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Working Agreement についてのまとめ

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受講した「認定スクラムマスター研修」で印象に残った内容を切り出して、自分の経験や調べたことを加えてまとめています。

Working Agreement について

一緒に働くための非公式の約束事、といえばよいでしょうか。
この言い方以外だと Work Agreement とか Team Agreement といった表現があります。

日本語訳をつけるとしたら?

辞書では「一緒に働くことの非公式の合意」などと書かれていますが、一般的な言い回しだと「チームの約束」という方がしっくり来ると思います。

目的

チームの自律性を促進する (= 自己組織化する) ために必要とされるものです。
チームのメンバーが自律的に活動するために必要な取り決めを用意しておき、それに従って日々の活動を規律あるものにします。
規律が云々、というと堅苦しく見えますが、要は「チームの活動を豊かにするためのもの」です。

別に事細かなものである必要はありません。チームの自律性を促進し、チームの状態をより良くするための「ボーダーライン」といった程度の取り決めでOKです。

内容

チーム独自で決めるので様々なものがあるでしょうが、まずは以下のようなものが含まれている必要があるでしょう。

物事の決め方のルール (決定のルール) とプロセス

  • どうやればその事項を決定のプロセスに載せることができるか?
  • 決め方はどうやるの?
    • 多数決? 全員一致? etc...

この「決定のルールとプロセス」だけは チームメンバー全員が合意 して決めないといけない最重要事項だといえます。そして、このルール・プロセスを決めるときのポイントは、チームメンバー全員の納得性があるかどうかです。あとで「実はあのときはイヤだったんだけど」みたいな話になってしまったり、「誰かが決めればいいでしょ?」となってしまっては、自律性が損なわれてしまいます。

どのようなルール・プロセスであればチームメンバー全員の納得性がある状態にできるかどうか、についてはチームで決めなくてはいけませんが、例えば以下のようなものがあるでしょう。

  • 意見や決めるための判断材料が出せるか?
  • 適用が容易か?
  • スピーディーであるか?
  • 決める際にディスカッションにならないよう工夫されているか?
    • 変にディスカッションになるともはやカオス
    • 数名程度のチームであればそれほどカオスにならないかもしれないが意識して設計したほうが無難

見直しのルールとプロセス

  • どうやればそのプロセスに載せることができるか?
  • 決め方はどうやるの?

何かのルールを見直したいときにどうすればよいか、を決めます。現行のルールよりもよりよいルールが出てきたときに、それをうまく吸い上げて取り込めるようにします。また決めたルールが形骸化していると感じたときも、見直の絶好のチャンスになります。

ペナルティのルールとプロセス

  • いつ、どんなときにペナルティの判定がされるの?
  • 誰が決めるの?
  • 具体的なペナルティは何?

約束事を決めたとしても、やはりうまく守られないこともあるでしょう。しかし守られない状態を看過してなあなあになっていては規律あるチームとはいえません。
とは言え別に厳しいものである必要はありません。ペナルティを受ける人に気づきや反省を促せればよいのです。

ないとどうなるか?

こういったプロセスやルールが明確されていないと、破綻する将来が確実に目に見えてきます。よく耳にする「あれ、こんなはずじゃなかったんだけど?」ってヤツです。
そうすると、チームの自律性が損なわれます。例えば「誰かが解決すればよい」というヒエラルキーの考え方が持ち出されてしまい、チームが自らチームを良くしていこうとする気概がなくなってしまいます。こうなるとチームは集団心理が働いて易きにつくようになってしまい、活動が停滞してしまいます。

チームは「人」の動き次第で如何ようにも変化します。人の集まりである「集団」を良い方向に向けさせるためにも、こういった約束事があることが重要だといえます。

参考資料

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