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DNSサーバとDHCPサーバ、IPアドレスの動作から見る両者の違い

Last updated at Posted at 2022-01-24

 日常でよく見かけたホームページアドレス(URL)は実際にサイトの「本名」ではなく、すぐ覚えられるように熟慮された「ドメイン名」(例:www.fs.com/jp)です。その「ドメイン名」で「IPアドレス」(例:111.222.333.444)を指定して初めて、通信先にアクセスできます。DNSサーバーはまさに「ドメイン名」と「IPアドレス」の変換を担うサーバーです。

目次

ドメイン名に飾られるIPアドレス

DNSサーバーとは?その仕組みについて

DHCPとは?その仕組みについて

動的IPアドレス(リース)の更新と解放

ドメイン名に飾られるIPアドレス

 IPアドレス:Internet Protocol addressの略語で、「ネットワーク上の住所」とも呼ばれます。それを通じて、ネットワーク上の通信相手は互いに認識し、通信やり取りを行うことが可能です。例えば、スイッチングハブ、ルーター、パソコンなどといったネットワーク機器は、識別できるIPアドレスを所有し、データの受送信を行います。一番よく見られたIPアドレスは「192.168.1.1」だろう。

 だが、「192.168.1.1」だけでは覚えにくく、わかりづらいでしょう。IPアドレスの普及・運用のために、それを意味のある文字列(いわゆる、ドメイン名)に置き換えることにしました。例えば:www.fs.com/jp(ネットワーク機器専門通販サイト)、www.yahoo.co.jp。

図1:ドメイン名の構造図

DNSサーバーとは?その仕組みについて

 DNSはDomain Name Systemの略語で、先ほど説明した「IPアドレス」と「ドメイン名」、両者の相互変換を実現する機能を持ちます。その翻訳機のような役割を担っているのは、まさに「DNSサーバー」です。

 注:DNSルートサーバーとは、ドメイン名のトップレベルドメイン(TLD)部分の名称解析を行うサーバーです。(「com」、「org」、「jp」などといったTLDの所在を教えてくれる)

   DNSキャッシュサーバーとは、「ドメイン名に対応するIPアドレス」についての情報を一時保存したり、情報の問い合わせをしたりするといった機能を果たすサーバーです。その働きによって、DNSルートサーバーにかけられた負担が軽減し、DNSの処理速度が全体的に速くなる。

 ウェブサイトのドメイン名(fs.comを例に)の入力から、画面にウェブサイトが表示されるまでの動きは上記の図表を示すように:

1、利用端末(パソコン、スマホなど)がDNSキャッシュサーバーに、ドメイン名でアクセスしようとする。 2−1、DNSキャッシュサーバーに関連情報(ドメイン名に対応するIPアドレス)がある場合、自ら利用端末に回答する。 2−2、関連情報が存在しない場合、DNSキャッシュサーバーはDNSルートサーバーに、関連情報について問い合わせる。

3、DNSルートサーバーがDNSキャッシュサーバーに、関連情報のあるDNSサーバーを知らせる。

4、知らせを受信したDNSキャッシュサーバーは目標DNSサーバー(.comのDNSサーバーとfs.comのDNSサーバーを含む)に、関連情報の問い合わせをする。  5、目標DNSサーバーはDNSキャッシュサーバーに、対応するIPアドレスを回答する。 6、返事を受信したDNSキャッシュサーバーは利用端末に、IPアドレスを回答する。 7、IPアドレスを入手した利用端末はそのIPアドレスでWebサイトへのアクセスを試みる。 8、サーバーやネットワークが正常に機能している場合、ブラウザに対象のウェブサイトが表示される。

DHCPとは?その仕組みについて

 DCHP(Dynamic Host Configuration Protocol、下記DHCPと呼ぶ)とはISP(インターネットサービスプロバイダ)によって割り当てられたIPアドレスということである。一時的に利用される動的IPアドレスとして、DHCPが動的に各々の端末に割り当てられ、サービスの継続的な利用が認められるようになる。

 DHCPを利用することで、数多くの接続端末でも、管理者は一元管理し、 トラブル発生やセキュリテイ上の不安定を防止することができます。
DHCPサーバーとは、DHCPでIPアドレスの割り当てを行うという機能をもつネットワーク機器です。そして、DHCPクライアントはネットワークに接続する利用端末(スイッチ、スマホ、パソコンなど)に当たります。

図2:DHCPの動作について

1、DHCP Discover:DHCPクライアントからDHCPサーバーに、IPアドレスの割り当ての要求が発信されます。 2、DHCP Offer:割り当ての要求を受信した後、DHCPサーバーはDHCPクライアントに使用可能なIPアドレスを提案します。 3、DHCP Request:提案を受け取ったDHCPクライアントはそれを検証します。IPアドレスが良ければ、「これでお願いします」というDHCP Requestを返信します。 4、DHCP ACK:DHCPサーバーはDHCP Requestを了承し、DHCPクライアントにDHCP ACK(了解しました)を相手に送信します。

動的IPアドレス(リース)の更新と解放

 DHCPサーバによる動的IPアドレスの割り当て(貸出)はリースとも呼ばれます。リース期限(使用期限)を越えると、割り当てられた動的IPアドレスは使えなくなります。IPアドレスの使用を続けたい場合、リース期限の更新(リースの更新)を要求する必要があります。

 また、接続・通信の切断、電源を切る、IPアドレスが不要になるなどの場合、DHCPクライアントからDHCPサーバにDHCP Release(リースの解放)が送信されます。

DHCPとDNS、両者の違いを図表で説明すると:


特徴
DHCP
DNS

動作・仕組み

動的IPアドレスの割り当てを行う
IPアドレスとドメイン名の置き換えを行う
管理方法
一元管理
分散型で関連サーバーが複数存在
サーバー
DHCPサーバーでリースの更新・解放を確認
複数のDNSサーバーによって構成されたシステム
メリット
IPアドレス枯渇の防止、管理・作業効率の向上
IPアドレスの複雑化を防ぎ、より簡単に覚えられる
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