デプロイとは？
デプロイとは、開発環境から本番環境へのソフトウェアの移行プロセスを指します。
新しいコードや機能をユーザーに提供するために必要なステップであり、システムが正常に稼働することを確認するための重要な工程です。
デプロイのプロセス
■ビルドとテスト
コードがリポジトリにマージされた後、ビルドとテストを自動で実行し、品質を確認します。
CI/CDツールを使用してこのプロセスを自動化することが一般的です。
■ステージング環境へのデプロイ
本番環境にリリースする前に、ステージング環境にデプロイして動作確認を行います。
ステージング環境は本番環境にできるだけ近い設定にします。
■本番環境へのデプロイ
ステージング環境で問題がなければ、本番環境にデプロイします。
デプロイの方法には、ブルー・グリーンデプロイメントやカナリアリリースなどがあります。
■デプロイ後の確認
デプロイ後にシステムが正常に動作しているかを確認し、必要な修正や調整を行います。
モニタリングツールを活用してリアルタイムでシステムの状態を監視します。
運用とは？
運用とは、デプロイ後のシステムを日常的に管理・維持するプロセスを指します。
システムの安定性やパフォーマンスを保つために必要な活動です。
運用の主なタスク
■モニタリングとアラート
システムのパフォーマンスやエラーを監視し、異常が発生した場合にはアラートを発行します。
ツールとしては、Prometheus、Grafana、Datadogなどがあります。
■バックアップとリカバリ
定期的にデータのバックアップを行い、データ損失に備えたリカバリ手順を確立します。
バックアップの頻度や保存期間を計画します。
■パッチとアップデート
ソフトウェアのセキュリティパッチやバージョンアップデートを適用し、システムのセキュリティと安定性を保ちます。
■パフォーマンスのチューニング
システムのパフォーマンスを監視し、必要に応じてチューニングを行います。これには、リソースの最適化やボトルネックの解消が含まれます。
■問題のトラブルシューティング
システムに問題が発生した場合、ログやモニタリングデータをもとに問題の原因を特定し、迅速に対応します。
ベストプラクティス
■CI/CDの導入
継続的インテグレーション（CI）と継続的デリバリー（CD）を導入し、コードのビルドからデプロイまでのプロセスを自動化します。
これにより、デプロイの速度と信頼性を向上させます。
■ブルー・グリーンデプロイメント
2つの本番環境（ブルーとグリーン）を用意し、切り替えを行うことで、デプロイ時のダウンタイムを最小限に抑えます。
■カナリアリリース
新しい機能を徐々にユーザーに提供し、問題がないことを確認した上で完全に展開します。これにより、リスクを分散させることができます。
■インフラのコード化
インフラをコードとして管理し、再現性のある環境構築を実現します。
ツールとしては、TerraformやAnsibleがあります。
■ドキュメントの整備
デプロイ手順や運用手順を詳細にドキュメント化し、チーム全体での情報共有を行います。
これにより、作業の標準化と効率化が図れます。
まとめ
デプロイは、開発環境から本番環境へのソフトウェア移行プロセスで、ビルドとテスト、ステージング、本番環境へのデプロイ、及びデプロイ後の確認が含まれます。
運用は、システムの安定性やパフォーマンスを保つためのモニタリング、バックアップ、パッチ適用、パフォーマンスチューニング、トラブルシューティングなどを行うプロセスです。
ベストプラクティスにはCI/CD導入、ブルー・グリーンデプロイメント、カナリアリリース、インフラのコード化、ドキュメント整備が含まれます。