1
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

OCI「プライベートエンドポイントアクセスのみ」で作成したAutonomous Databaseにインターネット経由で接続する方法(全体の概要)

Last updated at Posted at 2025-04-15

はじめに

こんにちは。NTTデータ先端技術の@EumJinmanです。
Oracle Cloud Infrastructure(OCI)「プライベートエンドポイントアクセスのみ」で作成したAutonomous Database(ADB)にインターネット経由で接続する以下3つの方法を紹介します。

方法その1:コンピュートインスタンス経由でADBに接続

方法その2:ネットワークロードバランサー(NLB)経由でADBに接続

方法その3:Bastionサーバ経由でADBに接続

本記事では、各接続方法を詳しく紹介する前に概要や、構成について説明します。
各接続方法の詳細は、上記各リンクからご確認ください。

目次

  1. プライベートエンドポイントとは
  2. 「プライベートエンドポイントアクセスのみ」のADBとは
  3. インターネット経由での接続が必要となるケース
  4. 構成図
  5. 各接続方法の概要及び、構成
  6. まとめ

1. プライベートエンドポイントとは

プライベートエンドポイントとは、Virtual Cloud Network(VCN)内のリソースとOCIのサービス(例えば、Object Storage、Autonomous Databaseなど)との間でプライベートな接続を確立するための機能です。

プライベートエンドポイントを使用することでOCIのサービスに対しインターネットを経由せず、VCN内のプライベートIPアドレスを通じて接続ができます。これにより、OCIサービスのセキュリティが強化され、安全なサービスを提供することが可能になります。

プライベートエンドポイントの詳細は以下公式サイトをご確認ください。
https://www.oracle.com/jp/cloud/networking/private-endpoint/

2. 「プライベートエンドポイントアクセスのみ」のADBとは

ADBの作成時にアクセス・タイプを「プライベートエンドポイントアクセスのみ」に選択し作成したADBのことです。プライベートエンドポイントを使用することで対象のADBにプライベートIPアドレスが割り当てられ、インターネットからの接続を制限し、VCN内のプライベートIPアドレスを通じた接続を許可することになります。

スクリーンショット (75).png

3. インターネット経由での接続が必要となるケース

OCIのADBを「プライベートエンドポイントアクセスのみ」で作成した場合、VCN内からしかアクセスできず、インターネット経由の直接接続はできません。しかし、特定の要件でインターネットからADBに接続する必要がある場合もあります。

インターネット経由での接続が必要となるケース
・オンプレミス環境や外部ネットワークからADBに接続したい
・リモートワーク環境でOCIに直接VCN接続したい
・OCI外のアプリケーションからADBを利用したい

4. 構成図

構成図全体.png
クライアント環境(Teraterm、SQLDeveloper)からOCIサービス(インスタンス、Bastion、ネットワークロードバランサー)を経由し「プライベートエンドポイントアクセスのみ」で作成したADBに接続する3つ方法の全体構成は上記の通りです。

これから各接続方法について説明します。

5. 各接続方法の概要及び、構成

方法その1:コンピュートインスタンス経由でADBに接続

構成図インスタンス.png
OCIのコンピュートインスタンス(仮想マシン)を踏み台として利用し、そのインスタンスからADBに接続する方法です。シンプルな構成で設定は簡単ですが、コンピュートインスタンスの管理・運用や、インスタンスの使用料金が必要になります。

接続方法の詳細は以下リンクをご確認ください。
方法その1:コンピュートインスタンス経由でADBに接続

方法その2:ネットワークロードバランサー(NLB)経由でADBに接続

構成図ネットワークロード.png
ネットワークロードバランサー(NLB)を利用し、プライベートエンドポイントのADBにトラフィックを転送する方法です。NLBの設定が必要ですが、NLBを通じて接続を管理することで設定や、運用がシンプルになります。
※NLB自体の使用料金は発生しない。

接続方法の詳細は以下リンクをご確認ください。
方法その2:ネットワークロードバランサー(NLB)経由でADBに接続

方法その3:Bastionサーバ経由でADBに接続

構成図bastion.png
OCIのBastionサーバを利用し、SSHトンネル経由でADBに接続する方法です。SSHトンネル経由でセキュアな接続が可能ですが、接続のために都度セッションとSSHトンネルを作成する必要があります。(持続的な接続には向かない)
※Bastion自体の使用料金は発生しない。

接続方法の詳細は以下リンクをご確認ください。
方法その3:Bastionサーバ経由でADBに接続

6. まとめ

OCIのADB(プライベートエンドポイント)をインターネット経由で接続する3つの方法について概要や、構成を説明しました。各接続方法のまとめは以下の通りです。

接続方法 セキュリティ コスト 運用負担 メリット
コンピュートインスタンス 中(インスタンスのセキュリティ設定に依存) インスタント利用料金 中(SSHキーや、OS管理が必要) バッチ実行など接続以外の用途でも利用可能
NLB(ネットワークロードバランサー) 中(OCIのロードバランサーが管理) なし 低い(ロードバランサーの設定が必要) 設定や、運用がシンプル
Bastion 高い(SSHトンネル経由のセキュアな接続) なし 高い(SSHキーや、セッションの管理が必要) クライアント環境からセキュア接続可能

OCIのADBにインターネット経由で接続する方法はいくつかありますが、環境や要件によって最適な方法が異なります。そのため、「どの方法が一番良いか」という明確な答えはなく、状況に応じて適切な選択をする必要があります。

※OCIサービス利用にかかるコスト詳細は以下公式のOCI価格リストからご確認ください。
https://www.oracle.com/jp/cloud/price-list/

※各接続方法の詳細については以下リンクからご紹介します。

方法その1:コンピュートインスタンス経由でADBに接続

方法その2:ネットワークロードバランサー(NLB)経由でADBに接続

方法その3:Bastionサーバ経由でADBに接続

1
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?