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DWDM(光波長多重通信)とは?

Last updated at Posted at 2022-01-19


 テレコミュニケーション(遠距離通信)分野で広く普及している光通信技術の中で、キャリア波の特徴(一定の周波数、振幅、位相など)を利用する可視光通信は重要な課題だと思われます。搬送波の変調方式は「アナログ変調」と「デジタル変調」があります。それにより、高い周波数(時にはGHz(ギガヘルツ)ないしGbps(ギガビット毎秒))を持つアナログ信号・デジタル信号を介した無線通信(基本的に186-196 THz)が実現されました。

 また、一本の伝送路を経由し、複数のキャリア波が互いに干渉せずに並列伝送することで、ビットレートをさらに高めることができます。違う周波数の電波は異なる波長を有するため、周波数が近いほど、波長の間隔も狭くなります。そいう並列伝送数を増やし、ファイバあたりのチャネル数(帯域幅)を拡大させる技術はDWDM(光波長多重通信)のコアだと考えられます。これからDWDM技術及びDWDMシステムの仕組みについて詳しく説明します。


DWDM技術とは

 光通信ネットワーク関連の技術として、合波器(マルチプレクサ、MUXとも呼ばれる)を利用するDWDM技術は一本の光ファイバーに波長の異なる複数の光信号を重ねて伝送します。マルチプレクサによって伝送された信号を受信し、送信される複数の波長信号を分離し、光受信機を通じて元の光信号まで復元するのはデマルチプレクサ(DEMUXとも呼ばれる)です。伝送路当たり一本のファイバが占有占有されることとは違い、DWDMによって同じファイバに波長の異なる複数の信号を伝送することが可能です。

 ガウスAAWGを採用したFS DWDM MUX/DEMUX 光伝送装置は低挿入損失(3.5dB)・高信頼性を実現しただけでなく、その高い拡張性により、マルチプレクサとデマルチプレクサの配置を実施することも容易になります。

 DWDM技術の特徴はその通信プロトコルと一定のビットレートでデータを受送信することにあります。DWDMベースのネットワークはIP、ATM、SONET、SDH、イーサネットなどの通信方式を通じて、データ伝送を行います。従って、DWDMネットワークを介して、同じ光チャネルで種類も伝送速度も違うトラフィックを受送信することが可能になります。例えば、音声伝送、メール、ビデオ、マルチメディアデータなどの実用があります。

 FDM(周波数分割多重化、下記FDMと呼ぶ)から派生した技法として、DWDMは一本の光ファイバケーブルを通じて、複数のデジタル信号をそれぞれ異なる周波数領域で送ることができます。光ファイバを通過する光信号は他の波長の光信号と干渉しないため、複数の波長を使用して光信号を受送信すれば、数千倍以上の情報量を同じケーブルで送信できるというメリットがあります。

DWDM伝送システムの仕組み

 DWDM伝送システムの基本的な要素は、光トランスミッタ/レシーバー、DWDM Mux/DeMuxフィルター、OADM(光分岐挿入装置)、光増幅器、トランスポンダ(コンバーター)といった五つの部分があります。

光トランスミッタ/レシーバー

マルチプレクサによって複数の信号が1つの信号に集約され、光トランスミッタ側から出力されます。光トランスミッタは発信源として、正確な波長とビットレートを指定した信号しか伝送できません。正確な波長を指定しない場合、チャネル間の干渉や伝送損失が起こりかねません。WDMの送信側では異なる波長の光を出射する複数の半導体レーザ(LD)を用意し、各LDを変調して信号光を造ります。

 通常、複数の光源として使用されるLDの組合によって、DWDM光伝送システムの光伝送チャネルが形成されます。発せられ波長が違うため、システムは50GHz、100GHz、200GHzの波長間隔をもちます。

