はじめに
Lubuntu 19.04 をインストール。その後に行った色々な設定を備忘録として書きました。
今回は、「日本語入力」についてです。
日本語入力について
インストールが終わって再起動すると、日本語表示になりました。(デスクトップアイコンは英語のままです…)
やはり、日本語入力は出来ません。
それは、Fcitx がインストールされていても、日本語変換エンジンのMozc がインストールされていないからでした。
調べると、日本では必要ない、中国・韓国向けのUbuntu-Kylin 用の「fcitx-qimpanel-configtool」が入っており、それが自動起動に設定されていました。(アプリは余計ですが、そこからFcitx が起動されるので、簡単には切り離せません。)
Lubuntu を信頼している人向けの作業
「fcitx-mozc」をインストール。
$ sudo apt update
$ sudo apt install fcitx-mozc
ログアウト→ログイン
パネルの右にあるキーボード(または歯車)アイコンを右クリック→設定
「入力メソッドの設定」画面
- キーボード-日本語
- Mozc
と表示されることを確認 →閉じる。
キーボード(または歯車)アイコンを右クリック
→スキン: dark
余計なアプリからFcitx は起動されているので、
これで日本語入力は出来るはずです。
入力メソッドの問題
テキストエディタを立ち上げ、半角/全角キーで日本語オンにすれば、いつもならキーボードアイコンがオレンジ色の「あ」に切り替わるはずです。
ところが、「あ」ではなく「歯車」アイコン(アイコンの未定義)が表示されます。
半角/全角キーのトグル操作で日本語オン・オフしている人には、アイコンの色がぼやけた薄い青色なので見づらいかもしれません。
余計なアプリは削除したい人向けの作業
余計なプログラムが起動されているのは、システムとしても、セキュリティとしても、マイナスです。
まずは、余計なアプリと設定を削除
fcitx-qimpanel-configtool の確認
メニュー →アクセサリ →「fcitx-qimpanel-configtool」にマウスを持っていくと、ツールチップが中国語で表示されます。実行すると入力メソッドのスキンを変更するアプリが起動されます。
→日本語候補窓のスキンが 3つほど増える、良いこともあります。(dark があれば十分ですが…)
先に自動起動の設定を削除
メニュー →設定 →LXQT setting→LXQtセッションの設定 →「自動起動」タブ→全体的な自動起動
→「Fcitx Qt IMPanel」のチェックを外します。(停止すると、削除ボタンが有効になりました)
→「Fcitx Qt IMPanel」を削除 →削除ボタンを押しても、なぜか削除出来ません。
ログアウト→ログイン
作業しやすいように、synaptic を追加でインストール
$ sudo apt update
$ sudo apt install synaptic
fcitx-ui-qimpanel を削除
削除しようと、synaptic で「fcitx-qimpanel-configtool」を検索しましたが、ヒットしません。
「qimpanel」と検索すると「fcitx-ui-qimpanel」がヒットしました。
「fcitx-ui-qimpanel」を「完全削除」しました。
ログアウト→ログイン
メニュー →アクセサリ →「fcitx-qimpanel-configtool」として、メニューへの登録が無くなったことを確認。
念の為、下記を実行してみます。
$ fcitx-qimpanel-configtool
Command 'fcitx-qimpanel-configtool' not found, but can be installed with:
sudo apt install fcitx-ui-qimpanel
→これは「fcitx-qimpanel-configtool」がないけど、「fcitx-ui-qimpanel」をインストールすることでインストールできますと言っています。これを見ると「fcitx-qimpanel-configtool」は「fcitx-ui-qimpanel」に含まれているみたい。
自動起動の残骸を削除
自動起動のデスクトップエントリファイル (Fcitx Qt IMPanel) を削除します。
/home/USER_NAME/.config/autostart/fcitx-qimpanel-autostart.desktop を削除。
(表示は「Fcitx Qt IMPanel」ですが、右クリック→名前を変更、で実際のファイル名を確認出来ます。)
→/home/USER_NAME/.config/autostart/ が空になりました。
ついでに、
/home/USER_NAME/.config/fcitx-qimpanel/ をフォルダごと削除
root でフォルダを開いて(フォルダを選んで、ツール→root で開く)、
/etc/xdg/autostart/fcitx-qimpanel-autostart.desktop が無いことを確認。
(表示は「Fcitx Qt IMPanel」ですが、右クリック→名前を変更、で実際のファイル名を確認出来ます。)
再確認
メニュー →設定 →LXQT setting→LXQtセッションの設定 →「自動起動」タブ→全体的な自動起動
→「Fcitx Qt IMPanel」が削除されたことを確認。
念の為、再起動
やっと、「fcitx-mozc」をインストールできます。
$ sudo apt update
$ sudo apt install fcitx-mozc
以下のパッケージが新たにインストールされます:
fcitx-mozc libprotobuf17 libzinnia0v5 mozc-data mozc-server mozc-utils-gui tegaki-zinnia-japanese
余分な入力メソッドがあれば削除
synaptic にて「ibus」と検索。
「ibus」がインストールされていたら、削除。
→ありませんでした。
入力メソッドを指定
端末にて、
$ im-config
→OK →Yes →「fcitx」にチェックします →OK →OK
