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第10回:AIと私の競馬——技術が趣味を支える

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競馬って、土日の楽しみでありながら、なかなか“脳の余裕”がいる遊びです。
仕事や家庭が忙しいと、出馬表は読めても、予想まで手が回らない。
展開を読んで、馬柱を整理して、買う/買わないを決める。そんな工程をすっ飛ばして買うのは怖い。でも、それがだんだんできなくなっていた時期がありました。

そんなとき、「じゃあ自分の代わりに予想してくれる仕組みを作ろう」と思ったのが、すべての始まりでした。


🧠競馬は“頭で楽しむ趣味”だからこそ、技術が効いた

競馬はデータスポーツでもあるけれど、それをどう読むかは完全に人の思考に委ねられている。
テンの速さ、展開の歪み、枠順の有利不利、脚質と位置取りの兼ね合い。
そういう要素を毎週、自分のルールと経験に照らして判断する。その過程が好きだった。

だから、予想を丸投げする気はなかった。
AIは“思考を補助する道具”であって、“自分の代わりになるもの”ではない。
そう決めて、あくまで「自分が納得できる形で予想を整える」ために作ったのが今回の予想AI。


💻技術で整えた“予想の環境”

この10回でやったことをざっと振り返ってみます:

  • C#とPythonを使って自作のUI+スコア判定機構を構築
  • JRA-VANとNetkeibaから、展開・ラップ・人気動向・調教コメントを収集
  • 自分の“買わない癖”を罠フィルターとして条件化
  • “買う理由”をスコアリングして軸候補を抽出
  • UI上で買い目の理由と構成が分かるよう設計
  • 仲間と共有して“使い方の差”を吸収、オプション設計に展開
  • 回収率120%前後を維持しながら、納得の買い目で実戦投入
  • 調整機能や手動フィードバックを通じて“人間の違和感”も取り入れ

これらを通じて、忙しくても、最低限の頭の負荷で「予想ができた」と思える状態が確保できるようになりました。


👥仲間と楽しめる“予想環境”を作れたことも大きい

毎週競馬についてLINEで語り合う仲間に、この予想ツールを渡したことで、

  • 展開読みをどう共有するか
  • オッズや騎手コメントから何を感じるか
  • “買う理由”と“買わない理由”を説明できる構成が好評だった

「これがあるだけで、議論しやすいね」「予想の整理が速くなる」といった声が出てきて、競馬談義がさらに深くなったのも嬉しい変化でした。

競馬は一人でも楽しめる。でも仲間がいれば“視点の違い”が味になる。
そしてAIはその“共通の言語”になり得るんだなと感じました。


📝振り返ってみて思うこと

この予想AIを作ったことで得られたのは、単なる精度や回収率じゃなくて、“趣味として競馬を続けられる自信”だったと思っています。

  • 「予想できていないから今日はパス…」という週末がなくなった
  • 「なんか読む気力がない」というときでも、出力を見ながら整えることで脳が動き出す
  • 「忙しくても競馬は続けたい」という思いが、技術によって支えられるようになった

趣味って、正直、何かのきっかけで途切れてしまうこともある。
でもそれを続けられるように、“頭を動かせる仕組み”を用意できたのは、自分にとってすごく意味のある技術でした。


📘最後に:AI予想は“遊び続けるための手段”

競馬は読みのゲーム。
技術はその読みを支える手段。
そして趣味は、読み続けられる環境でこそ楽しい。

この10回の記録は、“趣味の中に技術を持ち込んでみたら、思ったより良い結果になった”というひとつの事例です。

自分の競馬脳を言語化し、コードに落とし、出力に納得できる形を求め続ける。
そんな遊び方があってもいいと思っています。


🔜今後の展開(もしやるなら)

  • 「他の人向けにカスタム予想設定ができる構成」を検討(予想スタイル別テンプレ)
  • 「もっと長期的に成績を記録するログビューア」の開発
  • 「馬券トレード風に予想を回してチームで分散購入」みたいな遊び方も面白そう
  • 「展開予測だけに特化したミニAI」なども並行で試したい

競馬はまだまだ奥が深く、そして予想の進化に終わりはありません。
このAI予想も、これからも“遊びの延長”で育てていけたらと思っています。


これにて、完結です。
読んでいただき、本当にありがとうございました!📘🐎🧠
予想を、楽しむために。続けるために。整えるために。そんな開発の記録でした。

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