前回：DockerでVMへのリバースプロキシ
これはそろそろDockerを使えるようになりたい筆者の試行錯誤の軌跡です。

gitlabをVMからDockerコンテナへ移行

前回は、既存のVMサーバー群にDockerのnginxからリバースプロキシしました。

今回は、VMサーバー群のアプリケーションのうち、gitlabをDockerコンテナに移行して、Developを閉じます。

いきなり閑話休題　便利！docker-compose

試行錯誤する中で、何度もコンテナの再作成を行いました。
最初はコンテナ起動コマンドをメモしておいて、ターミナルにペーストしていましたが、
nginxのコンテナとgitlabのコンテナ両方でそんなことするのはかったるいです。

このときにやっとdocker-composeの便利さを理解し、使えるようになりました。

docker-composeとは、イメージや起動オプションをテキストベースで管理するアプリケーションです。
docker-compose.ymlファイルに複数コンテナの起動設定を記述しておくと、
以降はコマンド一つでそれらコンテナの一斉起動、一斉停止、一斉削除等ができるようになります。

docker-compose.ymlの例

version: '3'
  
services:
    deploy:
        image: nginx
        restart: always
        ports:
            - 80:80
            - 443:443
        volumes:
            - /home/fclef/docker/server/deploy/nginx/ssl:/etc/nginx/ssl
            - /home/fclef/docker/server/deploy/nginx/conf:/etc/nginx/conf.d
            - /home/fclef/docker/server/deploy/nginx/params:/etc/nginx/params
            - /home/fclef/docker/server/deploy/letsencrypt:/etc/letsencrypt
            - /home/fclef/docker/server/deploy/content/html:/usr/share/nginx/html
            - /home/fclef/docker/server/deploy/script:/tmp/script

    gitlab:
        image: gitlab/gitlab-ce:latest
        restart: always
        ports:
            - 50080:80
            - 50443:443
        environment:
            GITLAB_OMNIBUS_CONFIG: |
                external_url 'http://localhost'
        volumes:
            - /home/fclef/docker/server/gitlab/config:/etc/gitlab
            - /home/fclef/docker/server/gitlab/logs:/var/log/gitlab
            - /home/fclef/docker/server/gitlab/data:/var/opt/gitlab
        depends_on:
            - deploy

大まかな手順

gitlabのバックアップ
gitlabコンテナの起動
gitlabのリストア

これだけなのに、結構かかりました。。

gitlabのバックアップ

参考：kuruwiの日記 GitLabのサーバ移行

参考先に書いてあるとおりですが、

# gitlab-rake gitlab:backup:create

で/var/opt/gitlab/backupsにアプリケーションデータのバックアップを作成し、
/etc/gitlab下の設定ファイル達を移行しやすいように圧縮しておくだけです。

コンテナの起動

参考：GitLab Docs - GitLab Docker images

割愛。
イメージはgitlab/gitlab-ce:latestとしました。(→エラーになりました。)

リストア

できません。
エラーになります。
バックアップ元のバージョンが12.0.3だったのに、latest(13.2.4)にしようとしたため、
バージョン飛びすぎでエラーになりました。

エラー解消

13.2.4にするためには、一旦13.0.x系にする必要があります。
そして、13.0.x系にするには、12.x.x系の最新にする必要がありました。
よって、以下の手順を取りました。

12.0.3のイメージでコンテナを起動し、リストア
12.10.14のイメージでコンテナを再作成→起動時にデータがバージョンアップされる
13.0.12のイメージでコンテナを再作成→起動時にデータがバージョンアップされる
latest(13.2.4)のイメージでコンテナを再作成→起動時にデータがバージョンアップされる

とりあえずこれでDockerコンテナでgitlabが稼働し始めました。

次回：DockerでPostgreSQLとOwnCloud