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kepler.glで東京の人口を可視化してみた

Last updated at Posted at 2024-11-20

はじめに

初めまして。データサイエンティストの伊藤です。株式会社GEOTRA(@GEOTRA)にてGIS(Geographic Information System:地理情報システム)データを用いた分析を行っております。

本記事ではe-Statから取得したメッシュ単位の人口データをPythonで前処理をした後、kepler.glで可視化・分析を行います。

kepler.glとは

kepler.glはUber社が開発した地理空間データを可視化するためのWebベースの視覚化ツールです。地理情報を含んだcsvファイルやJsonファイルなどを用意すればノーコードで可視化をすることができます。

データについて

政府統計ポータルサイトであるe-Statから取得しました。2020年の国勢調査により集計されたデータで、5次メッシュ(250mメッシュ)単位の人口と世帯数が含まれています。今回は東京都の大部分を占める1次メッシュ(5339)に含まれる地域のデータを使用しました。

Pythonでデータの前処理

必要なライブラリのインポート

import pandas as pd #2.1.2
from shapely.geometry import Polygon #2.0.3
import jismesh.utils as ju #2.1.0

データの読み込みと前処理

データの文字コードがShift_JISになっていることに注意して、読み込みます。
また、カラム名はデータの定義書に従って分かりやすいように変えています。

df = pd.read_csv('<ダウンロードしたデータのパス>',encoding='shift-jis')
df = df[~df['KEY_CODE'].isna()][['KEY_CODE','T001102001']] \
    .rename(columns={'KEY_CODE':'meshcode','T001102001':'総人口'}).astype('int')

メッシュコードからgeometryを付与

jismesh.utils.to_meshpointはベクトライズされているため、pd.Seriesをそのまま与えることで高速に計算することができます。

def meshcode_to_geometry(meshcode):
    """
    meshcodeの配列が渡された時に、高速でPolygonを取得する関数
    meshcode: Array like
    return : List of Polygon
    """
    lat_sw, lon_sw = ju.to_meshpoint(meshcode, 0, 0) # 南西点の緯度・経度
    lat_ne, lon_ne = ju.to_meshpoint(meshcode, 1, 1) # 北東点の緯度・経度
    
    return [
        Polygon([
            (float(lon_sw[i]), float(lat_sw[i])),
            (float(lon_sw[i]), float(lat_ne[i])),
            (float(lon_ne[i]), float(lat_ne[i])),
            (float(lon_ne[i]), float(lat_sw[i])),
            (float(lon_sw[i]), float(lat_sw[i]))
        ]) for i in range(len(lon_sw))
    ]

df['geometry'] = meshcode_to_geometry(df['meshcode'])

csvファイルとして出力

df.to_csv('メッシュ居住人口.csv',index=False)

kepler.glで可視化

kepler.glのホームページからGET STARTEDをクリックし、ブラウザ上で今回処理したデータを可視化します。

データを投入し、Layerの設定を調整することで綺麗に可視化することができました。


スクリーンショット 2024-11-19 18.27.58.png

赤色が濃いほど人口が多いメッシュになります。色分けは1000人ごと等間隔に行いました。メッシュに色がついていないところは居住人口が0人のメッシュになります。
23区内のメッシュの色が濃くなっており、人口が多いことがわかります。一方、23区外になった途端に色は薄くなり人口が少なくなっていることがわかります。
また、皇居周辺の人口が少ないこともわかります。


スクリーンショット 2024-11-19 18.28.17.png

さらに、kepler.glではこのように3Dで可視化することもできます。棒の高さがメッシュの人口を表しています。
武蔵小杉や湾岸エリアなど、タワーマンションが立ち並ぶ地域の人口が跳ね上がっていることがわかります。

結論

このように地理空間データをkepler.glで可視化することでデータの全体像を直感的に把握することができます。

おわりに

最後までお読みくださりありがとうございました。

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