イーサネットの種類には大きく分けて2種類あります。
メタルケーブルと光ファイバーケーブルです。
■メタル(ツイストペア)ケーブル
メタルケーブル(別名ツイストペアケーブル)は、一本のケーブルの中に8本の銅線が2本ずつ撚り合わせて、4対1本のケーブルになっています。伝送距離は100mまでです。
また、メタルケーブルにも2種類あってケーブル部分をアルミ箔でシールド処理しているSTP(Shielded Twist Pair)ケーブルとシールド処理していないUTP(Unshielded Twist Pair)ケーブルがあります。
UTPケーブルは家電量販店などで見かけるいわゆるLANケーブルです。価格が安いのが魅力ですが、電磁ノイズに弱いというデメリットがあります。それを克服したのがSTPケーブルです。ケーブルをシールド処理して、内部及び外部の電磁ノイズの影響を軽減してくれます。価格もそれなりにするのもあってか工場などの過酷な環境で利用されているようでなかなか見る機会はないでしょう。
○○BASE-Tや○○BASE-TXのように、BASEの後ろにTがついている規格はメタルケーブルを使用する規格で、この「T」はツイストペアケーブルのT です。
そのほかにも「カテゴリ○○」、なんて書いてありますが、数字が大きくなるにつれて伝送速度が速い規格に対応しています。カテゴリによっては芯数が違うものがありますが、目にすることはないかもしれません。
■光ファイバーケーブル 光ファイバーケーブルはガラスを細い管にしたもので、光信号を伝送します。光ファイバーケーブルは光の屈折率が高い「コア」と、屈折率がやや低い「クラッド」という同芯2層で構成されています。 ![image.png](https://qiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/0/527590/7fa697ce-b78c-7ba4-3a94-c663b972ea58.png)
光ファイバーには「マルチモード光ファイバ(MMF)」と「シングルモード光ファイバ(SMF)」の2種類があります。2つの違いは光信号が通るコアの直径(コア径)です。
MMFはコア径が50㎛か62.5㎛の光ファイバーケーブルです。短波長を使用する規格でよく見られ、コア径が大きいため、光の伝送路が分散します。そのため、SMFと比べて伝送損失が大きくなってしまいます。しかし、SMFより価格が安く、取り回しがしやすいため、近距離の伝送で使用されます。
SMFはコア径が8~10㎛の光ファイバーケーブルです。光の伝送路が一つになっています。そのため、長距離伝送や大容量のデータ伝送もできるようになっています。伝送距離はなんと70㎞まで届きます。
○○BASE-SX/SRや○○BASE-LX/LRとなっている規格は光ファイバーケーブルを使用する規格で、BASEの後ろについている「S」や「L」でレーザーの種類が分かります。「S」はShort Wavelength(短波長)「L」はLong Wavelength(長波長)を表しています。
#参考文献:インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門 第2版 みやたひろし著
・https://www.amazon.co.jp/dp/B07TB1MBJV/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1
参考画像:4枚
・https://www.google.com/url?sa=i&source=images&cd=&ved=2ahUKEwiS8fyszKjmAhWUHXAKHSUtAeAQjRx6BAgBEAQ&url=https%3A%2F%2Fdensenkan.com%2Fknow%2Flan.html&psig=AOvVaw31M08K2aHiQ3zJ398XarXG&ust=1575981916747231
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