投資分析用ライブラリTA-Libについて書いてきます.
TA-LibというPythonライブラリを用いれば,投資のテクニカル分析の幅が広がります.
しかしながらTA-LibのインストールはPCの環境によって方法が異なるため,他のPythonライブラリと違い,単なるpipだけではインストールすることができません.
インターネットで調べてみると,TA-Libのインストールで苦戦・挫折した人が結構いるようです.
Windowsでやってみたところ,TA-Libのインストールは割とあっさりできたので,今回はその方法を紹介します.
#TA-Libのインストール
##手順1.pythonのバージョンを調べる
まずは,お使いのPythonとその実行環境のバージョンを調べます.
>python
Python 3.8.1 (tags/v3.8.1:1b293b6, Dec 18 2019, 22:39:24) [MSC v.1916 32 bit (Intel)] on win32
Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
この場合は,バージョン3.8のPythonが,32bitのWindows上でインストールされていることが分かりました.
この2つの数字を覚えておいてください.
##手順2.自分のPythonに合ったTA-Libのwhlファイルをダウンロード
次に,以下のダウンロードサイトからTA-Libをダウンロードします.
下記サイトからダウンロード
https://www.lfd.uci.edu/~gohlke/pythonlibs/#ta-lib
ダウンロードするファイルは,
Python 3.9,Windows 64bitなら「TA_Lib‑0.4.19‑cp39‑cp39‑win_amd64.whl」
Python 3.9,Windows 32bitなら「TA_Lib‑0.4.19‑cp39‑cp39‑win32.whl」
Python 3.8,Windows 64bitなら「TA_Lib‑0.4.19‑cp38‑cp38‑win_amd64.whl」
Python 3.8,Windows 32bitなら「TA_Lib‑0.4.19‑cp38‑cp38‑win32.whl」
という感じです.
##手順3.TA-Libをインストール
pip install whlファイル名
でインストールできます.
たとえば,
pip install TA_Lib‑0.4.19‑cp38‑cp38‑win32.whl
でできると思います.ここまでの内容のもう少し丁寧な解説は以下で行っています.
#他の環境でTA-Libをインストールする場合
##anaconda
conda install ta-lib
だけでできるようです.
##Google Colab
以下をセルで順次実行すればできました.
!curl -L http://prdownloads.sourceforge.net/ta-lib/ta-lib-0.4.0-src.tar.gz -O && tar xzvf ta-lib-0.4.0-src.tar.gz
!cd ta-lib && ./configure --prefix=/usr && make && make install && cd - && pip install ta-lib
参考:Python:TA-Libでテクニカル分析、Plotlyでローソク足の描画
#Linux,Mac
Linux,MacでのTA-Libのインストールに関しては,自分ではやっていないので以下の記事の紹介だけさせていただきます.
##Linux
##Mac
#TA-Libで計算できるテクニカル指標と今後
ちなみに,TA-Libでは以下の例のようなテクニカル指標が簡単に計算できます.
MACD
ボリンジャーバンド
RSI
モメンタム
SMA(単純移動平均線)
EMA(指数平滑移動平均線)
KAMA(適応型移動平均)
MAMA(MESA 適応型移動平均)
パラボリック SAR
T3(3重指数移動平均)
WMA(重み付き移動平均)
ADX(平均方向性指数)
APO(アブソリュートプライス オシレーター)
MFI(マネーフローインデックス)
以下の記事で,いくつかの指標を試しています.
・RSI
・ボリンジャーバンド
・SMA(単純移動平均線)
・MACD