ネットワークインターフェスカード、通称NIC(Network Interface Card、下記NICと呼ぶ)です。拡張装置として、ネットワークの接続に必要とされます。接続するネットワークによって、NICの仕様や形状も異なります。例えば、PCIeカード、サーバー用イーサネットカードなど。本文はNICの機能、コンポーネント、種類について詳しく解説します。
目次
NICとは?その定義について
NICの定義に触れる前に、国家や地域によってNICの名称が異なるということをあらかじめご了承いただきたいです。ネットワークインターフェスコントローラーとか、イーサネットカードとか、LANカードとか、ネットワークアダプタあるいはネットワークアダプタカード(NAC)、様々な名前を持っています。 少し紛らわしいかもしれないですが、どちらもNICを指していることは間違いないです。NICはプリント基板として、ネットワーク関連機器とネットワーク間の通信を実現するための拡張装置です。現在では、内蔵型NICはコンピュータやネットワークサーバーに普及しています。それ以外、サーバー用イーサネットカードのようなデバイスの拡張スロットに挿入するタイプも存在します。
NICの機能
シンプルな定義を持つNICにはどのような機能がありますか?どのように機能していますか? TCP/IPレイヤのインターフェスとして、NICは物理レイヤで信号伝送を行い、ネットワークレイヤでパケット通信を行います。NIC(ネットワークインターフェスコントローラー)がどのレイヤに位置しても、ネットワークとコンピュータ/サーバー間の媒介として機能しています。ウェブページにアクセスするリクェストを受信したら、NICはユーザーのデバイスから届いたデータをインターネット上のサーバーに発信し、サーバーから届いたリクェストに対するデータをユーザーに提示するのはその仕組みです。
NICのコンポーネントについて
NICは主にコントローラー、ブートROM用のソケット、一つや複数のNICポート、マザーボードコネクションインターフェス、LEDインジケータ、プロファイルプラケット、幾つかの電子コンポーネントによって構成されます。 それぞれのコンポーネントはユニークな役割を持っています。
コントローラー: ミニCPUと見なされるコントローラーは受信したデータを処理します。そのため、NICのコアであるコントローラーはNICの性能を決めます。
ブートROM用ソケット:NIC上のソケットにブートROMを取り付け、ディスクレスワークステーションとネットワーク間のデータ通信を構築したことで、安全性・ハードウェアのコスト減を実現しました。
トランシーバ・ケーブル用NICポート:イーサネットファィバケーブルやトランシーバーに接続するために設けられたポートとして、ネットワークケーブルやファィバケーブルとの電気信号でのやり取り(信号の発信と受信)を行います。
バスインターフェス:プリント基板の側面に設けられたインターフェスをデバイスの拡張スロットに挿入することによって、NICとコンピュータあるいはサーバーとのコネクションが成立になります。
LEDインジケータ: インジケータの点滅を通じて、NICの状態と動作を確認することができます。
プロファイルプラケット:長さによって、プロファイルプラケットのタイプが二つに分けられました。一つは長さ12センチのフルハイトプラケット、もう一つは長さ8センチのロープロファイルプラケットです。プロファイルプラケットでNICをコンピュータあるいはサーバーの拡張スロットに固定することができます。
ネットワーク拡張カード(nic)の取り付ける手順・フォライバーインストレーションについては「ネットワーク拡張カード(NIC)とは?取り付ける方法とドライバーのインストレーションについて動画で説明」をご覧ください。
NICの種類
ホストインターフェス、データ通信速度、接続するデバイスによって、NICがいくつかに分類されました。詳しくは下記をご覧下さい。
インターネット接続方法による分類
有線NICあるいは無線NICでのインターネット接続方法があります。言葉通り、有線NICを利用する場合、イーサネットケーブルやファィバケーブルでネットワークとノード(端末)間のコネクションを構築する必要があります。それに対して、アンテナみたいな機能を持つ無線NICは電波で無線ネットワークと端末とのコミュニケーションを実現します。
バスインターフェスによる分類
ISA (Industry Standard Architecture、国際監査基準) に基準したNIC: 1981年に開発されたISAバスはIBM互換機用の主流なバスアーキテクチャです。しかし、9Mbpsの低い伝送速度により、ISAバスインターフェスはすでに新しいものに代替され、市場から姿を消しました。