DWDM Mux/DeMuxフィルター

DWDM Muxフィルター(光合波器)では波長(1550nm帯)の異なる複数の光信号を合波し、一本のファイバケーブルを経由して伝送します。光合波器側から出力した信号はコンポジット信号と呼ばれ、通信経路を通じて受信側の光分波器まで届きます。分波器では一本の光ファイバで伝送してきた波長の異なるとなる複数の光信号を各波長ごとに分波します。光Mux/DeMuxフィルター(光合波器)は光学の原理と光信号の特性を利用して、光ファイバ上の伝搬光を波長分離したり合流させたりするため、外部からの給電が不要です。下記の図に示すように、受送信側では波長の異なる複数の光信号の変換・伝送は描かれました。

Bi-Directional-DWDM-Operation

OADM(光分岐挿入装置)

Mux/DeMuxフィルターとは違い、OADM(光分岐挿入装置)はシングル・モード光ファイバ内の光信号に対して特定の波長に応じた分離と混合を行います。シングル・モード光ファイバの下流側の光サーキュレータにFBG(ファイバ・ブラッグ・グレーティング)の反射特性に対応した波長の光信号を入射することで混合が行われます。上流側の光サーキュレータからはFBGの反射特性に対応した波長の光信号が分離されて取り出されます。下記の図に示すように、左側にある赤の信号が取り残され、それ以外の信号は入射してきた赤の信号と合流し、新たなコンポジット信号として出力されます。

光増幅器

光増幅器とは光信号を電気信号に変換せず、直接光の状態で増幅する増幅器です。広範囲の波長にわたって光を増幅するため、DWDMシステムにおける光増幅器の存在は極めて重要だと考えられます。光増幅器としてよく使用されるのはEDFA(エルビウムドーム光ファイバ増幅器)であり、DWDM EDFAとも呼ばれます。伝送距離によって、種類の違う光増幅器を使い分けています。光増幅器の動作原理については、下記の図の通りです。

トランスポンダー(メディアコンバーター)/OEO

トランスポンダー(Transponder)は、送信機(Transmitter)と応答機(Responder)からの合成語で、光の波長を変換するOEO(光―電気―光)を実行する波長変換器です。トランスポンダーはOEOコンバーターとも呼ばれ、光信号から電気信号への変換を完成させた後、2R(再増幅、再生成)あるいは3R(再増幅、再生成、りタイミング)を行うことで、延長接続されることになる信号の劣化を防いで伝送することできます。下記の図に示すように、DWDMまたはCWDMでは光ファイバ通信における損失の少ない850nm、1310nm、1550nmといった波長帯の光が使用されます。

O-E-O-Operation

 特に、損失が少ない1550nm帯域の光信号が長距離通信では用いられています。そのため、入力した光信号を特定の波長帯に変換するOEOトランスポンダーが重要な役目を果たしたと考えられます。ちなみに、ネットワーク環境によって、トランスポンダー異なる接続モジュール(SFP、SFP+、XF)を備わるOEOコンバーターがあります。

DWDMシステムの構成及び作動原理ついて

 DWDMシステムは下記の図に示すような構成です。

  1、トランスポンダーでは種類(メディア、プロトコル、トラフィック)の違う信号を受信する。

  2、受信した信号をDWDM通信に適応する特定の波長帯に変換する。

  3、変調後の光信号を合波器でまとめ、それによって生成したコンポジット信号を光ファイバで伝送する。

  4、後置増幅器によって、光が‘増幅される。

  5、OADMを経由する際に、特定の波長の光信号が取り残されたり、新たな光信号が添付されたりする。

  6、伝送距離によって、光増幅器の増設が設けられる。

  7、光信号がデマルチプレクサを経過する前に、前置光増幅器によって増幅される。

  8、デマルチプレクサによって、1つの光信号が複数の信号に分離されて出力される。

  9、出力された信号はニーズによって、ネットワークに繋がる複数のクライアントデバイスまで伝送される。

DWDM-System-Structure

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