小技シリーズ 自然言語で分析結果を表示
このシリーズでは、Yellowfinのレポートやダッシュボードをより魅力的なものに作成するための小技集を紹介したいと思います。第1回目は。自然言語で分析結果を表示する方法です。
分析結果をレポートやダッシュボードで共有する場合、グラフや表などに加え、自然言語で分析結果を説明することで、読み手に分かりやすいコンテンツを作成することも可能です。そのための小技を2つ紹介します。
今回は、食料品販売会社の売上状況を分析するためのデータを用いて説明します。絞り込みに必要な項目と集計データがあれば、どのようなデータであっても再現が可能です。
その1:フィルター条件と結果をテキストウィジェットの文章に埋め込む
1. 新規レポートの作成
2. 数値データとフィルター条件の追加
売上実績に関わる数値データをカラムに追加します。下記の例では金額ベースの数値データ「売上実績(価格)」を追加しています。
デフォルト集約が設定されていない場合、ここで集約手段を選択します。下記は合計(Sum)を選択しています。
フィルター条件を追加します。下記は「年」「商品カテゴリ」をフィルター条件として追加しています。フィルター条件は1つでも構いません。
3. グラフの追加
グラフ作成のステップに推移し、横軸に数値(「Sum 売上実績(価格)」)を追加します。
数値が大きい場合、自動で百万(m)や十億(b)の単位で丸め表示が選択されます。丸め表示を無効化するためには、[グラフ設定] > [丸め表示] で [丸め表示] を無効化します。
画面右下のプラスアイコンを押下して、グラフを追加します。デザインのステップで、マルチキャンバスを有効化するための設定です。
4. マルチキャンバスの作成
デザインのステップに推移します。左側のメニューからグラフウィジェットをキャンバスに追加します。
キャンバスにテキストウィジェットを追加で配置して、テキストウィジェットに以下の文字列を入力します。
[filter:1:empty=全]年における[filter:2:empty=全商品カテゴリ]の売上総額です。
[filter:1:empty=全]
filter:1
は1つ目のフィルター条件を示します。今回の例では「年」が該当します。何も選択されていない場合はempty=全
で指定した“全”が表示されます。
[filter:2:empty=全商品カテゴリ]
filter:2
は2つ目のフィルター条件を示します。今回の例では「商品カテゴリ」が該当します。何も選択されていない場合はempty=全商品カテゴリ
で指定した“全商品カテゴリ”が表示されます。
5. プレビュー
フィルター条件に何も選択していない状態では、以下が表示されます。
他にもテキストウィジェットで利用できる定義済パラメーターが様々準備されています。詳細は以下をご確認ください。
https://wiki.yellowfin.co.jp/pages/viewpage.action?pageId=902525
その2:テーブル情報をテキストウィジェットの文章に埋め込む
テーブル情報に関しても、以下の書式で特定の列と行を指定して、文章の中に情報を埋め込むことが可能です。ColumnNumber
とRowNumber
で指定するセルから、情報を取得します。
[tablevalue:column=ColumnNumber:row=RowNumber]
1. テーブルの作成
新規でレポートを作成し、軸として「年」を、数値として「売上実績(価格)」「予算」をカラムに追加し、「年」の降順で並び替えたテーブルを作成します。なお、テーブルに軸と集計値がそれぞれ1つ以上あれば、以下の手順を継続することは可能です。
2. グラフの作成
グラフの作成ステップでは、デザインのステップで、マルチキャンバスを有効化するための設定を行います。
横軸に数値データ(「Sum 売上実績(価格)」)を追加します。
3. マルチキャンバスの作成
デザインのステップに推移します。キャンバスにテキストウィジェットを配置して、テキストウィジェットに以下の文字列を入力します。
[tablevalue:column=1:row=1]年は予算金額[tablevalue:column=3:row=1]に対して[tablevalue:column=2:row=1]を売り上げました。
キャンパスとテキストウィジェットの大きさは適宜変更します。
4. プレビュー
3列(column) * 2行(row)で構成されるテーブルの該当箇所から、情報を取得して表示していることが分かります。
注目して欲しい項目や数値の色を変更すると、より見やすくなるかもしれません。
ちょっとした工夫で、レポートが見やすくなります。
是非参考にしてみてください。