PCI(Peripheral Component Interconnect)に基準したNIC:PCIバスは1990年に開発され、ISAバスの代わりになりました。PCIバスに32ビット(動作周波数33MHzでデータ伝送速度133MB/s)と64ビット(動作周波数64MHzでデータ伝送速度266MB/s)、2種類のバス幅(一回の動作で伝送できるデータ長)が存在する。最初サーバーに実装されたPCIカードはその後PCへ普及しました。現在では、大半のコンピュータに拡張カードを実装しない代わりに、マザーボードに拡張カードを装着するようになりました。そのため、PCIカードはPCI-X、USBインターフェスなど他のバスインターエスに代替されることになってしまいました。
PCI-X (Peripheral Component Interconnect eXtended) 規格に基準したNIC:PCIをベースに、バスクロックの高速化を図る技術です。64ビット(動作周波数64MHz)でデータの最大伝送速度1064MB/sのPCI-XはPCI NICとの互換性もあります。
PCIe (Peripheral Component Interconnect Express) カード: 最新の規格として、コンピュータやサーバーのマザーボードの分野で普及しました。1レーン当たりの伝送速度が異なることによって、五種類のPCIeカードがあります。詳しくはPCIeカードに関する記事「 PCIeカードチュートリアル:PCI Expressカードについて知っておくこと」をご覧ください。
PCIe Version | Line Code | x1 | x2 | x4 | x8 | x16 |
---|---|---|---|---|---|---|
1.0 | 8b/10b | 250MB/s | 0.50GB/s | 1.0GB/s | 2.0GB/s | 4.0GB/s |
2.0 | 8b/10b | 500MB/s | 1.0GB/s | 2.0GB/s | 4.0GB/s | 8.0GB/s |
3.0 | 128b/130b | 984.6MB/s | 1.97GB/s | 3.94GB/s | 7.88GB/s | 15.8GB/s |
4.0 | 128b/130b | 1969MB/s | 3.94GB/s | 7.88GB/s | 15.75GB/s | 31.5GB/s |
5.0 | 128b/130b | 3938MB/s | 6.15GB/s | 12.3GB/s | 24.6GB/s | 63.02GB/s |
USB(Universal Serial Bus) インターフェスカード: 外部バスの基準の一つとして、伝送速度により三種類があり、ほとんどのデバイスに対応しています。また、NICカードとしての無線LANカードではWIFI接続することができます。
ポートタイプによる分類
異なるケーブルに繋がることにより、四種類のNICポートがあります。それぞれはツイストペアケーブルに繋がるRJ-45ポート(Cat5、Cat6)、Thick同軸ケーブルに繋がるAUIポート(AUIトランシーバーケーブル)、Thin同軸ケーブルに繋がるBNCポート(BNCケーブル)、そしてトランシーバー用の光モジュール(10G/25Gトランシーバー)です。
伝送速度による分類
伝送速度により、設定値が 10Mbps, 100Mbps, 10/100Mbpsのアダプティブカード と、1000Mbps, 10GbE, 25Gないしそれ以上の伝送速度をもつネットワークカードがあります。 10Mbps, 100Mbps, 10/100Mbpsのアダプティブカードは小規模LAN・家庭・オフィスのネットワーク構築に向いています。大規模企業やデータセンターはそれ以上の伝送速度を備えたNICカードを必要としています。
応用分野による分類
コンピュータ用NIC:現在では、ほとんどのPCはマザーボードにNICを内蔵し、単独のLANカードを装着しなくなりました。通常、10/100Mbpsあるいは1Gbpsの伝送速度を持ち、PC間やPCとネットワーク間の通信を行うことができます。
サーバー用ネットワークカード:主にネットワークトラフィックの管理および’処理を行っています。サーバー用NICは通常のコンピュータ用NICより、早い伝送速度を必要とする。例えば10G、25G、40G、100Gネットワークなど。また、一部のタスクを実装のネットワークコントローラーで処理するため、サーバー用NICのCPU使用率は比較的に低いです。サーバーアダプタの伝送速度におけるお客様の異なるニーズに対応するために、FSは10G PCIeアダプタと25G/40GNICを提供しています。ネットワークコントローラーを搭載したPCIeアダプタはマルチコアプロセッサとの適性が高いだけでなく、サーバーやネットワーク仮想化のパフォーマンスを改善することができます。
結論
NICのパフォーマンスはネットワークのデータ伝送速度に大きな影響を与えます。家庭用PCのNICといい、SMB(Server Message Block)やデータセンター向けのNICといい、それを購入する前にNICについての定義、機能、構成、タイプなどの情報を事前に調べる必要があります。では、いかに自分にぴったりのNICを選ぶのかについて、「自宅10GbEネットワーク環境を構築する方法」をご覧ください。