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SQLテスト データの確からしさを検証する方法

Last updated at Posted at 2025-02-28

1. はじめに

データを活用する際、正しいデータが取得できているかを検証することが非常に重要 です。
誤ったデータが混入すると、分析やレポートの精度が低下し、意思決定を誤る可能性があります。

本資料では、データの確からしさを検証するための代表的なチェック観点 を整理し、業務での活用方法について説明します。


2. データ検証の7つの主要チェック観点

① 件数比較

目的: データの欠損や重複、意図しない増減がないかを確認する
例:

  • データ処理後のテーブルの件数が、処理前のテーブルと大きく異なっていないか
  • 同じロジックを異なるクエリで実装し、結果に差がないか

データが途中で削られたり、増えすぎたりしていないかを把握するために、件数を比較することは基本的なチェック手法です。


② ロジック検証

目的: 加工ロジックが意図通りに機能しているかを確認する
例:

  • 年齢データで 0歳 や 100歳以上 のデータが含まれていないか(境界値のチェック)
  • 購入金額が10,000円以上かつ特定地域のデータが正しく抽出されているか(複合条件のチェック)

特に複雑な条件を組み合わせた場合、1つ1つの条件が期待通りに適用されているかを個別に確認することが重要 です。


③ サンプルデータを直接チェック

目的: 件数や集計だけでは検知しにくい異常を見つける
例:

  • ランダムに数件のデータを抽出し、異常値がないか目視で確認する
  • 年齢がマイナスのデータや、売上が極端に大きい/小さいデータがないかを実際のデータでチェックする
  • 購買集計が正しく機能しているかを特定の顧客をサンプリングして確認する

数値的なチェックだけでは発見しにくい「違和感のあるデータ」は、サンプルデータを直接確認することで見つけやすくなります


④ NULL・欠損値チェック

目的: 必要なデータが欠落していないかを確認する
例:

  • 顧客データの「メールアドレス」や「住所」がNULLになっている割合を確認する
  • 商品の「価格」や「在庫数」が欠損していないかを確認する
  • 予測対象者に対して、スコアの付与が漏れていないかを確認する

データ分析やレポート作成時に、重要な項目に欠損があると、正しい結果を得られなくなる可能性があるため、事前にチェックが必要 です。


⑤ データ分布チェック

目的: データのばらつきや、異常な偏りがないかを確認する
例:

  • 取引データの金額が特定の値に極端に集中していないか
  • 年齢分布が極端に偏っていないか(例: 20代ばかりで40代以上がほとんどいない)

分布が極端に偏っている場合、データ取得や処理のロジックに問題がある可能性があるため、注意が必要 です。


⑥ データ重複チェック

目的: 同じデータが不適切に複数回登録されていないかを確認する
例:

  • 顧客データで、同じメールアドレスが複数回登録されていないか
  • 取引データで、同じ注文番号が重複していないか

データの重複は、レポートの集計結果や機械学習モデルの学習データに影響を与えるため、特に注意が必要 です。


⑦ 時系列チェック

目的: データの時間的な流れが正しいかを確認する
例:

  • 未来の日付の売上データが含まれていないか
  • 同じ顧客の購入データで、入金日よりも出荷日が先になっていないか

時間に関するデータは、処理の順序が正しいかを確認することで、意図しないデータの異常を防ぐことができます


3. 結合時の膨れチェック

目的: 結合処理によって意図しないデータの増減が発生していないかを確認する
例:

  • 2つのテーブルを結合した際に、件数が増えすぎていないか(多対多の結合ミス)
  • 結合後に元のデータが消えてしまっていないか(LEFT JOIN で NULL になるデータがないか)

結合時には、想定よりもデータが増えすぎたり減ったりしていないかを必ず確認する 必要があります。


4. まとめ

  • データの確からしさを検証するには 7つの主要チェック(件数比較・ロジック検証・サンプルチェック・NULLチェック・分布チェック・重複チェック・時系列チェック)が重要。
  • 検証はSQLを活用し、定量的に行うことが重要
  • 結合処理後のデータの増減にも注意し、膨れチェックを適切に実施することが不可欠

これらを意識してデータの正確性を担保し、信頼できるデータ活用を目指しましょう!

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