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機械学習におけるクラスの重み付けとその実装方法

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機械学習におけるクラスの重み付け

機械学習において、データセットのクラス分布が不均衡な場合には、重み付けの考え方を導入することが多いです。これは特に、一部のクラスのデータ数が他のクラスと比べて非常に少ない場合(不均衡なデータセット)に有効です。この記事では、クラスの重み付けについて説明し、その実装方法をKerasとAdaBoostで解説します。

クラスの重み付けとは?

クラスの重み付け(Class weighting)は、不均衡なクラス分布を持つデータセットに対する学習において、少数派のクラスを適切に扱うためのテクニックです。具体的には、クラスの重み付けは分類器に対して、少数派のクラスのデータに対する学習により重要な重みを置くよう指示します。これにより、少数派のクラスのデータがモデル学習において大きな影響を持つようになり、全体のパフォーマンスが向上することが期待できます。

Kerasでの実装方法

Kerasでは、モデルの学習時にmodel.fit()関数のclass_weight引数を通じて、各クラスの重みを指定できます。以下に具体的なコードを示します:

# クラスの重み付け
class_weight = {0: weight_for_0, 1: weight_for_1}

# モデルの学習
model.fit(x=train_data, y=train_labels, class_weight=class_weight)

このようにすることで、モデルは各クラスの重要性を考慮して学習を進めることができます。

AdaBoostでの実装方法
AdaBoostでは、各学習器が学習する過程でサンプルに重みを付け、誤分類されたサンプルの重みを増やすことで、次の学習器がそのサンプルを正しく分類するように促します。以下にAdaBoostのクラスの重み付けを用いた訓練のコードを示します:

from sklearn.ensemble import AdaBoostClassifier

# クラスの重み付け
sample_weight = compute_sample_weight(class_weight={0: weight_for_0, 1: weight_for_1}, y=train_labels)

# モデルの訓練
model = AdaBoostClassifier()
model.fit(X=train_data, y=train_labels, sample_weight=sample_weight)

このように、AdaBoostでは各サンプルに対する重みを指定することで、クラスの重み付けを実現します。

まとめ

クラスの重み付けは、不均衡なクラス分布を持つデータセットに対する学習で重要な手法です。本記事では、KerasとAdaBoostでの実装方法を示しました。これらの手法を適切に用いることで、より良いモデルの学習が期待できます。

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