はじめに
新卒の方の配属も始まり、お話する機会も増えてきました。
質問しないと分からないことも多いと思います。でも何て聞いたら良いか分からなくて躊躇ったりしませんか。私はそうでした。
背中を押せるよう、実践してみて役に立った方法をご紹介します。
DESC法で話を組み立てる
心理学に「アサーション」という領域があります。
詳しいことはいったん置いておきますが、その中にDESC法というものがあります。
DESCとはDescribe、Express、Specify、Chooseの頭文字で、この枠組みで話を整理していく方法です。
何が言いたいか分からなくなった時、これで整理すると質問を組み立てやすいです。
以下ざっくり説明です。
Describe:描写する
自分が直面している状況などを、客観的に描写する。自分の主観的な解釈は含めないのがポイント。
Express:表現する
描写した状況に対する、自分の感情や気持ちを書く。
Specify:明確に提案する
どうしようと考えているか、解決策、相手にして欲しいことなど、提案を具体的に提示する。
Choose:選択する
相手の反応に対する応答を2種類用意する。
例)相手が提案にYesと言った場合、Noと言った場合
例
書類の書き方がわからず、相談したい。
- Describe(描写)
-XXXという書類を書いています。〇〇という箇所が分からず、書くことができません。 - Express(表現)
-自分でも考えてみたのですが、うまく解釈できず困っています。 - Specify(明確に提案する):
-一度ご相談のお時間をいただけないでしょうか。チャットか、ご都合が合えば対面でお願いしたいです。 - Choose(選択する)
-Yesなら日程調整をする。Noなら誰に確認したらよいか聞く。
補足
- 状況に応じて、どこかスキップしたり、順番を入れ替えてもOKです。
- 個人的に、チャットで質問する場合はChoose(選択)は省略して考えることが多いです。対面で緊張しそうな場合はCまで考えます。
- Express(表現)でどの程度感情を表現するかは相手と状況に合わせます。
- 無くてもいいのですが、こちらの切迫感が伝わないことがあるので、最初は少し含めてみて、様子を見て調整でよいと思います。
短く済ませたい時
結論を先に、手短な連絡を好む人もいます。
そういうときはSpecifyから考えて、一言Describe(描写)とExpress(表現)を添えると組み立てやすいです。
上の例で言うと、
「〇〇についてご相談したいのですが、どこかでお時間いただけませんか。XXXの〇〇が分からず困っています」という感じです。
もっと技術的な質問をしたい時
今出たエラーについて聞きたいんだよ!という時、DESC法は適切でないかもしれません。
そういう時の質問パターンは先達の方々が記事に残してくださっていますので、ぜひ検索してみてください。
例えばこちらの記事の
- 「技術系メーリングリストで質問するときのパターン・ランゲージ」
- 「Five Orders of Ignorance」 は一読をお勧めします。
おわりに
最初は緊張するかもしれませんが、分からないことは質問した方がトラブルになりませんし、何より自分の力になります。
この記事がみなさんの質問ライフに少しでも役立てば幸いです。