~/.xinputrc を確認。
$ cat ~/.xinputrc
もしくは、
$ cat /home/USER_NAME/.xinputrc
# im-config(8) generated on Fri, 06 Sep 2019 16:32:33 +0900
run_im fcitx
# im-config signature: b43663676f6ee73e46dbdc6a9b6d1d1e -
→fcitx が自動起動するように設定されてます(im-config 実行による設定)
ログアウト→ログイン
パネルの右にあるキーボード(または歯車)アイコンを右クリック→設定
「入力メソッドの設定」画面
- キーボード-日本語
- Mozc
と表示されることを確認 →閉じる。
キーボード(または歯車)アイコンを右クリック
→スキン: dark
入力メソッドでの問題
テキストエディタを立ち上げ、日本語オンにすれば、いつもならキーボードアイコンがオレンジ色の「あ」に切り替わるはずです。
ですが、「あ」ではなく「歯車」アイコン(アイコンの未定義)が表示されます。
半角/全角キーのトグル操作で日本語オン・オフしている人には、アイコンの色がぼやけた薄い青色なので見づらいかもしれません。
自分は、入力メソッドのオンに「ひらがな」、入力メソッドのオフに「無変換」と、別々のキーを割当てています。
日本語入力の前に「ひらがな」キー、英数字入力の前に「無変換」キーを押すので、アイコンの表示を見る必要はなく、支障ありません。
「あ」のアイコンを表示出来ないか、試してみます…。
入力メソッドのアイコンの指定は、たぶんここかな。
/usr/share/fcitx/inputmethod/mozc.conf
[InputMethod]
UniqueName=mozc
Name=Mozc
IconName=/usr/share/fcitx/mozc/icon/mozc.png
Priority=1
LangCode=ja
Parent=fcitx-mozc
→フルパスで指定されていました。残念。
mozc.png は、/usr/share/icons/mozc/ime_product_icon_opensource-32.png へリンク。
「状態パネル」について:
- 「状態パネル」表示の場合は、フローティングなので画面の上でウィンドウで隠れていたりします。上部も探してください。
-
フローティングの「状態パネル」は、ペンギンをクリックしたままドラッグすると移動できます。
-
パネルバーに乘せるコツはゆっくり移動させて、ほんの少しだけ下側に隙間を作ること。
完全に乗せようとするとパネルの外に弾かれます。
-
惜しいのは、「状態パネル」にアイコンが5つも表示され、少し見苦しいこと。
-
2番目の「あ」(Ja) だけを表示したいのですが、他のアイコンで自分の表示を消す「Hide」が表示されません。
Debian Cinnamon では「Hide」が表示されたのですが…。
日本語オン・オフを表示させるやり方は 3つ
日本語オン・オフの表示がないと支障がある方は、状態パネルを表示させる、項番2 か項番3 を試すと良いかもしれません。
まずは、メニュー →設定 →Fcitx設定 →「入力メソッドの設定」画面 →「外観」タブ を表示させます。
変更したら一番下の「スパナ」(設定)ボタンをクリックして適用します。
1. 状態パネルを隠すモード: (トレイアイコンが有効なときに隠す)
(デフォルトの設定)
「システムトレイアイコンを使う」にチェック。
→パネルに、キーボードアイコンが表示されます。
状態パネルを隠すモード: トレイアイコンが有効なときに隠す
→状態パネル(ペンギンがあるパネル)は表示されません。
日本語がオンのとき、「歯車」アイコンを表示 ←本当はオレンジ色の「あ」が正解。
日本語がオフのとき、「キーボード」アイコンを表示
「システムトレイアイコンを使う」のチェックを外すと、パネルバーに、キーボードアイコンが表示されなくなります。
2. 状態パネルを隠すモード: (表示)
日本語がオンのとき、「状態パネル」(ペンギンと「あ」)が表示されます。
日本語がオフのとき、「状態パネル」は(ペンギンと「Ja」)に変わります。
3. 状態パネルを隠すモード: (自動)
日本語がオンのとき、「状態パネル」(ペンギンと「あ」)が表示されます。
日本語がオフのとき、「状態パネル」は表示されません。
あとがき
単にそのまま「fcitx-mozc」をインストールすれば日本語入力が出来るのに、長々と書いてしまいました。
それは余計なプログラムが起動されているから。(余計なプログラムは、システムとしても、セキュリティとしても、マイナス)
ちなみに、公開が近いLubuntu 19.10 の開発版(Daily) では、「fcitx-qimpanel-configtool」はインストールされず、そのまま「fcitx-mozc」のインストールに進めました。
改善が見れますが、これを書いている時点(2019-09-05)では、mozc は入っていませんし、「あ」のアイコンではなく未定義のアイコンが表示されました。
参考:
変換エンジン「fcitx-*」がインストール時に入っていないのは、不具合として上がっていました。
[Lubuntuには、韓国語およびその他の言語の入力メソッドが入っていません(1810634)]
(https://bugs.launchpad.net/ubuntu/+source/lubuntu-meta/+bug/1810634)
-
Korean (韓国語): fcitx-hangul
-
Chinese (中国語): fcitx-pinyin
-
Japanese (日本語): fcitx-mozc
-
Thai (タイ語): fcitx-thai
-
Telugu (インド南東部のテルグ語): fcitx-telugu
-
Vietnam (ベトナム語): fcitx-unikey
→ fcitx
は、「多くの言語入力をサポートしている」ことを知りました。その恩恵に感謝。
([次の投稿に続く]
(https://qiita.com/FuRuYa7/items/1ab77e03ffc80e1a2184))
今までの投稿一覧は 「ここ 」