められています。重さから料金を求めようとすると、条件判定の処理をしなければなりません。本稿では、3つのやり方をご紹介します。

定形郵便物

重さ	料金
25g以内	82円
50g以内	92円

定形外郵便物

重さ	料金
50g以内	120円
100g以内	140円
150g以内	205円
250g以内	250円
500g以内	380円
1000g以内	570円

if文を使う

もっとも基本的な条件判定のやり方はif文を使うことでしょう。また、応用範囲も広い手法です。関数(getPostage())として定めることにします。引数は重さで、戻り値が料金です。1kgを超えると規格外になるので、-1を返すことします。

function getPostage(weight) {
	let postage;
	if (weight <= 25) {
		postage = 82;
	} else if (weight <= 50) {
		postage = 120;
	} else if (weight <= 100) {
		postage = 140;
	} else if (weight <= 150) {
		postage = 205;
	} else if (weight <= 250) {
		postage = 250;
	} else if (weight <= 500) {
		postage = 380;
	} else if (weight <= 1000) {
		postage = 570;
	} else {
		postage = -1;
	}
	return postage;
}

処理としてはまったく問題ありません。少し書きづらく、見にくいというのが難点でしょう。

条件演算子を使う

値を代入したり、返したりする判定処理では、条件(三項)演算子? :を使うとすっきり見やすく書けることが少なくありません。Microsoft ExcelのIF関数と構文の組み立ては同じです。

function getPostage(weight) {
	const postage =
		(weight <=   25) ?  82 :		
		(weight <=   50) ? 120 :		
		(weight <=  100) ? 140 :		
		(weight <=  150) ? 205 :		
		(weight <=  250) ? 250 :		
		(weight <=  500) ? 380 :		
		(weight <= 1000) ? 570 :
							-1;
	return postage;
}

コードの条件演算子は入れ子になっています。けれど、書き方をうえのように整えれば、if文よりも構成がわかりやすいのではないでしょうか。

Array.prototype.find()メソッドを使う

Array.prototype.find()は、ECMAScript 2015 (ECMAScript 6)から備わった新しいメソッドです。引数に関数を渡すと、その条件に合う要素が得られます。

function getPostage(weight) {
	const postageTable = [
		{weight:   25, postage:  82},
		{weight:   50, postage: 120},
		{weight:  100, postage: 140},
		{weight:  150, postage: 205},
		{weight:  250, postage: 250},
		{weight:  500, postage: 380},
		{weight: 1000, postage: 570}
	];
	const adapt = postageTable.find((element) =>
		weight <= element.weight
	);
	return (adapt) ? adapt.postage : -1;
}

料金表が予め配列で示されるので見やすくなります。また、Array.prototype.find()メソッドは条件を関数で定めるため、複雑な処理が加えやすいのもよい点です。条件に合う要素が見つからない場合は、undefindが返されます。その判定には条件演算子を用いました。

3つの手法それぞれに、応用範囲の広さ、見やすさ、手の加えやすさなど、異なったよい点があります。場合によって使い分けてみてください。